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第2の藤沢周平と、賞賛される千野隆司氏!
武士の次男坊、それも1万石の藩主 稲葉正巳の弟 正高が、祖父の正武と共に、中屋敷へと、、、。
普通の武士の次男、三男になると、部屋住みであり、家督を継ぐことも出来ず、養子に行くとかで、無いと、身が持たないのである。
祖父は、正高の剣でも上を行き、そして、世相に色んな所を見聞している。
3話から構成されているのだが、、、、
第1話の「鮫側の脇差」も、敵討ちの相手が、病死であれば、元に戻れない武士が、盗みの片棒を担ぐのだが、、、自分の脇差を残し、自決することに・・・
武士のやるせなさを感じる。
第2話の「看板女郎」 正武が、茜屋に居る女郎 浜里の明日の昼まで、花代をポーンと出して、実家の宿屋へ連れて行き、浜里の兄の賭博をやめさせる所など、、、生きたお金の使い方をする所が、又良い。
第3話の「初雷の祠」 由良家の家の井戸のある祠に雷が、落ちる。
そして、その因縁によって、由良家に嫁いだ、正武の姪の紗枝は、心身とも病んでしまいそうになる。
しかし、正武と正高は、真実を探し出すのだが、紗枝の夫の不貞でよそに子を懐妊した菜穂を家に入れるつもりで、紗枝を離縁しようとしていたのに、落雷に遭って死してしまう。
最後は、知らぬが半兵衛をして、一件落着へと。。。。
案外面白かった。
シリーズが、楽しみである。