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波頭亮さんを初めて拝見したのはNewsPicksだった。
その頭の切れ味の良さもさることながら
「物語」をテーマをされる。
そんなところに今までの経済を語る人達との
差を感じて一気にファンになってしまった。
その思考を垣間見たくて
読んだ本書もワクワクさせてくれる。
細かい所では疑問がたくさんあるのだけれど
後書きにある一文がまさに人間らしくて
とても素敵でした。
以下引用
「この後書きの冒頭に”かねてより、BIが実現するといいなと思っていた”と書いた。……「働かざる者食うべからず」の規範を覆し、「働かなくても、食ってよし」の世の中が実現すると痛快でいいなぁという思いからである。」
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50年後、”幸せ”ですか?
AIに仕事を任せ、BIに収入を支えられ、自らの存在意義を何とするか。
やりたいことを見つけられないのなら、ただ息をして100年過ごす、肉の塊になる。
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私はベーシックインカムについては賛成派で、あらゆる社会保障はぜんぶやめてベーシックインカムに一本化したい、という立場です。
ベーシックインカムのメリットについて、もっと触れてほしかった点を補足します。
・運用コストが小さい
本には行政のコストについて書いてありますが、実は民間もかなりのコストを負担しています。企業の管理部門は、企業にとって一円の儲けにもならない社会保険の事務等を国のかわりに行っています。日本企業は生産性が低いと言いますが、複雑な制度の運用を無償で行うことを強制されている点は見落とされてはいないでしょうか。また、控除などの制度が複雑なので、家族の年収や障害などのデリケートな情報もいちいち詳細に勤め先に提出しなければなりませんが、個人情報の管理がしっかりしている会社ばかりではありません。
ベーシックインカムを導入すると、行政だけではなく民間企業もコストカット、さらに雇用される人の手間も省けてプライバシーも守られます。
・個人の尊厳を傷つけない
本で語られていたのは生活保護手続きの過程で心ない言葉を浴びせられる等の話でしたが、仮に職員が親身に対応してくれるとしても、そもそも生活保護を受ける、または受けようとする、ということに対して恥ずかしいとか情けないとか後ろめたいとかの気持ちを持ってしまう人が多いのではないかと思います。本当は生活保護を受けられるはずなのに受けられない人がたくさんいる、ということですが、生活保護を受けるくらいならブラック企業でも我慢して働く、というような潜在的な対象者はもっとたくさんいるのではないでしょうか。
生活保護という制度は「恥」の文化があると有効に機能するとは言いがたいのです。なんとか審査に通って生活保護を受けられることになっても、自己肯定感が低くなってしまいます。
ベーシックインカムならこの点も克服しています。
AIとBI、というコンセプトはとてもキャッチーでいいですね。
私はどちらも好きなテーマなのでこの本の内容がすごく新鮮というわけではないのですが、ベーシックな内容だからこそ、いろんな人に読んで欲しい一冊です。
ユートピアが実現した「後」に我々がどう生きるべきかまで言及されているのも良いです。
AIの方に興味がある方には、松尾豊さんの本もおすすめです。
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発売してから数年後に手に取ってみた。
主にBIに関して読んだけど、課題はもっと他にもありそう。導入までの道のりは遠い