紙の本
伏線が回収されました、の第10巻
2015/09/30 04:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タンスの角に薬指 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「緑のアルダ」シリーズ第10巻です。
ミズベ国にてリダーロイス王と会談したアルダ達一行。
ここで地狼ヨールが千年前にあった真実を語ります。
そして龍達にとり禁忌の地とされている東の果て半島への立ち入り禁止を解いてもらうためには龍の長老達の説得が必要とミズベの水龍が助言を。
しかし、龍の長老達がいるのは「龍の島」と呼ばれる絶海の孤島で、人の目からは隠されています。
ここでリダーロイス王が一つの権利をアルダ達に譲りました。
「リダーロイス」シリーズ第4巻「骸無の剣」にて、リダーロイスが龍の長老達から得た一度だけ望みをかなえるという権利です。
この権利で「龍の島」を訪れなさいと。
「骸無の剣」が発行されたのが1992年です。
この「緑のアルダ 龍の島」が発行されたのが2005年です。
13年も経ってようやく伏線が回収されました。
榎木洋子さんって凄い作家です。
どこまで計算していたのか。どこまで物語を作り込んでいたのか。
驚くばかりの「守龍ワールド」です。
投稿元:
レビューを見る
第10巻
ミズベのリダーロイス王に招かれ、守龍レンダルクの見つめる中、ついにヨールの口から「千年前の悲劇」について明かされる時がきた。コーサの、東の果て半島の先祖たちにふりかかったあまりに皮肉な運命のいたずらに、絶句するアナンシアたち。しかし、あきらめるわけにはいかない…。王城を辞した一行は、龍のもとを訪ねることに。はたしてアルダ・ココたちを待ちうける試練とは―。
投稿元:
レビューを見る
ついにヨールが千年前の事実を語る。そしてそれを知った龍の4長老はアルダ・ココ一行に試練を与える。それを乗り越えればコーサが守龍を得られるよう、東の果て半島へ龍が入れるようにしてくれると言う。試練に立ち向かう一行。
千年前の秘密も大したことなかったし・・・。試練とかも適当にどうでもいい感じで。それでようやく守龍を得る「権利」だけ・・・一体いつになったら守龍に辿り着くのだろうか・・・・
投稿元:
レビューを見る
緑のアルダ10巻目。
結構展開が「りゅーま」とリンクしてるかも…「りゅーま」も
10巻が物語最大の山場だったのですが、今作もこの10巻が
ターニングポイントともいえるお話になっています。
しかしこの巻は「信頼関係の凄さ」をありありと書いています。
側にいてくれるときには鉄壁の信頼関係も、相手がそばにいない、
そして自分の心も弱っている窮地に立ったときにはやはり
ぐらついてしまうのが人間。
アルダ・ココはとても重い試練を受けました。
このあたり「りゅーま」でも重要な土地になっている「東の果て半島」
と1番つながりがあるのが他ならぬアルダ・ココだからでしょうね。
試練の重さに、彼女達本人に罪があるわけではないのに…と
思ってしまいますが、本人とは直接関係ない過去の罪により
後に苦しむ人たちがいる、というのは実際の人間の歴史にもあること
なんですよねぇ。
しかし、生きるほうが贖罪、と言うこともありますが当事者=シェイラは
罪を背負って1000年生きたわけです。
彼女が1番幸せと罪の重さを感じたのは、
タギと一緒にいられた時間でしょうが…
もう「りゅーま」の重要場面とか今回はとにかく凄い。
第2部の巻に勢いで行くかは未定です。
後半の巻は1巻だけ揃ってないしなぁ。