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ジェイルハウスに迷いこんだハートを助け出すため館に乗り込んだ一行であったが、扉がしまり閉じ込められてしまった。突然謎のゲームが始まり、構える4人に卓郎は父がこの館で開催する脱出ゲームのデモなのだろうと説明するが…。
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先日読み進めた青鬼シリーズとはまた別の小説版青鬼シリーズ。著者は同じであるが、ジュニアノベルということでマイルドな感じの作風。グロテスクな描写は一切なく、微少に暴力的なシーンはあるものの、安心して読める作品だった。
登場人物は、ゲームでおなじみのたけし、卓郎、美香、ひろしの4人加え、オリジナルキャラのタケル。(前シリーズと違い登場人物同士は美香と卓郎以外は初対面であり、登場人物同士の衝突も少なそうで安心した) ストーリーラインはゲームだったが、細部は違っておりまた別の青鬼を楽しめた。まだ一番最初の巻だからなのか、終止不穏な雰囲気というわけではなく、青鬼の登場も控えめ。(しかし相変わらず青鬼は不気味で気持ちが悪い!)読者に向けて作中の謎が挿絵で示されたりと、読者も一緒になって楽しめる作品となっていた。
青鬼にがっつり弱点のようなものが設けられているのも新鮮!さて、ひろしを主体に様々な謎を解き、やがて脱出に至るわけだが、脱出の前に判明した事実に非常に驚いた。そういえば、読んでいていくつか不思議に思ったことがあったのだが、そういうことだったのかと納得。見事に騙されてしまった。しかし、この後もこの設定で行くのかな?このジュニアノベルから出ている青鬼の小説は、スピンオフをのぞいて現在7巻まで出ている。こちらの作品はサブタイトルから察するに様々なシチュエーションで青鬼の脅威から逃げるようなので、どんな展開が待っているか楽しみである。