投稿元:
レビューを見る
発売されるのを知ってから、予約までして楽しみにしていた一冊。言うまでもないことだが短編も好きだし、そこでしか味わえない喜びがあるのも知っている。が! 長編小説で得られる充実感を知ってしまったら、やはりそれは見逃せない。だいすきなシリーズならなおのこと。25年愛されてきた火村先生とアリスは、年をとらないけれどその内面は否応なく深まっており、その円熟味がこの小説の完成度を非常に高めていた。題名も素晴らしいし、フーダニット小説としての読みごたえといったら。それをこの著者ならではの洗練された文章で読めるしあわせ。
投稿元:
レビューを見る
火村シリーズの最新作。
このシリーズの長編は、センチメンタルな結末を迎えることが多いと思うのだが、本書もそういう結末。
パズルとしては割と早い段階で犯人に辿り着くかな……。
投稿元:
レビューを見る
火村の矢もアリスの毒も、あと一歩の決め手に欠けていたかなぁ。最後の詰めが闖入者頼りになってしまったのは些か心許ない。散らかった事件を丁寧に片して、綺麗に整理して見せてくれたのはお見事。
投稿元:
レビューを見る
ヒムアリシリーズ25周年おめでとうございます!
これもしっかり本格で、しっかり切ない!
やっぱアリス先生のは面白いのだ~。
投稿元:
レビューを見る
火村シリーズ、長編。人気ホラー作家・白布施に誘われて、アリスは京都へ。白布施の家には、その部屋に泊まると悪夢が見れると言う部屋があり、アリスはその部屋に泊まるが、その翌日、白布施のアシスタントが以前住んでいた「獏ハウス」と呼ばれる空き家で女性の遺体が発見される。またしても、事件に巻き込まれたアリス。京都府警からも要請され、火村も事件の謎に挑むことに…あらすじだけ、表現すると、ただの殺人事件のようだが、様々な要因が重なり、実際には密室殺人事件のトリックが使われている。非常に狭い容疑の範囲ながら、そう感じさせずに謎が解き明かされていくのは、なかなか興味深い。長編は2年前の「鍵の掛かった男」以来だが、私はやっぱりこのシリーズは長編が好き。そして、江神シリーズの新作もそろそろ読みたい。
投稿元:
レビューを見る
有栖川氏の長編を心待ちにしてました。鍵の掛かった男も情緒的で好きだったけど純粋にミステリ面白い!ってなった!
投稿元:
レビューを見る
論理の立て方がとても丁寧で、読み返しながら考えるのがとても楽しかった。火村とアリスの掛け合いも読んでいてとても楽しくて、すらすら読んでしまった。クライマックスの謎解きのシーンの論理と言葉で犯人が崩れていくシーンの迫力に惹きこまれた。
投稿元:
レビューを見る
購入本。面白かったー。手に汗握るミステリー。頭フル回転で謎解きに食らいつきながら読了。火村先生とアリスの関係好きだぁ。もっともっとこの2人の物語を読みたくなりました。
投稿元:
レビューを見る
火村の秘密に動きがあるかと思ってドキドキしたけど、結局明かされず、、、でも今回結構アリスも攻めてたし、そろそろ明らかになるのかな?それまでは絶対読み続けます。話は面白かったけど、肝心の論理の部分がよくわからなかった!もう一回読まないとなー。
投稿元:
レビューを見る
やっぱりアリスと火村先生はセットじゃないと!鍵のかかった男では物足りなかった2人の掛け合いが、今回は存分に楽しめた。いつの間にか2人が年下になっていたことにびっくり。それだけ長く愛されてるシリーズ。
投稿元:
レビューを見る
片桐やるな!おめでとう!!鳩ちゃんは我と同じ匂いがそこはかとなくかおるようなので今後も出てほしい。
最初会話がとってつけたようでつまらないと感じたけど火村先生の登場で水が上から下へ流れるようにスムーズで読みやすくなった。
しかし25年が経過したんだね、読み始めた時は30前半を若いと感じる感性はなかったな。
投稿元:
レビューを見る
一番いい人らしい人物が犯人、と言う常道を守ったミステリ。
被害者がどれだけの状況を抱えて犯人に迫ったかがよくわからないので、犯人へのシンパシーの方が強かった。善意だけで動く人は時に始末が悪い。また、もう一人の被害者の登場はあまりにご都合主義な感があった。
投稿元:
レビューを見る
アリスと火村の距離感が今までからちょっと変わったように感じた。いい感じに遠慮が無くなってきた様子。いつか火村の夢の秘密がアリスだけには語られるといいな。
そうなるとシリーズ終わりそうだけど。
話は理詰めで最後まで楽しめた。今回はすごく細かった。
投稿元:
レビューを見る
火村シリーズ長編。「悪夢」をモチーフとした雰囲気でスタートしたので凝ってるのかと期待したけど、いつものストレートな本格でした。今やこのレベルの本格は絶滅危惧種。
犯人を絞り込むのは難しくはないが、そこに至るまでの推理のプロセスがこのシリーズの醍醐味。アリスと火村の考察シーンは随所に織り込まれており、角度と方向性を変えての論理の応酬は読み応えがある。事件の手掛かりは多いようで逆に混乱していく。そこから解決へのファクターを拾いだす火村の洞察力と観察眼が大きな見せどころ。
論理的な展開には満足したが、推理とはあまり関係のないキャラ造形の部分で寒気を催してしまった。アリスと火村のやり取りがとにかく気持ち悪い。気の利いた言い回しの掛け合いが持ち味なのだろうが、逆に狙っているように感じて辟易した。以前はこんな風に毛嫌いしなかったのだが、歳とって偏屈になったのか。その他のキャラも同様で、日常的でない状況説明のための会話シーンは実に苦痛だった。大半がこのシーンなのだが。
それと一番違和感に感じたのが、「犯人に命中して狩りは成功した」と語るシーン。犯罪を憎むのならわかるが、犯人を獲物に見たてて狩りをするという不躾なスタンスに作者の良識を疑ってしまった。タイトルの持つ意味を作中に込めたのだろうが、やり過ぎでは? このシリーズは短編で読むべきだと再認識したお話でした。
投稿元:
レビューを見る
久しぶりの作家アリス長編です。正直作家アリスは短編の方が好き〜と過去のレビューでも書いてきましたが、今作は最近シリーズに感じた叙情サスペンス感は薄れています(嬉)。
「自然災害によって犯行現場が一時的に孤立する」というシチュエーションが、有栖川先生のデビュー作「月光ゲーム」を彷彿とさせたのも嬉しかったですし(本作のクローズドレベルはそれほど高くありませんが…)、
「何故、犯人は被害者2人の手を切断し、持ち去ったのか?」
という、事件の核となるクエスチョンに対するアンサがものすっ………………ごくロジカルに説明されてて快感でした←←
長編では「なんだかな〜」と消化不良の残ることの多い作家アリスシリーズですが、本作はシリーズの中にあっても謎の不可解性と端正な論理という点で評価すると白眉と言えるのではないでしょうか。お気に入りのスイス時計に近い真相指摘の鮮やかさには痺れた〜^_^
中編にも出来たんじゃないかなと思いますが、火村とアリスの関係性が深化する点や、事件の中心にいる「二年前に死亡した、悪夢しか見たことのない青年」に個性を肉付けする為には必要な厚みだとも言えるかもしれません(どっちつかず
【内容まとめ:まんま引用(・・;)】
人気ホラー作家・白布施に誘われ、ミステリ作家の有栖川有栖は、京都・亀岡にある彼の家、「夢守荘」を訪問することに。そこには、「眠ると必ず悪夢を見る部屋」があるという。しかしアリスがその部屋に泊まった翌日、白布施のアシスタントが住んでいた「獏ハウス」と呼ばれる家で、右手首のない女性の死体が発見されて…。