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原作は既読ですが、もはや記憶の彼方。
二巻は途中で読むのを止めており、また一巻の内容を忘れていたので、一巻を読み直してから二巻目をまた読み直しました。
一巻は中途半端な内容でしたので、二巻とあわせてはじめて序章の完成と言えるのではないでしょうか。
さて、二巻は、一巻から正当に書き方、描き方が進化している印象を受けました。
本作品の特徴のひとつでもある、勢いで突き進むラブコメディのノリは、内容が軽いとも取れますが。
ところどころで挟まれる「現代編(あるいは未来編)」という歴史改変がスパイスとして効いており。
「現在(今)」を生きている主人公たちが立てるフラグによって、影響され変化するという設定は、一巻から引き続き継承されているものですが、これが面白くなっています。
本の内容そのものは時系列にそった短編連作集のような形で落ち着いているため、時系列AとA´におけるフラグが立つ場所が明確なのも評価点ですね。
内容もストレスを与えないものになっており、今回は教師と生徒の恋愛というものを調味料程度に抑えた塩梅で、娯楽を与えるという意味をよく捉えた作風でした。
しかし、作品内においても、確かに教師と生徒の恋愛というものは反対する人物の方が多いものであるのは確かであり。
作中でも要所、要所において、今後の暗雲を想起させる内容が含まれている部分が多々見受けられるのが良いポイントです。
そこで重要になってくるのが、未来編(現代編)と現代編(過去編)を主人公の精神が行ききすることによる歴史改変。
まあ都合の悪い歴史を消してしまえ、と言えばそこまでですが、幸せな恋人が誕生するまでを描く「ライトノベルのラブコメディ」として見れば深く考えることもないでしょう。
もちろん。今後、どういった歴史改変、あるいは時間の行ききが行われるかが注目されるところですが。
今のところ、どちらかと言えば、iFの未来から情報を手に入れて、より良い未来をつくるというような感覚ですので、フラグ管理をきちんと行って欲しいところですね。