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AIに心は宿るのか。このテーマはAIに興味あるなしに関わらず、誰しも気になるところだろう。著者は、「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」で星新一のショートショート作品全編を分析し、AIに小説を創作させるという研究によって、創造性とは何か、AIが心を宿すためには何が必要か述べている。AIが心を宿す(人間のような汎用性のある知能を持つ)ためには身体を備えることと結論づけているが、私の感想としては直近AIは人間が創造性を発揮していくための一つのツールになると思う。
著者が引いる研究チームは、第三回日経「星新一賞」にAIに書かせた小説を応募し、人間の応募者の作品と同様に審査され、一次審査を通過した。勿論、人による修正はしていない。タイトルは、
「コンピュータが小説を書く日」で、webに掲載されている。
https://www.fun.ac.jp/...ai/.../617.pdf
この小説を読んだとき、脳から脂汗が出るような感覚を覚えた。「作家ですのよに負けた」。心のどこかでAIは別世界だと思っていたのが、急に強力なライバルが出現して追い越すことができない敗北感を味わった。現段階ではまだ人間が設定やシナリオを与えているらしい。
因みに、小説に出てくる数列は順番に、素数、フィボナッチ数列、ハーシャッド数を表している。
素数・・・一(イチ)とその数自身との外には約数がない正の整数
フィボナッチ数列・・・最初の二項が1で、第三項以降の項がすべて直前の二項の和になっている数列
ハーシャッド数・・・各位の和(数字和)が元の数の約数であるような自然数である。 例えば、195 は各位の和が 1 + 9 + 5 = 15 であり、15 は 195 の約数であるので 195 はハーシャッド数である
(Wikipediaより)
なぜAIは人間が創造性を発揮していくための一つのツールになるかというと、次の場面を読んでそう思った。
「第二期電王戦第一局で佐藤天彦叡王(当時)と対局したポナンザは、佐藤に対し、「3八金」という奇妙な第ー手を指しました。将棋のプロ棋士の第一手は、飛車や角行が早く相手陣地へ進めるよう、それらのコマの通り道を塞いでいる歩兵を動かすのが基本です。よって、3八金はこの10年間の棋譜にはない。玉の守りから外れ、十字に動ける飛車の動きを妨げるのもおかしい。羽生さんは「守りも薄くなるし、飛車の動きも弱めるし、進展性もない」とこの手を解説していました。
しかしこの後、第九手目で、ポナンザは3八金を礎とした「中住まい(居玉より玉が真上にひとつ上がった形の将棋の囲い)」という強固な守りを築きました。それはもはや、人間のいかなる棋士にも着想できない手でした。
コンピュータ将棋は創造的な手を次々と編み出し、人間の棋士を超えているのです。」本文P92
日本創造学会によると、「創造とは、人が異質な情報群を組み合わせ統合して問題を解決し、社会あるいは個人レベルで、新しい価値を生むこと」とある。つまり、棋譜の中での話だが、将棋AIポナンザは過去データから「今までにない組み合わせ」をコンピュータが自ら考え出してしまったところに凄さと可能性を感じてしまったのだ。
ハリウッドでは既にAIを制作に活用しているらしい。「ヒット���る映画には◯分に一度笑いかどよめきが起こらなければならない」といった類の法則性を学習したAIを活用して脚本製作に活かしている。
AI将棋が当たり前にあったAIネイティブの藤井聡太氏の活躍を見ていると積極的に創造性の分野でAIを活用するのも悪くないのかもしれない。
身体を備えると心を宿す可能性が出てくることを理解するためにはAIの入門書として松尾豊氏「人工知能は人間を超えるか」を読んでおくと理解が深まるので、ご参考に。
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AIの書いた小説が、公募文学賞の1次選考を通過―。
この衝撃的なニュースが日本中を駆け巡ったのは、2016年3月のことでした。
AIが、創造性の最たるものと言っても過言ではない小説を創作してしまったのです。
それだけならまだしも、1次選考を通過したというのですから、タダゴトではありません。
1次で落選した人間が書いた小説よりも、AIの書いた小説の方が優れていると評価されたのです。
ちなみに、AIの1次選考通過作は、AIが書いたことは伏せて応募されました。
このAIに小説を書かせるという壮大なプロジェクト「きまぐれ人工知能プロジェクト 作家ですのよ」を主導したのが、本書の著者である松原仁さん(公立はこだて未来大学教授)。
では、どうやってAIに小説を書かせたのでしょうか。
本書によれば、AIに小説の「レシピ」を与えたそうです。
小説の材料である言葉さえ与えれば、レシピに従って小説を書けるようにしたのですね(なんて言うのは簡単ですが、研究する方は大変だったでしょう)。
本書には、1次選考を通過した作品も収められています。
「コンピュータが小説を書く日」という、まさにそのものズバリのタイトルの短編小説です。
一読して面白いと思いました。
AIが書いた小説だなんて、そう言われてもピンとこないほどです。
AIによる小説の創作はまだ発展途上ですが、既に囲碁や将棋の分野では、AIが人間を追い越したことがはっきりしています。
つまり、AIが今後もたらす未来を先取りしているわけですね。
AIが進化すれば、「仕事が奪われる」といったような悲観論が聞かれます。
では、囲碁や将棋の分野はどうなっているかというと、そんなことは全くありません。
それどころか、特に若い棋士たちはAIの棋譜から貪欲に学び、実戦に積極的に取り入れています。
著者は「私たちは着実にAIやロボットと融合する未来へ向かっているわけですから、今、悲観論者と楽観論者に分かれて意見を戦わせたところで、すでに何にもならないのです。」と言います。
同感です。
AIの進化から、今後も目が離せません。
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著者が進めている人工知能で小説を書く研究から、チェス、将棋、囲碁などの人工知能を紹介しつつの論考。
人工知能の意識については外からそう見えれば良いとの言及があが、ここを哲学的な問題に回帰させるのは今ひとつ承服しがたい。
今のところゲームに勝利するなど結果のわかりやすいところでの人工知能の活用が現実的なようなのと、人間の拡張機能として人工知能には納得です。
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人間そっくりの身体を持つ「赤ちゃんロボット」にディープラーニングの学習機能を搭載し、現実世界に送り出して生活させる。すると、人間がそうであるように、成長するにつれてフレーム問題が人間並みに解けるようになるだろうと考えています。なぜ身体を持つことによってAIがフレーム問題を解けるのでしょうか?それはAiが私たちと同じ方法で日常における「問題」を解くことを学習できるからです。
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署名の結論は、YESとのこと。ただ、それを心と思うかどうかは人間次第だそう。まあ、心があるかどうかなんて計れるもんでもないだろうしね。
『コンピュータが小説を書く日』という作品は確かにAIが書いたと言われなきゃわからないできではあったかな。そんなに面白いとも思わなかったけど。ただ、3つの数列がでてきて、1つ目がフィボナッチ数列、2つ目が素数列なのはわかったのだけど、3つ目が何か分からなかった。読みすすめていくと、ハーシャッド数というものらしい。この概念は初めてしったのだけど、これって10進数じゃなきゃ意味ないよなぁ。2進数の世界にいるAIがこんな数列を思いつくとは思えないのだけど。
ちなみに、AIという言葉はときによって変わるとのこt。昔はコンパイラもAIといわれていたのだとか。まあ、今も翻訳ソフトはAIといわれることあるし、そういう意味では今後、翻訳ぐらいではAIといわれなくなる日もくるのかも。
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子供を育てるのと同じように、体を持ったAIに経験を積ませてやると、
人間と同じように心をもつと著者はいう。
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AIに対して、漠然とした不安や期待を持っている人におすすめの一冊。
非情報系の方でも読みやすい語り口で、現代のAIができること、できないこと、その将来性を丁寧に解説しています。
また、人間の持つ「知能」や「こころ」などの概念について、AIという題材を通して考え直すきっかけとなる本でした。
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p.8・AIが創造性を発揮するのは可能かに取り組んでいる。
・近い将来、人間とAIは何らかの形で「区別がつかなくなる」
p.9 新種のチューリングテストが連日、行われていく社会に生きることになる
p.118 AIは創造性を持つことができる。創造性とは新しいものを発想する能力と思う。将棋や囲碁ではすでに
p.126 私たちの持つ知能の本質は、道の状況に直面した際に、うまく対応し、生き延びるために身につけてきた適応能力です。
p.128 AI研究は、個別の問題を解く「分散的」なアプローチと汎用性を志向する「総合的」なアプローチがある。
p.129 AIが汎用性を獲得するうえで、フレーム問題が難問。フレーム問題とは、計算量が爆発的に増えて、行為ができなくなる
人間は、必要な情報を「枠(フレーム)」で囲い、適切に用いる。
p.130 人間はあたりをつけて行動するが、そのプログラミングが難しい。
p.134-135 ロボットに身体性をもたせればフレーム問題が解決できる。
p,140 汎用AIは人間の脳より複雑で、人間は扱えない
p.141 汎用AIは核兵器に次ぐ強力な国力であり軍事力になりえる。
p.143 機械人間オルタ、自律的に動くロボット:石黒浩、池上高志
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短くて読みやすかった。
文系なのでAIの理論や専門用語とかの説明は難しかったけど全体的には面白かった。
AIの奥深さや可能性を感じたし
AIのことについてもっと知りたいと思った、
色々勉強になりました。
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・参考図書指定科目:「AI(人工知能)入門」
<OPAC>
https://opac.jp.net/Opac/NZ07RHV2FVFkRq0-73eaBwfieml/duW85iM1qXM66Z-egC1pTy8SC_d/description.html