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世界から、一文字ずつ五十音が消えていく。
ランダムに。
「あ」がなくなれば「朝」が消える「愛」が消える。
人が消えていく。
物が無くなっていく。
虚構か現実か。
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世界から音がひとつずつ消えてゆく…??!虚構と現実が入り交じった小説。
『あ』が消えたら、『朝』という単語もなくなるし、『あなた』もなくなるから、奥さんは旦那さんをなんて呼ぼうか困る。
『ふ』が消えたら洋食を食べるときに使うアレが消える。あっ、あと名前に消えた文字が入っている人は存在も消えちゃう!
この小説で何より凄いと思うのは、一度文字を消したら、その文字を二度と出さないまま話を進めていくこと!(5つ違反があったらしいが)
ある言葉が使えなくなっても、言い換えるなどして、ここまで『小説』という形を保っていられることには驚き。
さすがに後半からは、どんどん音がなくなるから言い回しが非常にまどろっこしくなるけど、それもまた味があってよし。
いやはや、これは筒井さんは天才だと思わずにいられないよ。
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2009年09月26日読了。
消失していく文字、それと共に失われていく物や人々。
実験と物語が噛み合わさって、はかなくて切ない話になっている。
ぶわっときた。
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文字の喪失 なんてスリリング!
書き表せなくても存在するものもある
近付こうとすればするほど見失う感じ
切ない
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一文字づつ失われていく言葉。
その世界でなお語り続ける作家。
実験小説だとか何とか言われているが、
この小説だって作者の叫びに他ならない。
筒井康隆が力を出しつくした最高傑作。
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ストーリーが進むにつれて言葉が一文字ずつ消えていくという
突拍子もない設定で、それでも物語を成り立たせている…
筒井康隆氏すごすぎます。。
その文字がつくものが世界から消えていくのは凄く切なかったけど、
いろいろなボキャブラリーを駆使して進んでいくストーリーは面白い!
はまってしまいました。
文字規制で表現が難しいはずなのに、それでもかなーり濃厚なラブシーンは必見!
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小説が進むにつれ、言葉が段々と減っていく。「あ」という文字が消えたなら、「あ」が付く名前の人や物は存在も消える。かなりの言葉を失っても、文体を変え、小説として成り立ち続ける事に驚くと共に感動すら感じる。実験的な小説でありながら、文字が消え、言葉が消え、存在が消える事への悲しさが書かれている。
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後輩の紹介で。
音が消えていってもこんなに自然に文章が紡げる作家の力量に脱帽です。
どんどん読んだ。
挿絵も面白い〜
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世界から文字が1つずつ消えていく小説。文字が一つ消えることは概念が消えることを意味する。実験的な長編。
【補足】
本小説において作家の使用できる文字が一字ずつ制限されていくというもの。たとえば、世界から「あ」がなくなると、「赤い」や「明日」など、「あ」のつく概念は使えなくなる。しかし、「次の日」や「翌日」などの言い換えは可能である。世界から「よ」がなくなると「翌日」は使えなくなる。
筒井康隆の抜群な言語的運動神経が際立つ作品。
舌を巻くよほんとに。
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使える文字が一つずつ減っていく小説なんて、今まで誰が考えただろう。
それでストーリーを成り立たせる筒井康隆は天才だと思う。
感銘し、ため息を漏らしてしまう一冊。
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作者がんばらはったなと思った。最後の文字がどんどん無くなっていくにつれてテンポも速くなっていって、相まってたところがおおっと思った。途中ラップぽいところがあった!
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アイディアは100点だ。文字がなくなっていくという仕掛けを、登場人物も自覚していくという「虚構の突き抜け」も面白い。ただ、この文字がなくなるとアレがなくなる、という「悲しみ」については、名前を失った家族が消失していく部分のみで、それ以外の例えば食や美しいものについての描写はあまり満足ではないように感じた。ドタバタ作家なので、そうした「喪失感」にはあまり重きを置いていないようだが、「どんどん消えていく」という異常事態はもっとペーソスに溢れていても良かったと思う。極端な話、本作は設定と仕掛けの遂行以外に何も起こらないので、「ストーリー」というものが全くないのも、残り文字が半数近くになってから展開がたるむ理由だが(その点は、作者が一番面倒だったに違いない)、ちょっと引くくらいの濃厚ラヴシーン(笑)や限られた文字で自伝的回顧を試みるなどという苦肉の策で、なんとか凌ぐ。それが済んだら、最後の文字まであと一息だ。
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章が進むごとに50音から1文字ずつ失われていき、失われた文字を含む言葉も概念も実際のモノもなくなっていくという実験小説。「あ」が無くなれば「愛」も「あなた」も消えてしまう。さらに主人公である作家と友の2人だけがこの仕組みを知っている、というメタ小説な設定付き。
奇抜な発想による実験小説であり、描かれるパニックも笑えるブラックユーモア小説でもある。しかしそれだけに止まらず、芳醇であった言語世界が失われていくことによる哀しさ、切なさが描かれている点が秀逸。この切なさは「残像に口紅を」というタイトルからも薫ってくる。
なお最後に近づくにつれて体言止めが多用され、どんどんドタバタ調になっていき、かえってツツイ節全開になるところもツツイファンにはたまらない。
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実験的メタ小説。章が進むごとに使用できる音(おん)が減っていき、それとともに世界からその音によって表現されるモノが消えていく・・・。よくも思いついたものだし、よくぞ実行したものだと思う。筒井氏はきっと、意味が有るか無いかという以前に、こういう実験的な言葉遊びが好きなのではないかしらん。
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途中で投げてしまいました(T_T)
物語が進むにつれて、世界から言葉が消えてゆくとゆう狂気な設定。
ヴィレッジのオススメで知りました。
最後まで読めば良かったな…