電子書籍
全12話の短編集
2022/11/13 17:31
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
阿刀田作品としては最近の本だが、やはり昔の作品のほうが毒気があってよかったと思う。男女の会話で淡々と進むパターンの話は正直飽きてきた。
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初読み作家さん。お名前はよく見ていたけれどなかなか手を出すきっかけがなかった作家さんだけれど、ちょうどこの文庫が出たときに本屋さんで今だ!と。
短編集。
不思議な感触の文体に最初はゆっくり舌で味わっていたら、いつのまにかお話が不思議なところまで辿り着いていて、最後の“。”にはっとあたりを見回したら日常にもう帰ってきていて、なんだかきつねに摘ままれたような気持ちになる。というのを繰り返していたような気がする。
二回目がまた面白くなるだろう本なのだろうという気がする。
“たづたづし”“朗読者“”地下水路の夜”“言葉の力”が特に好きだった。
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アレは夢だったっけ?と考えるような、または、ぼうっとしていて気づいたときのそれまでとか。あるいは、全部体験したこととといえばそれでも通ってしまいそうな、奇妙な読後感。
裏表紙にあった「不思議な世界」には、ストーリーだけでなくこの感覚もおおいに含まれてそう。
現実と、夢や空想のちょうど境目をとろとろと歩いてきたかのようだった。
5つの名前ゲーム、おもしろそうだな。
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薬指の秘密が好きでした
信仰は、信じることに一番の意味がある
と感じさせられました
神話や聖書など古くから語り継がれている物語の語り部である著者ならではの短編集でした
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小さな出来事から、そういえば…と過去に思いを巡らせると思い出すのが本作の著者。生活で心が鈍化してる時に読むと、じわじわ気持ちが戻ってくる。 表題作「地下水路の夜」で揶揄される雄弁家のように、感情で煽る声が大きく取り上げられることが多い昨今。言葉、理性をと警鐘を鳴らす「言葉の力」を私も信じている。