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大通り沿いのカフェのテレス席で、人間観察をしている。
そんな気持ちになります。
私の人生とは 何も関係のない誰かの、
なんともない会話。
すらすら読めました。
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オランダの作家による51篇の短い物語。いつも明るいリスと慎重で思慮深いアリの会話を中心に、カエルやゾウ、カタツムリなどが交流する。みんな歳を取らないし、季節も変わらない。体のサイズも同じくらいの設定。後書きによると、作者が子供に、ベッドの中で語った物語がベースになっているらしい。確かに、こんな話を作って聞かせてあげられたらいいなあと思う。想像力を豊かに保つことって大切。
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児童文学なのか大人の作品なのか、詩には長くて散文には短い。
全体にちょっと中途半端に感じました。
哲学だというのなら、幼年文学にアーノルド・ローベルの『ふくろうくん』がありますが、そちらの方が好き。
会話または対話の哲学的やりとりなら、同じくアーノルド・ローベルの『がまくんとかえるくん』やA・A・ミルンの『クマのプーさん』の方が互いの信頼や友情を感じられる。
短い作品でポンポンとテンポよく展開するシュールリアリズムなら稲垣足穂が上だろう。
思うにこれ、読んで理解する本ではなく、一日一話ずつ、寝る前に読んでもらう本なのかもしれない。
けれど気持ちの良い眠りにつくには、暗くてカタルシスもないんだよなあ。
何だかもったいない。
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短い短い、動物たちの日常の詰め合わせ。ひっくり返ることができるか真剣に話し合ったり、く、しかない手紙を書いたり、それにお返事を書いたり、何とかしてはちみつを食べようとしたりします。何かの教訓が得られるとかではないけれど、どんな些事に対しても真剣に向き合う動物たちの日常は読み応えたっぷりです。
きげんのいいリス、というあまりに素晴らしい邦題。(現代は直訳すると「ほとんどみんなひっくり返れた」だそうで、このセンスにも感動。)
ジャンル的には童話ということになろうと思います。童話って、面白いですよね。大人が読んでも一層。
本屋大賞に翻訳部門なんかあるんだぁ、と興味を持って読んでみました。非常に幸せな読書体験でした。
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「ハリネズミの願い」と同じ作者、翻訳家の本。
こちらのほうが、楽な気持ちで読めます。
全部で51章。
スキマ時間に、適当に開いたページを読む、という読み方でもいいかと思います。
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皆同じ大きさで、こちらの固定観念を覆してくれる。いつもきげんよく心優しいリス。ゾウやらアリやら、友だちにけっこう振り回されているように見えるのだが、怒ったりせず受け入れる。なんていい奴。諦め方が大人の対応。読みはじめて浮かんだのは「哲学的」という言葉だが、子供のときに読んでいたら、感想はまた違っていたはず。叶うなら年齢を重ねるにつれて、感じ方がどう変わるかを試してみたい。そう思えた一冊。
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原題『ほんとんどみんなひっくり返れたーBijna iedereen kon omvallen』のとおりの、〈反転の物語〉。
ゾウが空を飛び、ハリネズミが宙に浮き、アリは地面に突っ伏して、ライオンがチューチューと鳴き、カメが吠え、イカが涙し、すべてのどうぶつたちが、空に向かって落ちたりする。
まさにやりたい放題のメルヘン童話‥‥
と思う人も多いかもしれないけれど、
子どもにとっては簡単すぎて、大人にとっては難しすぎる、内容の数々でした。
何というか、〈読み方〉〈考え方〉を試されるような作品。
例えば、ゾウ。
何トンもの重量のあるゾウが空に飛べる訳がない。
けれど、飛べてしまうのには、やはり理由があるようで、頭の中がすっからかんのゾウは、普段から、物事をよく考えて行動するアリとは真反対に、考えるより先に手が動くタイプ。
大木に登っては、木のてっぺんから落ちて、たんこぶを作り痛がっているのが常のゾウですが、そんなゾウとは反対に、アリは、〈知っていること〉が多すぎて、頭が重くなってしまい、動けなくなってしまいます。
体重のような質量ではなく、考えたり、思ったりすることでも身体が重くなったり、軽くなったりするのは、程度の差こそあれ、私たちにも十分あり得る話。
比喩的に〈頭が硬い〉というときに、頭皮が硬いのではなくて〈型式ばった、考え方の柔軟性がない〉というように使われますよね。
それと同じように、物事を時には額面通りに受け取ったり、斜めからみたりと、柔らかな視点から51もの短編によって、構成されています。
そのなかでもいちばん好きな編を紹介させてください。
〝「今晩をとっとこうと思うんだけど」アリが言った。「いいかな?」p83〟
いつものようにアリとリスが、二人で夜ご飯を食べているときに、ふとアリが言います。
どうやらアリは、〈今晩〉や〈ツグミの誕生日〉〈音楽〉〈ハチミツの味〉などもとっておける、箱を持っているらしいのです。
その晩、アリが寝ていると、急に箱の蓋が開いて、古い誕生日にゾウと踊り、足を踏まれているシーンが、急に飛び出してきてしまう。
という内容です。
わたしたち人間が、折に触れて、アルバムを見返したり、卒業文集を読み返したり、手紙を読み返したり、写真をみたりするのと同じように。
ときには、いい思い出も、嫌な思い出も、ふと思い出したりします。自分の意志とは、無関係に。
まるで私たちにとっての記憶みたいです。
また、どうぶつたちは、それぞれ〈願い〉や〈悩み〉を抱えていて、健気に生きています。
自分の個性はなんなのだろう、と悩むカメ。
どうしても浮いてみたくて、ついに宙に浮かべたハリネズミ。
旅に出たいのだけど、大親友のリスが、寂しがるので、なかなか旅立てないアリ。
友達を探しているのだけれど、海底に沈んだ桶の中から、助けを呼べず、いつも思いとどまっているイカ。
ひっくり返るのが夢なのに、どうしても片方の足が言うことを聞かない、と悲しむサギ。
どちらが高く跳べるかを競い合う、カエルとキリギリス。そのマウントの取り合いに巻き込まれるカタツムリ。
一度でも、ひたひたと波打つのが、いちばんの願いのタニシ。
明かりがつかなくなるのが心配で堪らないホタルと、世界から明かりが消えてほしいと願うミミズ。
自分の鳴き声が恐ろしくなって、チューチューと鳴くようになったライオン。
自分が変だと気にして、リスと入れ替わろうとするタコ。
固すぎるケーキを作ってしまったがために、誰にも誕生日を祝ってもらえなかったサイ。
ハエに巣の穴の秘密を誰にも言わない約束を破られて落ち込むクモ。
寝てれないほど疲れて、泥の中に沈み込んで行ってしまったカブトムシ。
夏になると冬が待ち遠しく、冬が来ると夏が待ち遠しいコオロギ。
どうぶつたちが、日々暮らして、生きていくなかで、ぶつかる問題や悩みが、他人事ではないように思えてきます。
すぐに答えの出る悩みもあれば、考えれば考えるほど、深みにはまってしまう問題もある。
読む人にとっては、他人事ではないお話に、出会えるかもしれません。
頭が凝り固まった私は、3週間と読解に時間がかかってしまいましたが。。
〝「ほんものっていったいなんだろうね。いろんな解釈があるとぼくはいつも思っているけど‥‥」〟
ゾウのこの言葉をヒントに、自分だけの読み方を探せる一冊です。
読んでいるとき、読み終えたあとの、この温かい気持ち。
心にリスとアリ、どうぶつたちが住み着くようなお話。
ぜひ枕元に置いておいて欲しい一冊でした。
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動物たちの不思議な日常。
ハッキリ言って、全く分からない。
リスとアリの会話は可愛い。
面白いとは思わないけど、和む。
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シリーズきってのキーパーソン?「リス」の登場です。
表紙も挿絵もかわいいデザイン、ブックカバーをかけずに手触りも暖かさを伝えてくれる。紙ならではの楽しみなのではないでしょうか?
「リス」と「アリ」の「思考の凸凹迷コンビの友情」が描かれています。全くというほど考え方?の違う2人ですが気が合うのでしょう、特別イベントのために来るのではなく、日常にただ、はちみつ入りお茶を一緒に飲める友人大事にしたいと思います。
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表紙とタイトルがかわいくて読んでみた。
ファンタジーでふふっと笑えるものやシュールなのや哲学的なお話もあった。
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大人向け童話、哲学的「。個性豊かなどうぶつたちが好きな食べ物や誕生日についてやりとりする。風に運ばれる手紙が伝える、オフビートで滋養に満ちた物語。」
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独特で不思議な雰囲気の世界。
アニメで見てみたい。
作家本人は自身の子供のために書いたのがきっかけで作家になったそう。子供達の感想を聞いてみたい。