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こういう不思議な話、大好き。
「山怪」は登山をする人や、山を生業にする方々の奇談だったけれど、この本は題名の通り里山で、生き物屋と称される好みの生き物と出遭うために山に入る人の奇談である。
鳥が好きでバードウオッチングや写真を撮る人を知っているが、虫は知らなかった。でもいて当たり前ですよね。
数あるエピソードの中で一番好きなのは「松虫」。
「おかえりの蜂」も良かった。
不思議だけれど、ちょっと心があったかくなるような話が今は好みなのかも。
もちろん、ゾッとするような話も相変わらず好きだ。
そして説明のつかない話も。
人は理論的に考え意味づけをしようとするけれど、そうすることで自分自身を納得させて恐怖から心を守っているんだと思う。
山にはそんな、説明のつかない不可思議な出来事が無数にあるんだと思う。