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あさのさんのエッセイ本。本屋でみかけて、エッセイ読んだことなかったなと手に取りました。
初出が色んな雑誌からなのと、一章から三章までが時系列ではないので、アレこの話の答えを私先に知ってるんだけど、ってなるのが時系列になってない罠です。へびさんネタとか。
売れっ子作家さんなイメージだったので、書き出すまでの、苦労とかのお話もあって、作品を生み出すのが簡単なことなわけなかったと、早く続きを読みたいなと気楽に思ってるだけの読者という立場は、なんて贅沢なんだろうと感じました。
最近時代小説を書かれてるのは、藤沢さんの影響があったんだなあと。でも一冊読んだ作品が暗めなストーリーで、二冊め手に取ろうと思わなかったので、長く続いてる燐シリーズを読みはじめてみようかなと思いました。
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あほらしく、意味のない一日一日が、けっこう大切で愛しいと思える今日このごろです。読んでいただけたら嬉しいのですが。あっ、でも、家族、親族、友人、知人のみんなは読まないでね。(「はじめに」より)
東京や地方大都市に住んでいる作家が多い中で、あさのさんは我が郷土岡山県の、私たちの云う「県北」の温泉町に住んでいる。湯郷温泉のことで、最近女子サッカーの宮間キャプテン以下四人がチームに嫌気がさして退団を表明したことで有名になった湯郷ベル(その後1人宮間のみ残留)も、ここをホームグランドにしている。何度か行った事があるけど、山と川と温泉という、見事な田舎、あっいや保養地である。当然あさのさんは郷土の名士として、充分なセキュリティに守られて、優雅で秘密のベールに包まれた生活をしているだろうから、そこに住んでいることは知っていたけど、津山市のB'zの稲葉浩二さんの実家のように観光地化しているのならばまだしも、探してはいけないし、探すことは無理だと思っていた。
しかしこれを読むと、普通のおばちゃんのように生活しているし、あっという間に探すことはできそうだ。あっ、でも、探しません。今度近くを通った時には、そうかこんな川の土手を散歩したり、もしかしたらこんな小さな食事屋で友達と息抜きをしているのか、などと「妄想」を膨らましたいと思います(^-^)/。
2016年10月読了
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ただの時間潰しの枚数稼ぎのあんまり面白くない本だなと思いながら読み進めて行くと、まんなかの方になってあさのさんの考え方が現れてきて興味を持ちました。ばあちゃんっ子で田舎暮らしで権威とか政治家とかが嫌いな人なんだ!と気づくとその後にも嫌いなことへの当てつけがところどころに見え隠れしてきます。
最後の方では「小さい頃から物書きになりたかった」が延々と…そこのところ、ちょっとしんどい本でした。
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第1章は、日々のことを面白おかしく書いているけれど、第2,3章は、あさのさんが作家になるまでの苦悩や、10代〜40代の自分を振り返って考えたことなど、人生観について書かれている。
特に今、私が30代で、乳幼児の子育て真っ最中なので、子どもに関する部分、そして自分の本当にやりたいことを追及するところが、子育てを一段落終えた人からのメッセージとして、興味深く読んだ。
人生を終えるときに、「完璧な人生ではなかったけれど、仕方ない」と悔いなく思えるように、自分のものさしをしっかり作っていこうと思う。
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日々の何でもないことが改めて愛おしく思える本でした。
文中で、20代は踠いて苦しんで、それでいいと肯定してくれていて、励まされたし、歳を重ねるっていいなって思えました。
自然への畏怖の念、人の思いの通わない権威やウソへの静かな抗議、〇〇すべきと自分を閉じ込めることの息苦しさ、思考し続けることの大切さ、、、
親しみの湧く人柄の根っこに、
しっかりとした信念が流れている方なんだなぁと思いました。私も、いろいろ悩みながら、自分のモノサシをせっせと磨いていこうと思います。