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十五年前の手紙が届き、引きこもごも。倒錯のロンドまでチラリズムな、箱の中に箱的なぐるくる回る倒錯ミステリー。
わかりやすくて、読みやすかった。
短編を繋げて大きな絵が見えてくる作りも面白い。
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かつて出された手紙が15年後に届く、ポストカプセル――と思いつつ読み始めたら、のっけから漂う違和感。何故こんな内容の手紙(待ち合わせやら遺書やら受賞通知やら)がポストカプセルで?…そして、まったく別々の場所での出来事かと思ったら然に非ず。徐々に点と点が繋がっていく感じ、なるほどそういうワケだったのか!という種明かし、さらにそれだけでは終わらないダメ押し…はじめなかなか乗れなかったけど、最後まで読んでみるもんだわ。一つだけ難を言わせてもらうと、学生アルバイトが現金書留を配達することはありませんよ。☆3・5
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常に漂っている不穏な感じ、それが最後に伏線回収されていく。15年後に届く手紙、ポストカプセルという企画が、現実にあったら、私は誰に宛てて、どんな内容の手紙を書きたいと思うだろう?ちょっと考えてみたくなる。
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タイトルから以前読んだ奥様である新津きよみさんの「神様からの手紙 喫茶ポスト」が蘇りました。
ポスト繋がりですが、こちらはタイムカプセルの手紙版と言った感じです。
15年後に届けられた手紙の内容は、ラブレター、遺書、脅迫状、礼状、文学賞の受賞通知と様々でその手紙を受け取った人達が送り主にコンタクトを取る事で物語が展開して行きます。
1話完結の連作短編集だと思い読み進めて行くと、終盤で思いがけない人物相関図が浮かび上がって来て、驚かされます。
ラストも一筋縄では行かないブラックな結末で楽しめました。
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久しぶりの折原一さん。
初めから最後まで、ずっと面白かった。
もし突然15年前に届くはずの手紙が私に届いたら…まず差出人によって動揺は変わるのではないかと思う。今の生活ありきで考えたら差出人によっては「懐かしい」なんて言葉じゃ済まされない。
では、そんな動揺させる?相手は誰なのか?と言ったら…誰だろう?
もしかしたら15年前の自分自身が差出人でも私は読みたくないかもしれない。
結局、差出人が誰であろうと15年前の誰かに今の生活に関わってほしくないのだと思う。
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出してから、15年後に届くポストカプセル。あちこちに伏線があり、最後に収束する。ちょっと無理はあるけど、面白く読めた。
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届くのが遅すぎた手紙にまつわる短編集。それらが見事に繋がっていく。登場人物のつながりや関係性が分かっていくところが面白かった。最初の伏線は最後にちゃんと回収された。