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竹山道雄、田中美知太郎、猪木正道、福田恆存、山本七平、そして林健太郎、観念的に左よりだった僕を、まっとうな保守の考えができる人間に導いてくれた面々である。特に林と猪木は、学生時代から社会人初期、リアルタイムで彼らの論稿を読み、感化されてきた。現在、保守を自称している人たちとは違い、人間の理性への懐疑をもって、歴を社会を見ている姿勢はあらためて勉強になる。櫻井よしこなどは彼らのことをパヨクと呼ぶのだろうか。https://amzn.to/2MsC1Ke
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知らなかったことが多くて勉強にはなったが、真の保守派は大東亜戦争に反対だったのだ、ということしか伝わってこない。
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いわゆる戦中派の保守派の論客と太平洋戦争との関りについて雄弁に語っているが、著者の講演を聞いてちょっとガッカリ。
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そらまぁ五一五とか二二六とかやった連中が保守な訳ないしヒトラーやムッソリーニも保守な訳ない。革新=左でも保守=右でもない。まぁ今の政治家で保守本流ってたぶん枝野であって安倍やない。そう言う前提で、名前は知ってるけど詳しくは知らない保守の人たちの話を読むのはいろいろ考えさせられるところあり。
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序章 保守こそ大東亜戦争に反対だった
第1章 戦争に導いたのは革新勢力である
第2章 戦争への抵抗
第3章 軍隊での経験
第4章 戦中派保守 最後の闘い
終章 保守の世代交代の果てに
著者:中島岳志(1975-、大阪府、日本史)
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保守が目指すのは、秩序を維持するための「永遠の微調整」(なるほど)、根拠なき空気が支配し、「威勢のいい無謀な議論の方が勝」つ(そうかもしれない)など、仕事場でも起こり得ることなので良く考えて行動しないと思いました。
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180808 保守と大東亜戦争 中島岳志 ☆☆☆ 最も考えさせられる
日本の精神は大きくブレる 戦前の超国家主義から戦後の左翼運動へ 思想がファッションになってしまっている
「真の保守」が弱い 明治以降の股裂きのつけ 和魂洋才 何でもありへ
⇒本来の保守は「リベラル」という価値観を共有 「寛容」と「自由」
180810山本七平(P188)☆☆☆「リンチによる絶対服従」「言葉を奪った」
(1)リンチー恐怖の支配ー正常な判断や倫理観を喪失させるー反射的に命令に服従させる
「言葉を奪った」人は絶対服従を余儀なくされ、意志を持つことを放棄する
過剰なゴマすり競争 思考は徐々に停止
(2)リアリティの欠如 員数主義 実際は「欠」「欠」「欠」
(3)「空気」の支配 合理性の喪失
客観的根拠や論理性は存在せず、精神主義の鼓舞ばかりが横行する
はったりだけの大言壮語 不安に基づく誇大表現
2018/08/08保守と大東亜戦争 中島岳志☆☆☆
生身の人間不在 国家主義も共産主義も同じ 己の権力闘争があるのみだから権力を奪ったら独裁者
「保守」とは何か? ここはもう一つ
人間理性の限界を踏まえ「漸進的改良主義」というが、ビジョン・理念はもう一つではないか
「人間主義」尊厳を大事にすることだと思う
人類の歴史は「人間に対する尊厳の価値の向上」に従っている
青年の狂気 青年将校と全共闘
将来への絶望なのか 自分たちの不幸なのか
いらだちが巨大な「破壊エネルギー」となって社会へ
「絶対権威への服従」ハイルヒトラーと天皇陛下同じだ
→リベラルは喪失
2018/08/09保守主義面白かった
急進主義の問題点は分かる 右も左も同じ
狂信的で自分で論理を考えない
保守主義も漸進的方法論として評価
ビジョンや目的はないので別途必要
「リベラル」ではどうか?(264)
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保守論客とは結局のところ学者や思想家であって、戦前においては超国家主義(戦争)を、戦後においては左翼活動を止めることはできなかった。なぜ、超国家主義思想家(北、大川など)や左翼思想家が、社会の流れを作れたのに、彼らは作れなかったのか?その辺を知る必要があるか?
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著者の本は3冊目。今は亡き戦中派の保守たちが戦中・戦後を通してどんな論陣を張っていたのかを繙く。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file7/naiyou23203.html
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保守と最近の右翼を区別なく漠然と使っていたが、そこには大きな違いがある事を再認識した。
歴史の事実を直視することのできないエセ保守が大勢を占めてしまったことに非常に危機感を覚える。保守を標榜している方々、特に自民党の代議士はこの本を読むべきだ。
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著者の「保守/革新」の捉え方は、様々な論考で一貫しており、納得できる。本書においては、竹山道雄についての論考が特に面白かった。
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右=保守のイメージがあるけど、そうではない。
もともと戦前の「保守」は今の自民党のような思想とは全く異なるものだった、ということ。
人間を不完全な存在とみなし、人間の意思決定を全て理論的で正しいとする見方に懐疑的であることから保守思想はスタートする。
“本来の保守はリベラルと価値観を共有する。このリベラルとは左翼ではなく、多様な価値観に対する「寛容」と思想信条に対する「自由」だ。”
政治思想の勉強に読んだけど、日本が戦争に突き進んだ「時代の空気感」みたいなのも見えて怖かった。
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戦時中に大人だった世代が言う保守論法と、
終戦後に育った世代が言う保守論法はこんなにも違うのだな
そして今、自虐史観だ!と声を荒げることがもはや時代遅れになってる
世代によってこれだけ感じることが違うと知れる良い本だった
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私が戦争の歴史認識をする上でバイブルにするかもしれない一冊である。 革新右翼が軍国主義を生み扇動して、軍部が日本を破滅に導いた。 軍国主義も戦後の共産主義も大衆の熱狂と言う意味でコインの裏表であること。 海軍も陸軍統制力を強めるためサディストによるリンチがあったこと。 そして軍人的断言法による言葉を奪うことによる絶対的服従が行われていた。 戦場では大本営の場当たり的な判断で日本軍が狂気になっていたこと。 アジア諸国の欧米の植民地からの解放は成り行きにすぎずこれは私見だが 日本はアジア諸国を沖縄の基地のごとく扱っていたこと。 アジア諸国に対して主従関係を確立しておいて人種差別の抵抗とは言えない。 他にも数えきれないテーマがあるがこの本は歴史を知るという意味でスタートにすぎない。 更に読書を広げる意味を感じた。
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116ページ
田中美知太郎と反時代精神のところ。
民主政治は、「劣悪者」を指導者に選ぶと、途端に「最悪の独裁政治に転化」してしまいます。そして、独裁政治は「組織の末端において愚劣さは倍加される」ため、国民はさらに劣悪な状況に置かれることになります。
戦争中に声高に「国体」を叫んだ人間と、戦後に「平和」を叫ぶ人間が同根の存在であると認識し。その両者からの距離をとることを言論の核と据えました。118ページ。
林健太郎1968年全共闘と対峙した東大文学部長
歴史修正論争歴史認識論争は1993年頃から始まっており、様々に力強く日本の侵略戦争であることから目を逸らすなと論争を冷静に繰り広げた。
自己の誤りを認めることを自虐などと言って拒否するのは自卑、すなわち自己を卑しめかえって自己を傷つけるものであることを忘れてはならない。というまさにまさに、正論である言葉を投げかけている。
あまりものを考えたり読んだり検証したりしないでぼんやりTwitterやすっかり三流の新聞雑誌テレビマスメディアをみているとうっかり、ネトウヨ的な人ら、自民党政権の者も含めてを、保守と勘違いしてしまう人もいるだろうが、
改めて、昨今のレベルが低い人間として浅はかなネトウヨ的保守自称の存在が、保守とは無関係保守の本流ではないことがよくわかり、
頭がおかしな保守気取りのネトウヨも何かといけてない左翼オールドスクールも、なぜ駄目か、どこがダメか、どうしてこうなったかという戦後史がよくわかる一冊。ためになった。
空気とはまことに大きな絶対権をもった妖怪である。山本七平。今もなお同じ妖怪に絡め取られそうな日本。
保守的な人間観。
それは人間に対する懐疑的な見方。人間は過ち間違い誤謬誤認から解放されることはない永遠に不完全な誤謬を抱えた存在である。そんな懐疑主義的人間観を保守は共有する。
さて今の日本では、保守ではないものが保守を自称しておられるような。
為になった。