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世界の写真・カメラの歴史も踏まえつつ日本の写真史を上・下巻に凝縮。誰もがカメラを持つ今とはまったく違う、創世記の写真は、それこそ「魂抜かれる」の世界。
少し前まではカメラの前で笑うということすら難しかったんだなぁ。古い写真の紳士淑女はみんな硬い表情で直立不動。ここ30年くらいの写真・カメラの歴史は、リアルタイムで見てきただけに、「ヘェそうだったのね」が満載。『Santa Fe』『α7000』、アラーキー......、懐かしいなぁ。寺田寅彦が写真愛好家だったってのは、初めて知りました。
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写真好きだが、体系だって写真の歴史は知らなかったので大変興味深かった。吉田ルイ子さんの本も同時に読んだので、シンクロ!ユージン・スミスがキーマンだったり、先日展覧会に行った植田正治が土門拳の現実主義に苦悩し家族写真という形で芸術的な作品を撮っていたとか、新たな発見がたくさんあった。
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日本における写真の歴史がとてもよくわかる。
本書は幕末から戦後復興、高度成長期まで(1974年までの120年間)のながれについて記されており、時代が下がるにつれ、見知った写真家や雑誌の名前が登場してくる。
下巻が楽しみだ。