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日本企業がなぜ大局な見地から経営を行えないのかを会計・ファイナンス的見地から説明したもの。この問題は、ファイナンスに限らず全般を長期的な視点で見て必要な投資を行うということが現在の日本企業には重要かなと思います。新聞の企業評価も売上・利益に焦点が置かれていますが、その点も見直しが必要かもしれませんね。
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ファイナンスの考え方を座学ではなく、実践を意識して解説。キャッシュフローの考え方が分かっていない金融マンも多いので、そういう人は腹落ちすると思う。
ただ、自分はもう少し高いレベル、新しい発見を期待していたので、物足りなさ残るが、会社の若手にはオススメできる良書だ。
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日本の企業が停滞しているのは、目先のPL(売上や利益)に気を取られ過ぎてるから。企業が成長するためには、PL偏重を脱し(PLをないがしろにする訳では無いが)、中長期的な視点で事業が生み出す価値を最大化するためにはどうすべきかを考える『ファイナンス思考』を意識しなきゃダメだぜ、っといった内容。
財務諸表の見方は自分なりにサラリと学んではいたものの、まさにPLばかりに着目してしまっており、大いに反省させられるのでした。事例がたくさん載っているので、ファイナンス素人の方でもサラサラ読めると思います。
・ファイナンス思考とは、会社の価値を最大化するために、長期的な目線に立って、事業や財務に関する戦略を総合的に組み立てる考え方。
・ファイナンスとは、企業価値を最大化するために、『①事業に必要なお金を外部から最適なバランスと条件で調達し(外部からの資金調達)』、『②既存の事業・資産から最大限にお金を送出し(資金の創出)』、『③築いた資産(お金を含む)を事業構築のための新規投資や株主・債権者への還元に最適に分配し(資産の最適配分)』、『④その経緯の合理性と意思をステークスホルダーに説明する(ステークスホルダーとのコミュニケーション)』、という一連の活動を言う。
・道徳を忘れた経済は罪悪である。経済を忘れた道徳は寝言である、二宮尊徳。
・ファイナンス思考は、①価値志向、②長期思考、③未来志向
・PL脳の行動パターン。①黒字事業の売却をためらう、②時間的価値を加味しない、③資本コストを無視する、④事業特有の時間感覚を勘案しない、⑤事業特有のリスクを勘案しない。
・計画とは将来への意思である。将来への意思は、現在から飛躍し、無理があり、現実不可能に見えるものでなくてはならない。現在の延長上にあり、合理的であり、現実可能な計画はむしろ『予定』と呼ぶべきであろう、土光敏夫。
・ファイナンスの本質は、お金の循環を健全にコントロールしながら、段階的により多くのお金を生み出す仕組みを作ること。
・会計は、会社の現在地を知るために必要なもの。ファイナンスは会社がどこに向かうべきか目的地を知るために必要なもの。
・PL脳に陥りがちな要因。①高度経済成長期の成功体験、②役員の高齢化、③間接金融中心の金融システム、④PLのわかりやすさ、⑤企業情報の開示ルール、⑥メディアの影響。
・高齢でしか役員になれないということは、経営者として存在する期間が短いということ。必然的に短期的な視点に陥りがち。
・理念なき行動は凶器であり、行動無き理念は無価値である。本田宗一郎。
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黒字の部門を売却できないのは、典型的なPL指向だと。
当面赤字でも、長期的に黒字にしていける戦略があればいいのだ、GAFAのように、とのこと。GAFAだからできたことを、新理論のように打ち出すのはいかがなものか。初期投資はどうしても必要、といいながら赤字を埋められずに地の底に落ちていった人たちが死ぬほどいることを無視している。原則は早期黒字化。
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2021/06/08
四半期決算志向の「P/L脳」批判として「ファイナンス思考」を提起
だが経営を数字主義とする点では同じ穴の狢
数字もお金も事業経営を管理する仕組みであって、リード主体ではあり得ない
今の日本の事業経営に掛けているのは「事業ロマン」「経営者マインド」
世界が「環境」「長寿」「デジタル」で大きく変わろうとする中
いかなるビジョンで世界に貢献していくのか
小賢しい経営管理者では未来を切り拓いてはいけない
日本の失われた30年の本質的課題はここにあると思う
したがって本書はファイナンスの初学者向け
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短期的な売上至上主義を代表するPL脳ではなく、
予定(調和)ではなく(現実からの飛躍ある)計画で、
ファイナンス知識と、長期的な価値ある戦略を
組み合わせるべし。
この内容を永遠と話してる批評本。まぁそうだよね。でとどまると思います。
敢えてまとめるtakeaways 以下。
- 利益は意見。現金は事実
- 計画とは将来への意思。現実からの飛躍。
現実的は予定に過ぎない。
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あまり期待せず読んだが、ファイナンス理論はともかく、連結飛ばしや東芝のマスキング値差に関する記述がわかりやすく、意外に有用だった。
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なぜGAFA成功したのか
・PL脳に毒された日本の会社(PL脳:売上高や利益といった損益計算書(PL)に上の指標を、目先で最大化することを目的資する思考態度)
・ファイナンス思考:長期的な企業価値を評価。戦略的・逆算的経営
(参考文献)
・増補改訂 財務3表一体理解法 國貞 けし
・利益が見える戦略MQ会計 西順
・稲盛和夫の実学 稲盛
・ざっくり分かるファイナンス 石野 こ
・まんがで身につくファイナンス 石野
・MBAバリュエーション 森 こ
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【読書メモ】
ファイナンス思考とは、長期的な視点で企業の資金調達と配分を戦略的に考える思想
売上や利益至上主義に走ると長期的にベストな判断が阻害される
事業の特殊性によって、考えるべき時間軸が異なる
利益は意見、キャッシュは事実
会社は3つの市場から評価される
その際の物差しは基本的に金
事業は黒字ならオッケーではない。WACCをROICが上回らなければならない
経営の3段階のどの位置にいるかで経営者の役割は異なる
ファイナンスの4側面
調達して再生産して分配還元して説明
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ファイナンス関連の知識としては、コーポレートファイナンスの知識を知っている人であれば既知の内容ですが、それ以上にどのように実践していくのか、実例が丁寧に記載されていたのが、とても勉強になりました。
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ーー「利益は意見。キャッシュは事実」。
利益はPLで表される。このPL的観点(本書ではPL脳を呼んでる)は、会計知識に基づいていはるが、ファイナンスの観点(「時間的価値」と「資本コスト」を勘案した長期的に事業価値を向上させること)に欠け、長期的な成長よりも直近の業績の見栄えを優先しがち。本書はこのPL脳の囚われずにファイナンス思考というコンパスを得るための本。
ファイナンス思考の成功事例としてアマゾンの事業投資、Facebookの敵対的買収、リクルートの「人材派遣のジャイアント」実現のための買収などを解説。各章末にポイントがあるだけでなく、巻末に「押さえておきたいファイナンス思考の総まとめ資料」もある。教科書的に使える内容。
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朝倉さんともあろう人が、どうしてこんなにも退屈な本を描いたのか、理解に苦しむ。「朝倉さんがファイナンスを語るとこうなる」という独自性を求めて読んだが、当たり前の事しか書いていない。
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苦手な会計を克服、と思って手に取ったけど、むしろ経営戦略のケーススタディとして学びが多かった。
日本になぜGAFAが生まれないのか。
リクルート、関西ペイント、日立がなぜ事業ドメインを変え再成長できたのか。
もちろんいうは易し行うは難きにせよ、
そもそもの思考が停止しているのがいまの状態。
ただ上記の企業もIFRSが投資に踏み切る大きなきっかけとなっているため、今後投資型になっていく企業も多くなるに違いない。
非連続の成長戦略に向けて自分も投資戦略!
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日本の経営はPL偏重ゆえに本質的な企業価値(BS)を育てる経営戦略が取られておらず、結果的に欧米に水をあけられていると警鐘を鳴らす。なぜPL脳になってしまうのか、どのように構造的に解決すべきなのか、を成功事例/失敗事例とともにわかりやすく説明。
・VUCAの時代だからこそ、目的思考を持ちつつ、柔軟にPDCAを回す必要あり、前年対比で考えるPL思考ではなく、本質的な価値を高めるために時には利益を犠牲にして投資するスタンスが肝要。
・それを実現するのはリクルート的な事業単位でのユニット経営のほうがワークしやすい。時には社内で競合する事業を同時にやることも是とされる。
・時には黒字だけど売却する(日立、コニカミノルタ)。その事業は自社の価値向上に貢献するのか?を問い続ける。
・IRも大事。CFOが市場の期待値調整をする。
尚、最終的には、ファイナンスの方法論や考え方は手段であり、最後は「志」が大事と釘を刺す。
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「ファイナンス思考」とは「会社の企業価値を最大化するために、長期的な目線に立って事業や財務に関する戦略を総合的に組み立てる考え方」のことだとし、
・PL脳に侵された会社の症例と末路
・ファイナンス思考を活かした経営の例(アマゾン、リクルート、JT、日立)
など、なかなか参考になりました。