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「 作家と楽しむ古典 」日本文学全集の現代語訳を行った 有名作家の あとがき的 エッセイ。
やはり 作家だけあって、文章を 現代語に訳すというより、著者の意図を 現代的に書き直しているみたい。日本文学全集 即買い。
島田雅彦 「 好色一代男 」 エロかつ経済小説
*女たらしの遍歴の物語
*遊郭=エロと経済が交差する場所→どうやって通人になるか
*金のないなかで遊ぶところにクリエイティブィテイがある→金に糸目をつけずに遊べるとなると 面白くなくなる
*「好色一代男は父殺しの物語」「江戸時代は エロ時代」は名言
いとうせいこう 「 曽根崎心中 」カウンターカルチャー
*浄瑠璃は 人形から離れたところで 太夫がセリフを言う→人形、太夫、三味線は 互いに相手を感じながら 自分の間で動く
*人形(死んでいるもの)に命が吹き込まれる異様さ
*心中=アンモラル→このアンモラルが近松の倫理
*韻と拍子
*狭い共同体の中で 名誉を奪われた男が 女にけしかけられ、社会への復讐として 自死する物語
三浦しおん 「 菅原伝授手習鑑 」全員 善人か悪人
*菅原道真が天神様になるまでを庶民視点で描いた〜主人公は三つ子
*「寺子屋の段」「道明寺の段」「佐太村の段」が山場
松井今朝子 「 仮名手本忠臣蔵 」
*「実は〜」という展開がない。ワンテーマで読みやすい
*主題は復讐だが、忠義というより 三組の恋愛が中心
島本理生 「 青色梅児誉美 」平凡で普遍的な人間の感情
*三人称による語り(作者が人物を見守るような)
*人情物とは 恋愛に限らず、人々の心境を偏りなく 情け
をもった目線で書く→平凡で普遍的な人間の感情に向けている
粋とは
*究極のストイックな美意識
*運命によって 諦めを得て〜意気地の自由に生きること→諦めつつも 果敢に生きる、常に色気は保ちつつ。