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売れる脚本には15のビート(イベント、物語の移り変わり)があり、これを細かく説明しているのが本書の目的です。
人を惹きつける者には必ずストーリーと変化があることに気づきました。目的は主人公の求めるものを手にすることや問題を解決することですが、それに追い付くまでにどのようにストーリーを展開(変化)させていくのか、読者に未知の体験をしてもらうかが大切だと感じました。
例えば、お笑いでいうと、オチが読めないギャップに笑いが起こったり、どれだけストーリーを展開させても受け手が求めているキラーフレーズに落ち着くことで笑いが起こったりします。ただ、ストレートに淡々と進めるのではなく、進めるまでに変化をどう楽しませるかということが大切だと感じました。
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【動機】聞きたくなるようなストーリーをつむぐためのヒントにしたくて
「脚本」というジャンルで複数のサイトで薦められていたので興味を持った。
映画よりもっと短い、なにかの背景説明に用いたかったので、ちょっと変えた方がいい部分もあるだろうが、映画の構成が知れたり、おおまかなジャンルがわかったり、違う視点が持てた。
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【概略】
脚本は芸術であり、科学である。ハリウッドで最も成功した競売向け脚本家の一人である著者が自身の脚本を形作るまでのメソッドを公開。人はなぜ主人公に「共感」を抱くのか?脚本を書き始める前にするべき準備はどういったものがあるのか?また映画を独自の視点で10個のパターンに細分化。また脚本を書き進めるうえで行き詰った時の解決方法もあますところなく開示。脚本家に限らず、創作をなす者にとっては必携の一冊。
2023年02月28日 読了
【書評】
Amazon の「欲しいものリスト」の唯一の欠点は、「どういった経緯でその本をリストに入れたか?」といった備忘録コメントをする機能がない点だな。誰かに紹介してもらったのか、読んだ本の中で紹介されていたのか、YouTube か何かで推薦されていたものなのか・・・。本書はおそらくは読んだ本の中で引用されていたかなにかだと思う。手に取ってみた。
米 Amazon 脚本術部門(そんな部門あるのか)で売上No.1のベストセラーという肩書きは、伊達じゃなかったね。凄くテンポよく、楽しく読み進めることができたよ。スピーチや落語のスクリプトを作るうえで、めちゃめちゃ参考になる。偶然、今ちょうどトーストマスターズクラブのスピーチコンテストシーズン真っ只中で、自分のスピーチを練り上げていくのに少し行き詰まりを感じていたところだったから、ありがたかったよ。映像で語ることを前提としている脚本とスピーチとでは、全てがイコールになる訳じゃないけれどね。
「ワンスピーチ・ワンメッセージ」と同じマインドであるログライン(映画を端的に示すためのワンセンテンス程度の説明)が決まるまで脚本を書き始めるな、なんて、やっぱりコンセプトめっちゃ大事だよね。一見とっちらかってる映画でも、軸はあるんだよね。
映画のジャンル分けについて、著者ならではの解釈、凄く面白かった。「家のなかのモンスター」からはじまって「スーパーヒーロー」まで全10種類、これから観る映画、今まで観た映画、分け分けするのが楽しみになったよ。ホラーとかコメディといった分け方ではなくコンセプトで分けるという考え、これは斬新。本質を抽出するという意味では自分に合ってる(自分好みという意味ね)かも。
脚本を作るにあたっての直前の仕込み「ボードづくり」も、読み進めるについて「あぁ、なんか自分も書いてみたい」と思わせてしまう雰囲気がある。「ヒーロー's ジャーニー」をもう少し細かくした形、そこに感情の起伏を「+-」「><」(←葛藤を意味するそうな)で補足していく。今は自分はラジオ動画にしてもスピーチにしても手帳に書いては消し書いては消しとやっているけど、似たような感じで示してくれてるのがありがたい。
スピーチを手直ししていくにあたり、一番ありがたいなと思ったのが「脚本を動かす黄金のルール」という章。ここでいよいよ「Save the Cat」の要素が現れる。ログラインやボードでしっかりと太くした幹から広がる枝葉の修正が、この章で行われる。小見出しがことごとく禅の公案みたいになっていて、逆にそれが好奇心をそそる。
自分なりにもうちょっと(それこそログラインがごとくワンセンテンスワンフレーズぐらいにして)シンプルに書き写して、持ち歩きたいなと思った。これはおそらく反復して読んで自身のスピーチや落語の創作をして、身体と意識にしみこませていくものだなぁと思った。
あとは本書で紹介された映画は、可能なら全て観たいね。既に観た映画もあるけれど、初見のものも。ここで紹介されている映画を、本書で紹介されたメソッドで解剖する。ここからかな、第一歩は。ちょっと楽しみ。
翻訳された方の実力というか、感覚も素晴らしいと思った。もちろん原書のニュアンスって大事だからそれを無視しちゃいけないけれど、なんというか・・・文章が小気味よいのだよね。ザ・翻訳って感じじゃなくて。それがこの本の清涼飲料水度合いを高めてると思う。読了後の爽快感が心地よいもの。
それでも、英語落語家としては、これをあらためて原書で読み直したいね。自身の英語でのワークショップでも使えそうな表現、沢山ありそうだから。
また素敵な本に出会えてよかった。
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すごくよかった!もっと早く読んでおけばよかったと思うほどだった。
明快な体系的に脚本術について描かれており、確かにこの方法でハリウッド映画は作られているし、このように書けば、ある程度面白い作品は作ることができるであろうという確信があった。この方法を取り入れる実践的な手法についてもきちんと書かれている。
それでいて、平易で親しみやすい文章で書かれているので、読みにくさも感じなかった。
ほんと、もっと早く読んでおけばと思った。
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もう一度通読した。
SAVE THE CATの理論編。頭の良い人だったり確固たる方法論を確立しているひとにとってはこれだけで良いと思う。
この本で大きく解説しているのは3つだ。
・描く価値のある主人公の描き方
・ストーリーのタイプ別の10の作品分類
・15のシーンからなるプロットの解説
主人公は観客から応援されなければならず、そのテクニックの1つとして「猫を助けるシーンを挿入しなさい=SAVE THE CAT」ということ。要するに観客の共感を呼ぶように設定しなさい、みたいなこと。
物語は脚本のタイプによって10個に分けることができるというもの。たとえば「何かを求める旅に出る」というタイプの脚本という分類をすれば『オーシャンズ11』も『プライベート・ライアン』も『バック・トゥ・ザ・フューチャー』も同じジャンルだと彼は言っている。こうやって分類してから作品を分析していくことによって、執筆中の脚本の参考になる。
この本で一番大事なのが3幕構成をさらに細かく分割した『ブレイク・スナイダー・ビートシート』なるもの。著者の名前を冠したこのシートに当てはめていくことによって映画の脚本を簡単に完成できるというもの。
確かにビートシートを頭に入れながら作品を見ると、該当する箇所がおおむね同じ時間で出現する。
今まで読んだ脚本術の中で一番分かりやすく、実践的だった気がする。おすすめ。
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前田裕二さんのおすすめの本
全ての脚本に通じる普遍の原則が網羅されている
面白い物語の型を知りたい人は一読の価値あり
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現代にも通用する脚本術の根幹が学べた。
ただ、有名どころの映画について幅広い知見がないと例が退屈。もちろん、脚本家志望ならば前提なのだろうが。
2010年初版発行ということで、売り出し方などは古さが残る。
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なんか話の構成とかストーリーの作り方を知りたくて、ガストで初めて一気読みというのをした。メモとかしながら4時間くらいかかった気がする。
冒頭のログラインの説明が長くて、マジで大事なんだと学びつつ、ビートシートの説明あたりからめちゃくちゃ面白い。
そうそう、こういうのを知りたかったって感じ。
このビートシートを知ってから映画とかドラマを見ると「あ、ここでミッドポイントね」とか「はいはい、悩みのとき」みたいな感じで構成理解してるマンになれる。
あとはボードに付箋いっぱい貼っていって構成作りするヤツやってみたいな。部屋の壁一面使って。なんか誰かのブログでこの構成を考えるのが楽しすぎて毎日やってるって見てマジかよってなった。なにがそんなに面白いのか気になる。