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新聞社を主軸に、誤報、捏造、フェイクニュース等をオムニバス形式で綴った中編連作。
裏取りをしないまま報道した内容が作り出す報道されない被害と、それを後悔するも訂正記事が打てないマスコミの姿。
まあ、それはいいのだが、ラストは既存のマスメディアを破壊するための謎の結社みたいな動きが出てきたのはどうなのか。母の怪我(当然、謎の結社の仕込み)でフィクサーのインタビューに参加できなかった三田園だったが、無理を押して韓国までついていったら即バレるだろ。
全体的に浅い感じがして残念。
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誤報。報道マンであるならば、まず第一に避けなければならないこと。その誤報をテーマとした連作短編集。誤報が起こったとき、人々が失うものとは。
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いろんな仕掛けがあったのに、うまく繋げられなかった。残念。でも、もう一回チャレンジしようと思えないのも、また残念。
インターネットでのニュースは、欲しい情報は得られるかもしれないけれど、新しい気づきはなかなか得られない。紙面って大事よねー。
2018/10/24読了
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『誤報』にまつわる5つの物語
新聞、テレビ、週刊誌、ネットと昭和、平成の根幹であったマスメディアに「フェイク」が忍び寄る。膨大なジャンクに囲まれ、リアルとフェイクが混沌とする。真実を歪ませて"革命"を企むやつらが蠢いている。
悪意が情報という仮面をかぶっている。
騙されるな‼真実を疑え‼
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新聞やテレビの誤報や捏造に関する連作短編。それぞれ冒頭に誤報記事が掲載されているのが面白い。誤報とわかってさあどうする、というところで次の話に移ってしまうので少し物足りない。
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2018/12/24M 予約
今まで、ネットニュースは信頼できず、新聞記事だけを信用してきた。
信用できるものは、自分の目で見たもの、確かめたものだけなのか。
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塩田武士の短編集。軽快なタッチで読みやすく、次々に物語が展開していくリズム感の良さから真保裕一の『奪取』を思い出す。情報社会にあって、人間が情報を扱うというよりも、むしろ情報によって人間や社会が振り回され翻弄される様を描いていた作品で、日本に限らず世界で共通の課題となっている現代社会の問題に警鐘を鳴らすようなものとなっている。
紀伊國屋書店梅田本店にて購入。
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複数のジャーナリストの視点から、現代の報道のあり方について問う連作短編集。
誤報や捏造記事、紙の新聞とネットニュースなどの問題に焦点を当てた各編は、地味ながらも現場での息づかいが伝わってくる。文章は、もう少し取っつきやすさがほしいところだが。
ネットの速報に押されて従来の新聞が右肩下がりで勢いをなくしていく今、ジャーナリズムは今後どうなっていくのだろう。それぞれの真相もさることながら、根本的な解決を見ないままの報道の行方が気になった。
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全て記者に対する短編小説
誤報と流すいうことは世間には許されても流された本人には、謝れば済まないものなんだと記者という仕事の重みを知った
面白半分で、世間がざわつくような誤報は結局は自分が一番ダメージを負う
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"誤報"をテーマに、元新聞記者という経験を活かし、各作品ともディテールまで非常にリアルに描き込まれている。
私自身、読んでいて背筋が凍り付いたその後に、思わずスッと伸びてしまうようなことも。
連作として、全体のプロットは練り込まれたものだとは思うが、設定その他、細部の地に足着いた現実感に比べ、肝心の展開が典型的なご都合主義で、浮世離れしているのが少し残念。
1つ1つのエピソードを短編の紙幅に収めなければいけない事情もあったんだろうが、そう簡単に証拠物件や証人の言質などが次々出てくるわけがない。
特にあれだけの流れで自局の取材映像を他者に渡すテレビ局員がもしいたとすれば、あるいは誤報そのものよりも由々しき問題だ。
表題作の終末に明かされる一味の陰謀もどうも実感を伴わないし。
ちょっと技巧に走り過ぎたかな?
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終盤での伏線回収は本作でも祭り状態!
最後の最後は「ひゃーっ」と思わず声が出たほど。
ただ、ちょっと登場人物がごちゃついてわかりづらくなった印象も。
りく君は健やかに育ってほしいなぁ…
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塩田先生の作品としては罪の声に次いで二作目の読了
罪の声もなかなかに重いものを扱った作品でしたが、本作もかなりの社会派作品というのか
今の時代にあった作品でした
本のページ数としてはそこまで多くないですが、中々読み進まなかったという印象です
ただ、面白かった
個人的にインターネットが社会に及ぼす作用みたいなものに興味があったりもするので非常に面白かった
タイトルがまた良い
本作の内容を非常に上手く表現したタイトルだと思う
当然ながら内容を知らず、事前知識を持たずに読み進める
どうもこれは新聞などマスコミの誤報について書いた物語のようだと感じ始める
章が変わって、登場人物などが全く変わったので、短編集かなと
しかし、微妙に前章の内容と交差している
次の章も同様に若干の交差
多くの章で共通のテーマや設定みたいなものはあるようだった
マスコミの誤報、マスコミに対するネットニュース、安という在日韓国人
そういった共通テーマがありつつの短編集と誤解していたが最後の最後でそれらがすべて収束されていく
このあたりの流れは秀逸で素晴らしかった
他の塩田先生の本も読んでみたいですね
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暇な時につい開いてしまうネットニュース。
話半分に読んでいるつもりでも、
無意識のうちに脳にすりこまれていき、
何が正しいのか分からなくなる。
一方で、そこに対抗しようとする
レガシーメディアの焦り、そこから来る暴走。
あくまでも小説の世界の話だ。
そう信じないと、怖くて何も見れないし、読めなくなる。
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予想の斜め上を行かれかつ苦い展開に,巧いなぁ面白いなぁと思いながら読んだけど,後半はものすごく怖い重い気持ちになった。
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「罪の声」の作者の新作。オムニバス形式でありながら、その点と点が繋がっていく。引き込むことのできる筆力のある著者だとは思うけれど、「罪の声」もそうだったけれど、「新聞社」という業種に固執している感じが閉塞感があって読み進めづらかった。池井戸さんにおける「銀行」とはちょっと違って、「レガシーメディアがフェイクニュースに対して足掻く」というテーマそのものが崖っぷち感もあり、感情移入しずらかった。オムニバスでいろんな登場人物が終盤で繋がっていくけれど、風呂敷を広げすぎ、かつすべての人物が記者なので、なんとなく見分けもつかず、理解しないままに終わってしまった。オムニバスだけあって主役がいない感じも誰視点で追いかければいいかわからなかった。