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アマゾンのその事業構造や運営方法を分析しているが、成毛氏は基本的にアマゾンという企業を肯定的に捉えているようだ。アマゾンがあまり法人税を支払っていなかったり(投資をしているわけで、不当な租税回避をしているわけでは無さそう。)、小売業界のディスラプターとして多くの雇用を奪っているという負の側面にはあまり深入りしていなかった。
アマゾンの事業では、AWSがアマゾンの利益の柱というのは前に少し聞いたことがあったけど、約7割という数字には驚いた。アマゾンのでっかくやってコストを下げて、という商売の仕方は無駄なものが嫌いな僕としては結構好き。GAFAでもAppleみたいな無駄に高く売っているのと違う。まぁその圧倒的な効率の良さが、様々な業界の雇用破壊につながっているのだろうけれど、そこはBIかなんかで補っていく世の中が理想。
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アマゾンの最新のサービス状況とかを並べた本。
著者の本としては少々残念でした。
<memo>
・ウーバーイーツ →普通の市民が空いた時間でレストランの料理を配送(同様にアマゾンの商品の配送を将来的に行うだろう。画期的!)
・エコールックやStyle Checkというカメラアプリで服の組み合わせや流行度合いから2つの着こなしのどちらが良いかを表示してくれる
→買った服がどの程度着られているか?どのような組み合わせで着られているか?を把握し、商品展開の検討や商品の提案に生かす。
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Amazonが行っている数々の戦略の意味がよくわかります。
とにかくすべてにおいて「けた外れ」ですし、だからこそ他の企業の追随を許さない理由もはっきりとわかります。
非常に面白くて一気によんでしまいました。
世の中の動きを知る上でも読んで損はない一冊だと思います。
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とても読みやすくわかりやすい内容。勉強になる本だった。
自分はamazonが好きだし、便利だからプライム会員だし、生活のあらゆる所にamazonが関わっている。
必要なものはポチれば、すぐ来るし、音楽や映画にドラマ、本もタダで手に入る。
あまりに便利すぎて、amazonは手放せない。
それぐらい自分の生活を侵食されてるし、それでいて生活が楽になっている。
ものすごく時短なのだ。
それゆえに、あらゆる産業で脅威が迫っている。小売だけではない。
「顧客第一」とamazonは、生活の隅々を便利にしていくから、消費者にとってはありがたいし、嬉しいことかもしれない。
でも、ローマのようになっていくこの国は止められないかもしれない。
この国に望んで飲み込まれていく。
そんな姿が見える本だった。
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・顧客のほしそうさなものを予測して、注文がある前に近くの倉庫まで配送しておくシステムで特許をとっている。
・アマゾンはシステム会社として知られており、AWSはものすごいお金を稼いでいる。CIAも顧客になった。
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成毛氏によるamazon解読書。紹介されている凄さの各々はどこかの記事に出ていたと記憶されるものばかり、なところがこの本の特筆すべき点。それらの記事に普段触れない層に向けて公開されている情報を整理し意味を持って整理し文章化する能力、諜報活動におけるOSINTを思わせる。ビジネスとしてデジタル化の潮流を知るためには避けては通れない脅威であるamazonのモヤっとした強さが形になる。
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色々な数字を交えてAmazonに数々のビジネスの説明そしてその意味の説明、そのつながりというにはとてもわかりやすかった。FBAの大事さにそこまで気づいてなかった。Amazon帝国の凄さを考えさせられる1冊、おススメ。
Book about the holistic service of Amazon by ex-Microsoft Japan CEO. Pretty good.
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p.57 事業部門は独立し、ベゾスもコントロールする気がないように見える。
p.67 FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)は、商品を預けるだけで、注文・出荷・決済・発送をやるサービス。アマゾン以外のサイトの販売でも利用可能。
p.101 アマゾンダッシュボタン:日常用品の購入
p.105 アマゾンダッシュリプレニッシュメントサービス:IoTでプリタ―のインクなどを自動注文
p.121 キャッシュフロー重視
p.133 マーケットプレイスでの入金を預かることで、投資前のキャッシュがあるのでは。
p.156 AWS(ウェブサービス)がアマゾンの儲けのほとんどだ。
p.236 米国でアマゾンロッカー。ショッピングセンターなどに宅配ロッカーがあるが、減少傾向。自前で運送する方向。
p.272 アマゾンペイ。
p.299 アマゾンカード。ゴールドは年間8万4000円(月7000円)を超えると得。会費1万800円だが、プライムサービスが無料。リボ払いで年会費420円。支払い上限を限度額(最初は20万円)にすると、金利は払う必要がない。
p.301 アマゾンビジネス
p.322 アマゾンエコー。画面のないスマホ。アレクサ対応(フィリップスのランプ、ソニーのスマートロック、リンクジャパンのエアコンリモコン)。声紋照合で個人認証。
p.347 AIによる顔認証機能の精度は99%台。
p.356 ベゾスにとって、コミュニケーションを必要とする組織は、きちんと機能していない証拠。
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ファーマータナカの本棚。
「amazon 世界最先端の戦略がわかる」(成毛眞)
amazon が単なるネット書店と思っている人はさすがにもういないだろうが、その世界戦略の進化ぶりに腰を抜かしそうになった。
既にオンライン辞書には「amazoning」(アマゾンしている)、「amazoned」(絶滅させられた)が掲載されている。
多忙な現役世代の代わりに、特筆すべき事項をランダムに引用しておくので、興味をそそられた方は是非一読あれ。
・アメリカでのネット通販20兆円はシェア4割。(通販はまだ小売の1割だから伸びしろ大)
・日本での小売売上1.3兆円は5位。(1位イオン8.4兆円)
・GAFA (Google, Apple, Facebook, amazonの頭文字)にMicrosoftを入れて、GAFA + M というが、amazonの時価総額78兆円はアップルに次いで世界第2位。(トヨタ24兆円)
・amazonの株価は、上場した時の1,252倍に上昇、2015年6月から3年間の株価でも、アップル、グーグル、フェイスブックはそれぞれ2倍程上げに対して、amazonだけは4倍。
・株式市場には「Death by amazon」(アマゾンによる死者リスト)がある。
・amazonが運営しているAWS(amazon web service)は、企業向けのクラウドサービスで、サーバーを提供するサービスのこと。大企業は原則それぞれ独自にサーバーを持っているが、この運用コストが莫大でクラウドサービスに移行(現在はまだ5%)しており、CIA、GE、マクドナルド、AirB&B、ネットフリックス、日本では三菱UFJ、日立、キャノン、ファーストリテイリング、毎日新聞等名だたる企業が顧客。
・この部門での売上が何と世界1位で122億ドルシェア35%。(2位マイクロソフト24億ドル、3位グーグル9億ドル)
・AWSのデータセンターは全世界53ケ所で、12ヶ所増設中、莫大な電気代がかかるので、風力・太陽光発電所建設。
・FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)は、アマゾンに出品する中小企業に「インフラ」(倉庫・在庫管理・決済・配送・カスタマーサービスまでをamazon代行)を提供、出品業者は自社製品をアマゾンの倉庫に送ればほぼ何もしなくてもいい。
・物流に積極的に投資、物流倉庫は日本だけでも15ヶ所、一カ所の倉庫から毎日160万個もの商品を出荷できる。(楽天3ヶ所)最近では、ベンツに対して配送用のバンを2万台発注。
・倉庫を空に飛ばす計画で、母艦のようにヘリウムガスを使った全長100メートルの飛行船で数百トンの品物を積載し、ドローンで配送する計画。
・ソフトバンク等と組んで、大陸間海底ケーブル敷設事業にも参入。
・CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)とは、仕入れた商品を販売し、何日間で現金化されるかを示すものだが、amazonは、アマゾンプライム前受年会費(アメリカだけでも1兆円超)、マーケットプレイス売上金一時収納などで-28.5日、つまり物を売る約30日前に手元に現金が入っていることになる。
・動画配信だけでなく、年間15本以上の劇場映画製作を打ち出し、アカデミー賞受賞も目指す。
・特撮アニメにも力を入れ、すでに「仮面ラーダー」「クレヨンしんちゃん」も制作。
・その他、「アマゾンゴー」(無人店舗)、「アマゾンエコー」(AIスピーカー)、「アマゾンペイ」(金融事業)、ロボット会��買収、ファッション分野参入と枚挙にいとまがない。
「リアルとネットの境目を失くし、国と国の境目すらあいまいにし、amazonがすべてを押さえた時、立ち向かえる企業は存在せず、国家という枠組みでも捉えきれない存在になるだろう」と成毛眞氏は結んでいる。
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ジェフベゾスさえもコントロールしきれなくなっているようだ。AWSの利益率は半端ない。これからますますなんでもアマゾンを頼るようになってしまうのか。
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将来の経営学の本はamazonで書き換わるというか、amazonを知ると最先端の経営学が判るというのかとにかく驚き。一言でいうと、「顧客第一の理念のもと、半端なくとことんやると結果が出る」という感じかな。とにかく何でも自分でやる。惜しげなくキャッシュを投入して、まさにぺんぺん草も生えないくらい徹底的にできることをやりつくすとこういう会社になりますという見本。プラットホームと言ってしまえば簡単だけど、ここまでくるとtoo big too failでもなく社会インフラですね。
概ね予想通りの内容だったのだけど、自分としてちょっと衝撃だったことは3点。
まずはフルフィルメント・バイ・アマゾンという仕組み。FBAを利用すると、どんな企業でも、アマゾンのインフラが使用できる。商品の保管から注文処理、出荷、決済、配送、返品対応まですべてをアマゾンがまとめて代行してくれるというサービス。これは本当に中小、零細企業にとってコペルニクス的転換じゃないかなということ。
もうひとつはキャッシュ・コンバージョン・サイクルがマイナスであること。ウォルマート・ストアーズの場合、CCCはプラス約 12 日らしいけど、マイナスはさすがに衝撃。販売して回収するまでの期間というCCCの定義がおかしいんじゃないかなというくらい衝撃。そして、2017年のアマゾンの会社全体の営業利益が 41 億ドルに対して、AWSの営業利益が 43 億ドルという事実。あとは、さすがにamazonは凄いなと思いつつ、amazonだったらそうかもしれないという事実が書かれていたような気がするけど、この3点は衝撃でした。でも、amazonで働くのは大変そう。
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元MS社長の成毛さんの著書。日経新聞の広告に載っていて、面白そうだったのでポチる。内容は確かに面白かった。”顧客第一の理念”を追求していくとこんな企業になるのかという驚きと、同じ会社でも異なることをしてる部署が全く連携していないということも驚き。現時点におけるプラットフォーマーの究極の姿かもしれない。
それにしても、キャッシュ・コンバージョン・サイクルがマイナスであるのは凄いよなぁ。。。AWSの利益も凄まじい。でもAWSは安いんだよなぁ。。。
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ベゾスいわく「コミュニケーションは最悪だ」だそうです。amazon社員が「もっと社員間のコミュニケーションが必要だ」と提案したところ「コミュニケーションが必要などというのは、組織が機能していない証だ。もっとも重視されるべきは個人のアイディアだ」と。また、amazonは全体統制とか将来全体像などなにも考えていないというフシもあり。もはや集団意識をもった巨大なアメーバが世界を覆い尽くしているようなイメージ…なのかもしれません。
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Amazonの本質は、ユーザーの理想を圧倒的なスケールで(赤字覚悟で)徹底的に実現し続けていることなんだと思う。
まず、最初から利益を追求しようと思ってない。投資を惜しまず赤字経営でもとにかく安く・便利にを追求している。だからユーザーと出品者の圧倒的な支持が得られて、競合が白旗を振る。市場のシェアがとれる。※しかも(あえて)その手法で競合を降参させて買収するんだから、敵なし・・
コストを下げて利益を追い求めたらユーザーのためになる投資ができない。結果として、顧客を失う。市場シェアを取られる。規模が拡大しない。Amazonはその逆をを追求しているんだなと思う。
投資には原資が必要。だから原資を得るため、CCC(コンバージョン・キャッシュ・サイクル)をマイナスにして(=支払いが収入の後)原資を確保するキャッシュフローの仕組みがある。投資の大事さを知っているからこそ。
投資の仕方もうまい。市場のシェアを取れる根幹部分に投資している。ユーザーの支持を得られる一番の方法は安いこと。それを実現するために、多くの出品者から仕入れることが大事(安いものから順に仕入れられるから=カスケード式)→多くの出品者が初期投資しにくい「物流」を圧倒的な利便さ(届けるまで早い)で提供している。そりゃAmazonに出品したくなる。FBA(フィルメント・バイ・アマゾン)は脅威。
物流を抑えている以上、必然的にモノはそこに集まる。種類も圧倒的だからユーザーは買う場所を選ぶ必要がない。欲しいものが何でも一番安く売っている。その状態を作り出すために物流に投資している。楽天のネット上のバーチャルな場所貸しとはモデルが違う。
世界最強のオフライン領域のプラットフォーマー。キャッシュがあるから失敗できる、事情をいくつも起こして失敗したら畳めばいい。どれか当たればいいという発送も凄い。それができるビジネスモデルと規模になっている。
理想的だけれど、真似するには相当な規模感が必要・・。市場のシェアがとれるレベル(B2Bならその投資による価値・メリットでクライアントの発注のKEYになるレベル)にしないと意味ない。どこまで行っても投資が回収できない。
あとは組織文化。コミュニケーションは悪。個のアイデア第一。KPI第一。優秀な人ほと使い倒される・・。ここまでの企業だからそれくらいの黒さは必要か・・。ベゾス怖い。
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ただただAmazonヤバイ…という読後の感想。いい意味でも悪い意味でもヤバイ。GAFAの中で一番格下と勝手に思い込んでいたけど、実は裏ボスこそAmazonだった!という事を痛感させられた。我々人類はもう、取り返しのつかないところまでAmazonを育ててしまったのではないか、ある意味そんな諦めにも近い感情である。あらゆる事業領域にAmazonは手を出してきてるな…くらいの認識だったけど、本書はその影響度と深刻度を浮き彫りにして誰にでもわかりやすくまとめていると思う。経営学という視点でも本書は一読の価値あり。