紙の本
アマゾンビジネスの真髄
2019/02/18 18:36
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投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
1.あらゆる商品を扱える「マーケットプレイス」
アマゾン以外の外部事業者が出品できるサービス。
画面上ではアマゾン直販の商品や他の出品者も全部同じフォーマットで購入できる。
FBA(フルフィルメント・バイ・アマゾン)を利用すると、どんな企業でもアマゾンのインフラが利用できる。
アマゾンの倉庫に預けるだけで、商品の保管から出荷・決済・配送・返品対応まで全てをまとめて代行してくれる。
マーケットプレイスは、便利な一方、気付けばアマゾンに情報を吸い取られ、身動きできない状況に追い込まれる。
情報を知られたくない企業は、マーケットプレイスを敬遠する。
データ蓄積が進む現代では、顧客が数時間以内に発注する商品を予測することは、かなりの精度で可能。
アマゾンの「予測出荷」は、顧客が「購入」をクリックする前に品物を発送してしまうもの。(2013年特許取得)
2.CCCマイナスのアマゾン
CCC・・キャッシュ・コンバージョン・サイクル
マーケットプレイスの売上は、まずアマゾンに入金され、日を置いて出品者に返される。
アマゾンのCCCマイナスは、この一時入金「預かり金マジック」によるもの。
3.アマゾンのほとんどの利益をたたき出すAWS
IT業界では、アマゾンは世界最大の企業向けクラウドサービス提供会社として認識されている。
AWSのクラウドサーバーを共有すれば、企業は自社内にサーバーを置く必要がなくなり、独自にシステムを開発・運用するよりも遥かに安いコストで高性能なシステムを活用できる。
アマゾンのキャッシュフロー経営では、AWSでの莫大な利益(約25%)を、小売部門へ惜し気もなく投資することで、「お客様への圧倒的なサービス」を提供できる。
4.プライム会員
顧客のライフスタイルに入り込み、会員でありつづけるメリットを引き上げることで、前払い会員費の金脈をつかむ。
システムは、会員数の増加に伴い、段階的に会員価格を引き上げていく。
5.圧倒的な資金力を盾に常にM&Aを検討
アマゾンに会社を売った経営者にすれば、創業からの出口(エクジット)。
アマゾンにすれば、将来の競合を消し去り、ノウハウと顧客を購入。
ホールフーズを買収し、アマゾンのテクノロジーと実店舗を融合させる壮大な実験に乗り出す。
6.アマゾンの物流は「ラストワンマイル」
輸送力の強化の背景は、配送費用の増大。
より早く商品を届けるために、物流センターを相次いで建設し、航空機を自前で用意し、都市部での自社配送網を構築する。
7.支配的な地位を築くことで「ネットワーク効果」を生かす
アマゾンフレッシュ(食品SM)で、ネットとリアルの両方を構える。
店舗を生鮮食品のネット配送用の物流拠点として活用し、「ラストワンマイル」の強力な武器となる。
8.底ざさえするテクノロジー
アマゾンゴーは、カメラとセンサーを設置して、支払いまで全自動にするというテクノロジーそのものに価値がある。
仕組みそのものが業界に変革を起こすモデルということであり、プラットフォーマーとして重要になる。
アマゾンエコーは、家電業界を変える。
エコールックは、アレクサのファッション版。
ラストワンマイルの未来構想は、空飛ぶ宅配「プライムエアー」。
9.ジェフ・ベゾスの組織感
コミュニケーションを必要とする組織は、きちんと機能していない証拠でしかない。
ベゾスが求めるのは、協調などするよりは個のアイデアが優先される組織である。
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株式市場にはアマゾンによる死者リストがある 2017/1時点で54銘柄
アマゾンローチパッドストア
アマゾン 現在倉庫が15個所有る
CCC キャッシュ・コンバージョン・サイクル 仕入れた商品を販売し、何日で現金化されるか
walmartは12日 amazonはマイナス ものが売れる前から入金されている
AWS 売上高でアマゾン全体の1割り程度んお大きさにすぎないが、会社全体の儲けを叩き出している
アマゾンはクラウドコンピューティングの会社と言わざるを得ない
amazonがM&Aした会社
Whole foods, Zappos, Twitch, Kiva Systems, Souq.com, Quidsi, Elemental Technologies, Annapurna Labs, Audible, Alexa internet, Goodreads
amazon の倉庫ではKIVAというロボットを活用している
2012年に買収
人間がpickup していたのでが、倉庫が広すぎて、ロボットが動き回る
amazonの独自ブランド
Franklin & Freeman, James & Erin
敵はファストファッション
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2017年
amazon 1800億ドル≒20兆円
amazon日本 1.3兆円
イオン 8.4兆
セブン&アイ 6.4兆
ユニクロ 1.9兆
ヤマダ電機 1.5兆
楽天グループ 3.4兆 物流増えても伸びない
なんでもいい「低関与商品」
TV-CMからダッシュボタンへ
amazonの逆張り
蔦屋書店
100円ショップ
産地直送高級果物
地域密着店
CCC=仕入れ商品の現金化日数 がマイナス
マーケットプレイス
業者への支払い前にキャッシュを使える
小売り 61%
マーケットプレイス 18%
AWS 10%:利益率20%
会員費 6%:アメリカ8500万、日本600万人
店舗売り 3%
低営業利益 2%以下
インフラ投資、新規事業投資(小売強化の技術開発)
業務ソフト、半導体、電力、コンピュータ 自社開発
プライム会費
日本は破格の3900円
アメリカ119ドル:最初は39ドル
ラスト1マイル
顧客への最後の物流倉庫が課題
自社以外の配送業も
日本でも自前化へ
フリーロケーション+KIVA(ロボット):企業買収
自動倉庫(=ロケーション指定)の制約がない
プラットフォーマー
業界ルールを自分で決める
日本の書店の営業利益率0.11%
万引きロス1.4%
レンディング
出品業者を勝手に審査
Amazon go
RFIDチップではなく
アプリとカメラとセンサーで自動会計、コスト有利
すべての小売店に展開できる
アレクサ (amazonエコー)
キットを独立、家電に組み込み
家庭内のポストスマホ
ドローン配送
空飛ぶ倉庫やドローンビルから配送
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読んで良かった。
自分が知っているAmazonの姿は氷山の一角というか、その下には巨大な、いまだかつて存在しなかった規模のまさに「帝国」としか表現しようのない巨大企業の姿があった。
昔のスーパーやモールがあらゆる町の商店街を駆逐したように、そのスーパーやモールをさらに大きなAmazonが飲み込もうとしている。そしてそれがあらゆる分野において、スケールの大きさと横展開、さらには豊富なキャッシュを武器に、プラットフォームから根こそぎ奪い取ろうとしている。
もう自分が職を失うとか心配してる次元じゃないのかも。どんなに足掻いてもAmazonを始めとするGAFAの支配からは逃れられない。それならばいっそ、その中で上手く泳いでいく事を考えた方が生き残れる可能性は高いんじゃないだろうか。
いや、しかしまさかこんな世界が来るなんて、誰が予想出来ただろうか。文系の中年の低学歴は死ねいうことか汗。
あと自分に出来ることはAmazonの成長に掛けて、少なくてもいいから株を絶対離さず持ち続けることか、あとはベーシックインカムに期待か。
見た目はベゾスに似てるねんけどなー。
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元MS社長の成毛さんによる書籍。経営学の革命であり、人類のライフに入り込んでいっているAmazonが拡大している状況について平易に書いている。Amazonは特にAWSでの利益を活用し、他の事業を少し試して展開可否を検討している。そのため、撤退も多ければ、また敢えて赤字で他業種の企業の侵食を狙うことも多い。特に注目に値するのは、Amazonでは各事業間での協調は必要なく、個を重視している点にある。これにより各事業は自身の事業に注力することができ、顧客のためのみにワークすることが可能となる。この背景があるため、ベゾスにおいても、Amazonがどのような成長を遂げていくのか理解できていないのではないかと推察される。個が自ら考え、その範囲を拡大していく。個の集合体こそがAmazonなのである。AmazonはAWSや物流を中心に自社において活用しているサービスを外販することによりBtoCの商売も行っているが、最も売上が大きいのは小売業である。その小売業の充実を図るため、倉庫・物流(ドローン)・テクノロジー(AI、Alexa)・体験(AmazonGo、ビデオ)・銀行(プライム会員の拡大)といったプラットフォームの拡張も図っている。今後もAmazonによる他業界含めた侵食が進む可能性があるが、Amazonはベゾスの理解のとおり何の会社か不明である。その不明な点よりも特化したサービスを各事業が展開していき、顧客の満足を得ていくことこそが、Amazonに淘汰されないようにする最良の手段ではないだろうか。
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アマゾンの強みはCCC(現金循環化日数)がマイナスの現金総出力にある点を強調し、それ故様々な取り組みに素早く着手し、上手くいけばそのまま加速し、上手くいかなければ早々と手じまいする事例を細かく説明。
内容は日経新聞やビジネス誌を読んでいればほぼ知っている内容とも思えるが、この一冊でまとめて理解できるのは便利。
著者本人も書かれているとおり、極力簡明にするためなのか、財務数値の説明が弱冠少なく、その点は物足りなかった。
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株式市場にはDeath by Amazonというのがある。アマゾンによる死者リスト。
Amazonのマーケットプレイスは、古本のせどりが発端。マルチチャネルはアマゾン以外のサイトで商品を売っても、出荷をアマゾンが代行してくれる仕組み!
物流システムこそが、差をつける戦略的な競争装置。
フルフィルメントバイアマゾン(FBA)
楽天とは、誰が顧客かが違う。
楽天は、店舗が顧客。アマゾンは消費者が顧客。
ロジスティクスの整備と、事業部裁量による素早い意思決定。ローマ帝国や江戸幕府に似ている。
ドローンの基地も空に作るつもり!
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amazonの展開が俯瞰的に網羅的にまとめられており、読みやすい。日本の影響をもっと知りたければアマゾンエフェクト、アマゾンの歴史をもっと知りたければ果てなき野望を合わせて読むと解像度高くamazonが理解できるかと。
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amazonを知らない人もいないでしょうし、利用したことが無い人もいないと言うくらい、日本でもメジャーな企業です。
設立当初はネット通販が主な事業でしたが、現在では、端末販売、コンテンツ配信、AIスピーカー等々、数えきれないくらいの事業を運営しています。
本書は、元日本マイクロソフト社長であり現在はコンサル事業を中心に各方面で活躍している成毛さんが、そのamazonの事業内容、すごさ、将来像を徹底的に解説しています。
本書を読めば、amazonを「利用した事がない」という人も、知らぬ間に「利用していた」可能性があることもよくわかります。
それだけamazonは我々の日常に入り込んでいて、なくてはならない存在になってきています。
ぜひ読んでみてください。
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普段から、新聞やビジネス雑誌を読んでいればほぼ知っている内容であるため、目新しさには欠ける。あまり、アマゾンのビジネスを知らない人が最初に目を通すにはいいかも知れない。もっと、詳しい情報や競合の情報も欲しい人には、「デス・バイ・アマゾン」の方がお勧め。
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ネットと書店で目に入り、普段こういった類の本は読まないので、一応目を通しておいた方がいいかな(?)と思い読んでみた。
が、普段からニュース等見ていたら特に目新しい情報や視点は無いと思う。
広範に渡ってまとまっているので、全体や普段関心が無い部分をざっと確認しておくのには良いと思う。
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まあ、Amazonのヘビーユーザーであり、仕事でもAmazonでの販売(FBA=Fulfillment by Amazonを使って)を行なっている自分としては、全く初めて聞く内容はほとんど無かったものの、Amazonがやっていること(準備してしていることを含め)の全貌を改めて見、戦慄を感じるとともに、もはや完全に「プラットフォーム」となっているAmazonといかに付き合うかを考えることは私生活においても仕事においても避けて通れないと痛感した次第。
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経営や物流などは全くの門外漢で、何も知らない、一消費者で、わからないことばもでてきましたが、それなりに面白く読めました。
消費者として一番気になったのは、amazonのプライム会員になるかどうかですね。(笑)
本の内容とはずれますが。
倉庫ロボット、すごい!
AI。
ドローン。
自動運転
アマゾンゴー。
第四次産業革命!!
帯に「この1社さえ知ればいい」とありましたが、近未来社会の縮図がギュッと詰めこまれている1冊でした。
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アマゾンの動向がわかりやすい。
他企業に比べ投資にだいぶ費やしている。投資できるのもキャッシュがあるから。モノが売れる前から、入金されるキャッシュフローの仕組み。
顧客志向を第一に考えて行動。
いかにしてプラットフォームを確立して独占していくかが勝負。
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amazonがどうすごいのかを考えたら、今の最先端の戦略が分かるのですと言う本。
・キャッシュコンバージョンサイクルが-30日を実現していて投資に回せるお金が多い
・プラットフォーマーとして、EC、物流と降るフィルメント、クラウド、があり、投資額も莫大なため他者の追随を許さない
・新規ビジネスは現状の周辺からクイックに始めている(カード事業、融資事業、リアル店舗のホールフーズ等)
・ライフスタイルに組み込むことで無くてはならない存在になる。そのためには赤字も厭わない