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これ1冊で海流から海底火山・深海探査・海洋汚染まで、太平洋に関するいろんなことが分かるのです。1万メートルを超える深海は宇宙よりも未踏なのです。
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太平洋の深海、超深海に関する研究の歴史を紐解き、最近の研究の紹介へ。
前著「日本海〜」を読まずに読んだので、地震(海底火山の噴火に起因するもの)があると海水の成分バランスが変わるというのにまず驚いた。でもたしかに当たり前っちゃ当たり前か。
天皇海山群をなぜ天皇海山群と呼ぶのかは気になっていたのだけれど、命名の理由は判然としないまでも、経緯をなんとなく知ることができてよかった。
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久々と言いますか、知らない世界に連れて行ってもらった感覚あり、読んでよかった。宇宙は未踏の領域ですが、それ以上に自分たちがいる地球にも同じくらいの未知の世界が広がってんですよね、頭では分かっているけれども。
蛇足ながらプラごみ問題の話も腹に落ちます、何だか地球から説教されている感じです。
前作(?)『日本海』も拝読すべしですな、こりゃ。
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2018年10月20日図書館から借り出し。知らないことだらけで非常に面白かった。先に出た日本海も読んでみたい。
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第1部 太平洋とはどのような海か(「柔らかい」太平洋―広大な海を満たす水の話;「堅い」太平洋―その海底はどうなっているのか)
第2部 聳え立つ海底の山々(ハワイ沖に潜む謎の海底火山;威風堂々!天皇海山群の謎;島弧海底火山が噴火するとき―それは突然、火を噴く)
第3部 超深海の科学―「地球最後のフロンティア」に挑む(超深海に挑んだ冒険者たち―1万メートル超の海底を目指して;躍進する超深海の科学)
著者:蒲生俊敬(1952-、上田市、地球化学)
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このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。
2018/10/15
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太平洋について、その海洋を「柔らかい太平洋」とし、その海洋底以下のプレートを「堅い太平洋」として、太平洋地域全体をそれぞれの研究発展史も含めて網羅的に記載するというアイディアが中々面白い。著者の専門は、どちらかといえば海洋の方らしいが、プレートテクトニクスの面からも十分に記載しており、特に、現在ハワイにあるホットスポットの移動という話は新しい研究結果なのか、この種の本で初めて目にした。バチスカーフとかトリエステ号という言葉は、以前はもっと知られたもののようだった気がするが、最近はすっかり目にしなくなった。トリエステ号の浮力にガソリンが使われていたとか、初めて聞く話も多く、大変興味深く読むことができた。
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海洋の専門家による、太平洋の話。太平洋を構成する水と海底地形から始まり、海底火山、海溝、その西側にある列島(島弧火山)について述べ、最後に今までの調査経験を踏まえ、深海へのチャレンジについて書いている。ブルーバックスらしく、子供でも分かるように、簡潔に詳しく太平洋について知ることができ、役立った。
「1927年、音測によってフィリピン海溝を本格的に測量したドイツ軍艦「エムデン号」は、ミンダナオ島の東方海域で1万0739mという、人類史上初めて1万メートルの大台を超える水測値を得ました」p184
「JAXAの統計によれば、宇宙を飛行した人類は、世界ですでに550人を超えています。これとは対照的に、水深1万メートル以上の深海底に到達した人類は、世界中でまだたった3人しかいません」p215
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海と言う存在を、柔らかい水、それをたたえる入れ物としての地球という視点で、歴史から現在の最新の研究までカバーする。コンパクトにまとまっていて文章も読みやすい。個人的には天皇の名前がつけられた海底火山のパートがとても面白く感じた。
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太平洋の海底火山、マリアナ海溝等に関する知識。天皇の名前の付いた海底火山群があるが、それはアメリカ人の学者によって名づけられたがその経緯は未だ謎である。マリアナ海溝の最深部1万メートルを超える箇所は、3人しか到達していない。また八千メートル強が魚の限界的な生存域だが、最深部の状況はよくわからない部分も多い。また海溝生物にもプラスチックは蓄積している。
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宇宙飛行士が550人を数える時代に、1万m超の海溝底に到達したのは3人だけ!人類最後の秘境=深海底は、どんな世界で、何が起こっているのか?ハワイ島沖・水深1000mにひそむ火山の正体とは?古代天皇の名をもつ謎の海山群はなぜ生まれたのか?そして、マリアナ海溝の最下層に暮らす生物を襲う大異変とは?「最大にして最深の海」で繰り広げられるおどろきの地球史!
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本年一冊目はブルーバックス。
一部は太平洋全体の話、二部は海底の凸(海底の山)の話、三部は海底の凹(海溝)の話でした。
地学、科学史、深海生物等、これだけ広範囲の話題を網羅できるのはすごいと思います。なぜ天皇海山群の名前がついたかを書物をだどって調べるなど、科学にとどまらない。
(逆に範囲が広くて素人読者は話題に追いつかないですが。)
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読んでいてワクワクするような稀有な科学読み物。ほとんど一気読みでした。
宇宙飛行士が550人を数える時代に1万メートル超の海溝底に到達したのは3人だけ。太平洋の平均深度は4188メートルもあり、最も深いマリアナ海溝にあるチャレンジャー海淵は1万920メートルもあります。
著者の蒲生俊敬さんは研究船や潜水艦によるフィールド調査をこよなく愛し、乗船観測は1740日に及び深海潜水船での潜航経験を15回持つ海洋研究者。本書を読んでいると蒲生さんの海洋愛がひしひしと感じられます。
「世界最大の広さを誇」る「太平洋を、三次元の視点で眺めながら、ぼく自身の調査経験や知識の及ぶかぎりにおいて、これは重要と思われる話題を選んで紹介」した本書を、著者は「たいへん楽しく」書いたとエピローグで述べています。楽しく書かれた本は、読んでも楽しいということがわかりました。
本書は3部構成になっています。
まずは水の部分である「柔らかい」面と、底面を構成する「堅い」両面から、太平洋を学術的に考察。ここでは北半球の気温を守ってくれている「ブロッカーのコンベアベルト」や海溝型地震を引き起こす「プレートテクトニクス」がやさしく説明されています。びっくりしたのはチャレンジャー海淵で採取されたエビから「マイクロプラスチック」に由来すると思われる高濃度のPCBsが検出されたこと。人工汚染物質がなぜ1万メートルの深さに到達したのかが説かれ、「マイクロプラスチック」の恐ろしさを理解できます。
第2部、第3部では、海山と海溝の話。天皇の名前を冠した海山と、誰がどうして海山に天皇の名前を付けたのかという興味深いエピソードや、超深海への挑戦、超深海に棲む生物の話が語られます。
最後に、著者は「世界で最も多くの超深海水をEEZ内に保有するわが国」の太平洋に対する責務を強調します。そして、ここまで読んで太平洋の偉大さ、面白さ、そして危うさを理解した読者は、著者の訴えに共鳴できるはずです。1963年9月に書かれた「ブルーバックス発刊のことば」に非常に近い、面白い科学読み物。是非お読みくださいの★★★★★。
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海水の動きから超深海まで、そして超深海微生物のPCBsで終わる。目まぐるしいが、それも含めて研究史から最新の話まで、大きく、深い。
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2019/09/04:読了
面白かった。
海水、海底、海の山「海嶺と島弧海底火山」、海溝に臨んだ人達、どれも新鮮だった。
この人の本、わかりやすい。
【もくじ】
第1部 太平洋とはどのような海か
第1章 「柔らかい」太平洋――広大な海を満たす水の話
第2章 「堅い」太平洋――その海底はどうなっているのか
第2部 聳え立つ海底の山々
第3章 ハワイ沖に潜む謎の海底火山
第4章 威風堂々! 天皇海山群の謎
第5章 島弧海底火山が噴火するとき――それは突然、火を噴く
第3部 超深海の科学――「地球最後のフロンティア」に挑む
第6章超深海に挑んだ冒険者たち――1万メートル超の海底を目指して
第7章 躍進する超深海の科学