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あたたかい、さみしい、せつない、、、色んな感情を抱きながら読みました。
1人で静かな部屋で読むと、すっと入り込んできました。
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東出昌大さんの素敵な横顔のカバーを外すと、きれいな赤の表紙。写真も懐かしい昭和の雰囲気で良いです。
自分がだれで、ここがどこで、何をしているのかもわからない主人公。
作品紹介で「ラスト、あなたはその<結末>に、きっと涙する。」と書かれていましたが…
偶然の再会? でも結局誰かわからず、再会も主人公の一方的なもの どうにかなるわけでもなく
これで心残りなく旅立てるということだろうか?
消えていった人たちはどうだったのか、ただ一瞬にして消えていったのか う~ん もう一つ
何かが欲しい。
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東出君をモデルとした小説。異色、というが『騙し絵の牙』も同じようなものかと思ってた。まだ読んでないけど。
東出君がとにかく好き。だからぜんぜんいいんだけど、
いまいち、小説と写真がズレている気がする。かっこいいからいいけど。別物感が...かっこいいからいいんだけど。
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東出さんが古い日本家屋にすみつく幽霊を演じていらっしゃる。とてもよくお似合い。その家に住む家族に向けられるまなざしの温かさと、自分の顔も名前もわからない、その存在のあいまいさから滲み出るような寂しさとが混じり合って、なんとも言えない読後感があった。
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10/2
図書館で借りたもの。
「わたしのほうが幽霊である、と気づいたのは、早い時期であったように思う。」かつての住み家であったのであろう、“この家”を彷徨い続ける“わたし”。その理由がわからないままに時は移り変わり、家には次々と新しい住人たちがやってくる。彼らの光景を見守り続ける“わたし”は、ここで、いったい何を、誰を待っているのか――。
俳優・東出昌大をモデルに描かれた物語。
30分で読み終わった。
もっと読んでいたかったなぁ。
静かな空気感で、東出さんの柔らかい雰囲気に合ってた。
物語は淡々と進みちょっと物足りない気もしたけど、、
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かつての住み家であったのであろう、“この家”を彷徨い続ける“わたし”。その理由がわからないままに時は移り、家には次々と新しい住人たちがやってくる。彼らを見守り続ける“わたし”は、ここで、いったい何を、誰を待っているのか―。俳優・東出昌大をイメージして作品を執筆、さらに写真家・市橋織江がその文学世界を撮影した、“新しい純文学”。
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東出昌大さんを想定して書かれた物語ということである。どうやら幽霊として、ある古い日本家屋に住み着いている男の目を通してみた日常の風景。当て書きというだけあって、折々に挿みこまれる写真が、物語と一体になって、胸のなかがたいそう穏やかになる気がする。窓も開けていないのに、ふと空気の流れを感じるとき、もしかすると人ならぬものが通って行ったのかもしれない、などと想像してしまいそうになる。変わっていくものと変わらずに在るもののことを考えてみたくなる一冊である。
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何者でもない、誰にも知られない、誰にもかかわれない。彼の中にはその家に住む人たちの記憶が積もっていくのに、誰も彼のことを知らないというさみしさ。どことなく漂う懐かしさみたいなものも相まって、少し切なくなる。
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とても淡々と進んでいく、東出昌大さんの写真多めの本ですが、好きでした。
今日も東出さんが出演されている落語の番組を見ていたので、一人称のこのお話が東出さんの声で再生されました。
短いお話なのですが、光と不思議な時間の流れがあります。
幽霊の「わたし」のこれからをぼんやりと考えてしまいます。
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東出昌大の写真集?とコラボしたファンタジーというかある旧家に住み着いた地縛霊の話、まあちょっといい話という感じだった。
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ふぅん…
ちょい切なくて、いい話と写真集?のコラボみたいな。
特に東出昌大さんのファンではないけど、たまたま図書館にて。
好きな俳優さんだと嬉しいかも。
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文学と俳優さんの写真を合体しており、東出さんの雰囲気と文体がわりとマッチしていました。しかし、写真は写真、小説は小説で分けた方が集中できるかなぁ、と。この世に未練があったのでしょう。家に住みついている幽霊が家の移り変わりを見届け、やがて一番会いたかった人にようやく出会うまでのストーリーはちょっぴり切なかったです。
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東出昌大をモデルにしたと思われる幽霊が登場する。
「つかのまのこと」のとおり、幽霊が居ついている古い日本家屋の住人の移り変わりも、幽霊からしてみればきっとほんの短い間だったんだろうと思う。静かに淡々と過ぎる一日とも認識していないような日々。実際にそこかしこにそういう存在がいるんじゃないかと、ふと考えてしまった。
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『幽霊が現れたり消えたりするように、わたしにもほかの人間が見えたり見えなかったりする。人々だけでなく、世界の全体が遠のいて、虚空に投げ出されたような心地になる』
夢十夜の第一夜を彷彿とさせるような味わい。柴崎友香が踏み出した新しい境地を伺う思いがする。如何にも主人公の男性であるような男優の写真が少しうるさいような気にもなるけれど、写真が伝えるものは文章が描き出そうとするものを邪魔する訳ではない。一瞬でもなく永遠でもない。そんなふうに写真のフレームに封じ込められたものは、短篇小説の言葉の世界と良く共鳴している。
デビュー以来、作家自身と同じような世代の等身大の主人公を描くことの多かった作家が描いた怪奇譚という種はこんなふうに開花するのか。あるいはアイオワの地で受けた刺激が作家のパレットの色味を広げたのか。百年待った訳ではないけれど、その花の放つ淡い色の力がしんしんと伝わって来る。香りではない。薄い蒼の滲んた白の持つ力。輪郭も曖昧なその色と周囲の空気との交わり。ただただ拡散してゆくだけのこと。そんな小説を柴崎友香はいつの間にか書くようになっていたのだなと、苔の上に座っていた男のように気付く。傑作。
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彼(そもそも男なのか?)にとっては、この家族が引っ越して去っていく間も、言うなればつかのまのことなんでしょう。
古いおうちって本当に少なくなりました。この、本当にいい家が、取り壊されずに、次の人がやってきますように。