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前作が面白かったので購入。
タイミングを外してずっと積んでしまった……。
舞台となる時代や主人公の属性など、前作と共通している部分は多いが、よりサスペンスフルで、極限状態における描写の迫力は本書の方がより深かった。
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CL 2019.1.26-2019.1.31
なんと心揺さぶられる作品でしょう。
コードネーム・ヴェリティを読まなきゃ。
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強制収容所での過酷で残酷な日々。毎日厳しい労働と人が殺される。辛いなかどうにか生きよう、抜け出そうと闘う女性たち。そこには一人じゃなく、隣に誰かがいるということの意味が感じられる。一人では折れてしまいそうな心も誰かがいることでなんとか保っていられる。その強さが悲惨な出来事をくぐり抜けながらどんどん大きくなっていく。人の持つ希望、希望の持つ力。そういうものが描かれていてどんな状況でも生きていくという意志を捨てなかった女性たちの物語。
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3、良かったって書くのも憚られる、ラーフェンスブリュック強制収容所での日々。仲間たちと詩を口ずさみ、助け合い匿いあって過ごした半年間が描かれます。「ラ・ヴィクトワール!」の囁きの強さ、世界に知らせて、と叫んだ人々。全身に染み渡るような一冊。
「コードネーム・ヴェリティ」とあわせてぜひ。
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『ローズ・アンダーファイア』(エリザベス・ウェイン著)を読了。
強制収容所で共に闘い、生きる女性たちの物語。過酷な生活を乗り越えての友情、そしてそれぞれの強さに胸を打たれました。単なる悲しい戦争小説ではなく、未来への希望を繋ぐ青春小説でした。
『コードネーム・ヴェリティ』をもう一度読み返したくなりました。
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フィクションだけど、フィクションじゃない…そんな感じ。
ラーフェンスブリュック強制収容所に関するもの。
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英国補助航空部隊に所属する飛行士のローズが主人公。舞台は第二次世界大戦中の欧州。ローズは飛行機を移送する仕事についていたが、ドイツ軍に捕まり、ラーフェンスブリュック強制収容所に送られる。収容所での生活は酸鼻を極めるもので、ローズには何度も絶体絶命の危機が訪れる。そんな中、医学的人体実験のために手術された囚人と仲間になり、ともに生き延びようとする。文字通り命を懸けた仲間との生活の中で、女性として人間としての尊厳を保ちつつ、いかに収容所から脱出するか画策する。仲間と収容所を脱出した後に、いったんは離れ離れになるものの、後で再会する。その再会シーンも涙物で、素直に喜ぶのだと思うが、ぎこちない感じである。PTSDといってしまえばそれまでだが、PTSDという言葉では生ぬるい状況が彼女たちを襲っていたのである。
舞台となったラーフェンスブリュック強制収容所は現実に存在していたもので、人体実験も事実である。この事実をどう受け止めるか、本書を読みながら考えていきたい。
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第二次世界大戦下のイギリス。主人公はアメリカ出身の飛行機乗りの女の子、ローズ・ジャスティス。ローズが、マディからもらった手帳に書き綴った「手記」という形で描かれるドイツの強制収容所ラーフェンスブリュックの状況。そして、極限の環境での、少女たちの友情の物語。
「コードネーム・ヴェリティ」の姉妹編。
つらい状況を描写しながらも、どこかにある未来を(友情を?希望を?)感じさせるので、ちゃんと読み進められる。そもそも、「手記」がここにある、という事実が、未来を感じさせる。すごく上手い描き方。
「コードネーム・ヴェリティ」とともに、何度も読み返すことになると思われます。すでに、2度めを読み始めました。
「コードネーム・ヴェリティ」でも、知らなかった戦争の一面を知ることができたけど、この「ローズ・アンダー・ファイア」でも、また違う事実を知ることができました。
彼女の著作を、もっと読んでみたい。
早く翻訳本が出ることを願います。
マディから語られた「戦死した親友」という言葉。あの過去を、マディが「戦死」という言葉で表現することができていることで、マディの中での心の整理がついたんだなとわかった。それを知れたことだけでも意味がある。
あー、もっと書きたいことがたくさんあるのに、うまく書ききれません。ほんとに良い書籍2冊を知ることができました。もう一度、読み返すつもりです。
ーーー
追記
ローズと同じ年頃の、すずさんが、同じ時期に、呉でどのように過ごしていたのか、とか、同じ年頃のサムスチュワート(刑事フォイル)が、同じ時期に、ヘイスティングスでどうのように過ごしていたのか、とか、考えながら読むと、何かが立体的に見えてくるような気がしました。
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本屋のポップに惹かれたもので…
描写がとても細かい
目を背けたくなるような辛さがあった
後半は追い込むように読んでしまった
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エリザベス・ウェイン2作目。1作目の「コードネーム・ヴェリティ」とも関連を持ったWW2女性飛行士の物語。
前作でも戦争の悲惨さを徹底的に描いた作者だったが、本作ではミステリー要素等を少なくして、収容所内で描写と友情とサバイバル、そしてその後のPSTDの苦しみにクローズアップした小説に仕上げている。
戦場や無差別攻撃を受けた各国諸都市の悲惨さに唖然とする小説、映画、演劇等の諸作品はたくさんあって、それぞれにおいて「こんな愚かなことは二度と繰り返してはならない」という主張を聞き取れるのだが、アウシュビッツや政治犯収容所が舞台のそれは、また違った意味の戦争の愚かさを教えてくれる。
主人公たちが受ける虐待、実験、処刑の数々は「人間とはここまで残酷なことができるようになるのか」という思いに至り、壮絶さに心身がマヒ状態になってしまう。虐待を受ける側には当然絶対なりたくないが、虐待する側にだって絶対なりたくない。健康な女性の脚に銃創を模した穴をあけてそこに汚泥を塗り込んで、化膿、壊死回復状況を確認する実験をするようなこと、誰がしたいものか!
でも、そこに「正義のために」という気持ちがこもるとくるってしまうのが人間でもある。その兆候は部活での後輩虐待、教師の生徒虐待、職場でのハラスメント…いたるところに表れているのである。程度の差があるだけで根っこは一緒なのだ。
「正義」という言葉を信じないこと。その言葉は特撮やアニメなどフィクション世界にのみあると理解すること。政治の力を理解しつつ、政治家なる人たちを根底から信じないこと…。ローズたちのような思いをする人をなくすために、俺にできることからやっていこうと思う。
とにかく、戦争は絶対アカン!
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圧倒的なのは、想像を絶する収容所内の様子
フランス人、ポーランド人、ドイツ人、ロシア人たち
実在したラーフェンスブリュック収容所にいた女性たちに起こったこと……。
主人公ローズの使命は、実験台にされたポーランド女性74名の「ウサギ」たちの名前を数え歌にしてすべて暗記して、彼女たちの存在を世に知らしめる。そのために周りに助けられながら生き残ること。
普通であれば、救出され、解放され終戦、事実が明るみになりエンディングとなるところ、その後に訪れるPTSD的な精神状態まで描くことで、より起こってしまったことの「残酷さ」が際立つ。
事実を明らかに「しなければならない」と「したくない」のはざまで苦悩する。少女たちの戦いは、おそらく最後のページの後も続く。
作者はリサーチで知ってしまったことについて「書かなければいけない」自身の思いが形になったのだろう。
「あとがき」には前作同様、自分の創作箇所を示し「それ以外は全て事実」と言いきる。
無心に手記を書き綴るローズの姿は、作者自身ではなかったか。
最終ページのあとには、医学実験台とされた人たちの名前がうっすらと消えかかって……
忘れてはいけない。現実に、今起こっている戦争があること……平和は理屈ではない。
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アメリカ出身でイギリス在住の作家「エリザベス・ウェイン」の長篇ミステリ作品『ローズ・アンダーファイア(原題:Rose Under Fire)』を読みました。
『コードネーム・ヴェリティ』に続き「エリザベス・ウェイン」の作品です。
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ナチスの強制収容所で闘う少女たち
いかにして強制収容所を脱出したのか?
MWA賞受賞作家が贈る、『コードネーム・ヴェリティ』を超える傑作!
1944年9月。
飛行士の「ローズ」は、戦闘機を輸送する途中でドイツ軍に捕まり、ラーフェンスブリュック強制収容所に送られる。
飢えや寒さに苦しみながら苛酷な労働に従事する「ローズ」。
収容所で出会った仲間と生き延び、窮地を脱するための意外な方策とは──。
戦争に翻弄される女性たちの絆と闘い。
日記や手紙で構成された、先の見えない展開の果てに待つ圧巻の結末が胸を打つ傑作!
訳者あとがき=「吉澤康子」
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2013年(平成25年)に発表された作品で、時間軸でいうと『コードネーム・ヴェリティ』(1943年(昭和18年)が舞台)の約1年後の物語… 『コードネーム・ヴェリティ』の主役のひとりで女性飛行士の「マディ」が脇役で登場する等、共通の人物が登場しており姉妹編のような作品に仕上がっています。
1944年9月、英国補助航空部隊に所属する飛行士の「ローズ」は、戦闘機を輸送する途中でドイツ空軍機に捕まり、航空基地に連行された… そしてスパイの疑いをかけられ、主に女性を収容しているラーフェンスブリュック強制収容所に送られてしまう、、、
飢えや寒さに苦しみながら、苛酷な労働に従事する「ローズ」… 地獄で見つけた支えあえる“家族”と生き延び、窮地を脱するための意外な方策とは――。
戦争に翻弄される女性たちの強い絆と闘い… 日記や手紙で構成された、先の見えない展開の果てに待つ圧巻の結末が胸を打つ、少女たちの友情と闘いを描く傑作。
ナチスの強制収容所・ラーフェンスブリュック収容所での、凄惨かつ極限状態での生活… その中で、フランス、ポーランド、ソ連、アメリカ等の出身国が違う収容者の中に友情が芽生える、、、
身体の傷は癒える部分もありますが、心の傷はなかなか癒されないですね… ホロコーストの悲惨さ、戦争の醜さを改めて見せつけられる作品で、前作『コードネーム・ヴェリティ』以上に戦争小説の要素が強い作品でした。
前作の主人公のひとり「マディ」が「ジェイミー」と結婚していた良かった♪
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第二次世界大戦末期、米国人女性のローズは英国で戦闘機を輸送すする業務についていた。同じ飛行士の恋人もいたが、ドイツ軍に捕まり強制収容所に送られる。過酷な状況を様々な国の女性たちと生き延び、収容所を脱出する。想像を絶する体験と、戦後の戦争裁判での証言の様子。生態実験の対象であった仲間たちと、その体験を記す。
「コードネーム・ヴェリティ」の続編又はスピンオフ的な作品かと思いきや、全く別の作品だった。ローズの力強さと仲間たちとの絆に感動します。