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誉田哲也さんの作品では異色の誰も死なない武士道シリーズ。
ライバルであり、親友の香織と早苗。
二人とも成長してるけど、大人になっても変わらない二人の関係性にほっこり(*´꒳`*)
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香織と早苗の剣道青春物語、第四部。完結編…なのかな?
いいなぁ。自分は香織ほど剣道に打ち込みきれなかったし、早苗のような出会いもなかった。
せっかく再開した剣道も中途半端。
突き抜けるとまた苦しみもあるのだけれど、それ故の開眼もあるわけで。苦しまないから開眼もない。残念。
剣道をやったことも見たこともない人には、「ンメェェェーアッ」とか、「カテェェェヤオラァッ」とか、意味わからんないんだろうな。すっごく臨場感あるんだけどな。
作中で早苗が抱く歴史観は、あくまで作中の早苗のものなのか、作者の抱く歴史観の投影なのか。始めは後者もあり得るかと思ったけれど、作品の厚みを増すためのエッセンスという方が合ってるかも。だとしたらすごいな。うまく言えないけど。
よかった。いやぁ、よかった。
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武士道シリーズ4作目で多分これで完結
タイトル通り「世代」の話
いきなりの結婚式のシーンに始まり、大学生になって卒業して桐谷道場をどうするかとか描かれてはいるものの、やはり中心には「武士道」としての剣道があるんだなぁ
桐谷家の「シカケ」と「オサメ」は「制御された圧倒的な力をもって暴力を制す」という考え
ただ、歴史を遡れば「武士道」や「士道」が権力者によって都合の良い意味を割り当てられてた事もあったわけで
葉隠の「武士道とは死ぬことことと見つけたり」をそれこそ都合よく特攻や玉砕の理由にしてた事実はある
自分も含めて子供の頃にそれを揶揄するのは仕方がないんだけどさ…
それを踏まえると、やはり現代において武士道とは何か?と考え出すと過去の大戦時の歴史認識は避けて通れないのかね
まぁ、この手の話題は地雷だらけどころかそれこそ火薬庫なんだけど、仕方がないでしょうなぁ
そもそも「正史」なんてものはい
当時の権力者や後の者によって記録は改ざんされる可能性はあるわけで
「史実」かどうかが大事
その史実をどう捉えるかはその時代によって変わる
例えば、徳川綱吉が行った事が暗愚故なのか権威を示すためなのか生き物を想っての事なのかはここ数十年を見てもコロコロ変わってるじゃない?
歴史認識はひとそれぞれあっていいと思うし、それを人に強要するものでもないと思うんだよね
ただ、史実の捏造だけはダメ
それに対しては、捏造であるという証拠を確実に残さなければいけない
う~ん、人によってはこの本を読んで違和感を持つんだろうなぁ
早苗が右傾化してるとか、自衛隊は違憲だとか、改憲反対だとかね…
何であーゆー人達って9条を輸出しようとしないのかね?
9条によって守られていると主張するんだったら他の国こそ改憲するように促せばいいのにね
フシギダネー
個人的には満足してるんだけど、もっと他にストーリー展開の方法はなかったのか?と思う気持ちも多少
それはそうと、香織と吉野先生の対決はよかった
「達人同士の勝負は静かに一瞬で終わる」という状況をよく表していると思う
その対比として、香織とジェフの対決があるわけだけれども、いやぁ~香織はマジすげぇな
市民大会とはいえ成人男性の優勝者に引けを取らず、素手と得物の差はあっても捌き切るというね
でもって、その講評の充也さんと玄明先生のやり取りもよい
物事に完璧なんてないし、その場その場でどうするかを選んでいくしかないんだよね
で、その結果どうなっても受け入れるというね
そのために普段からの鍛錬が必要という理屈なんだろうなぁ
シリーズ通してとてもよかった
自分の生き方についても考えさせられた
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剣道のルールが分からなくても、なんとなく場面場面のビジュアルが想像できてしまう瑞々しさ!
日本人として産まれて、◯◯道と道のつくものを修練した人だけが感じられる空気感も気持ちよく感じました。
他人との戦いから自分自身との戦いに切り替わっていく人の包容力も学ばせていただきました。
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本編終了まで読んだところで、本を電車の中に置き忘れた!2020.01.04にブックオフで再購入。
武士道シリーズ4冊に出会えたことを感謝!とっても面白かった!!
こんなに剣道している小説が、こんなにおもしろいなんておもわなかった。
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久しぶりに武士道の世界へ。ジウシリーズを読んだ後だったので、死人も出ないで、ほのぼのよかった。香織が基子と重なったけど。
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はい!異義あり!この爽やかな剣道物語に、従軍慰安婦問題や南京戦争を絡める必要はあるの??前作から6年、香織も早苗も24歳。「早苗、剣道やめるってよ」「早苗、結婚するってよ」って感じで幸せになるのは良いことだがやや寂しい。対して香織はずっとブレない女。嬉しい。最終作ということで、温かなエンディングで良かったが、二人がバチバチ剣道やっているのが一番面白かった。シリーズでは『セブンティーン』が自分的ベスト。
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あれから六年、それぞれの道を歩き出した早苗と香織が直面したのは、道場の後継者問題。二人なりの方法で道場を守ろうと奮闘する姿を描く「武士道」サーガ第4弾。
全く性格が異なる二人が、互いの存在を意識することで大きく成長する。物語によくあるパターンではあるが、何故か早苗と香織には特別な想いや感情を抱いてしまう。剣道という競技に真っ直ぐに向き合う心、まさに一途で一本道な生き方が応援をしたくなる。彼女らの5年後、10年後の姿を想像するだけでも嬉しくなる。
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0065 2018/09/28読了
大人になっている…!
特に香織が!
早苗の幸せな生活は読んでて嬉しかったし楽しかった。
どう生きるかとか、守りたいものとか剣道はすごく深いところまで掘り下げられるんだなあ。
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何も思わず図書館から借りてきたが、これこの前にもシリーズがあったんだ!!!
剣道はやったことがないので、技についてはさっぱりだけれど、人間関係に関しては面白く読めた。
職場でも学校でもなく行く場所があるのは息抜きになりそう。道場だと気分も引き締まりそうだしね〜。
年齢層の広い付き合いいいな。
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今までの小説の内容を忘れていてビックリ!
もう一度、最初からじっくり読みたいと思います。
以下、本文より
「ではなぜ、人は生きるのか・・・」
「なぜ生きるのかではなく、どう生きるのか、誰のために生きるのか・・・そうお考えになってはいかがかと、お答えするようにしております」
「・・・アメリカは、とても強い国。でも、すこォシ、バカです。何度でも戦争しマス。いつも戦争しマス。でも、もうアメリカは、世界の警察官を続けられナイ、分かりマシた。テロリズムを防げない、分かりマシた。おごれる者、久しカラず、ネ。素晴らしい日本語です・・・私は、アメリカが、日本の考えカタ、勉強するは、いいと思いマス。日本は、とても強い。でも戦争しナイ。磯山センセイの剣道、とても同じ。今日の試合、素晴らシイですネ。強い力、持っている。強い技、たくさん持っている。でも、相手を倒すは、しナイ。戦いを終わらせる、ために、戦う。私がギヴ・アップ、で、戦いは終わり。とてもピースフル。アメリカも、それをしタイ。そういう勉強、始めるといい、思いマス」
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有川ひろさんのエッセイから来ました。
ストロベリーナイト、歌舞伎町セブン、ジウ等のシリーズは読んでいて、お気に入りの作家さんでしたが、このシリーズは知りませんでした。
こちらもよかったです。
このシリーズは誰も死にませんが、若くで元気な女性が主人公である点は一緒ですね。
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終わっちゃったなぁ。シックスティーンからエイティーンまでの三作が好きすぎたので期待いっぱいで読み始めたけど、ちょっと期待しすぎたかも。
早苗がなぁ…高校生の早苗は微笑ましく思えたけど…なんだかなぁ…
その一方で香織がずいぶん魅力的に思えたかも。
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物語はいよいよ武士道の佳境へ。
日本の伝統的な精神を大切にすることは大切だと思う。誤った自虐史観にとらわれてはいけないこと、それぞれの国が国益に応じて歴史を捏造しているという現状を訴えたいこともわかる。が、それ故に、一人の主人公が自国の文化を大切にするがゆえに、海外の人に苦手意識というか敵意まで持ってしまうのは、いささか視野狭窄な偏屈さを覚えてしまう。歴史について議論することは良いことだが、自国の伝統を重んじてるのは良いけど、反省の上に基づき、相互尊重していく冷静な姿勢が必要なのだと思った。
そう、奇しくも、剣道におけるオサメで香織が学ぶ「守るためには、圧倒的な力と争いの渦に巻き込まれない禁欲的などこまでもいっても暴走しない冷静さが必要」ということは、剣道だけでなく、社会問題の解決にも必要なのだと思う。その意味で、武士道とは、単なる剣道や体術、だけでなく、政治や倫理にも生かすことができる思想・哲学なのだと思う。自然を守りたいという、私自身の思いを実現させたいのだが、自身の力の不足と冷静さが足りていないことに改めて気づかされる。
そして、桐谷先生の言葉。「何故生きるかではなく、どう生きるか。誰のために生きるのか」。何故という問いではたどり着けない解に、どうするかと問いかけることで、背筋を伸ばして先に進める解が得られることもあるということに気が付かされる。「人生このままでいいの?」という本でも、質問を「何故」から「どうしたら」に切り替えることで前に進めるという紹介がされていることと符合する。考え方として、過去や原因を振り返る思考と、現時点・今ここからこれからどうするかという未来を見据える思考との違いに気づかされる。人生、何故生きるかでは、苦しいが、どう生きたいかを考え、在りたい自分で生きることは、とっても前向きであると思った。
「武士道とは、死ぬことと見つけたり」。小説の中では誤った理解がいじめの原因になっていたが、本来は、死を見つめることで、最大限の生を享受し、前を向いて誰かのために、在りたい姿で生きていくことに精進していくという意味の言葉だ。
後ろ向きになりがちで、一歩も踏み出すこともできず身動きの取れなくなっている自分だが、これから新たに、「武士道」を胸に、どう在りたいかを考え、これからを生きていきたいと思う。
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完結してしまったのがつらい。ずっと登場人物の人生を覗いていたかったそんな気分。桐谷流の奥深さや玄明先生の一言一言が重くて印象深かった。武士道シリーズ本当に良かった。