ふんわりしています
2021/01/28 11:28
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投稿者:しおりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作家さんの別の本を読んで、とってもおもしろかったので、こちらも読んでみました。
全体的にふんわりした物語でした。
ヒロインの女の子がせつない境遇なのに、とても優しくて明るい感じでした。
きらきら眼鏡は素敵な発想だと思いました。
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森沢さんの小説は、昨年あたりから手に取ることが多くなった。
あたたかく優しい世界観が特徴で、もちろんそこに救われることも多いのだけれど
時々、もう少し人間の持つ卑怯な部分が垣間見えてもいいのに…と感じていた。
本作はこれまでの森沢さんの小説に比べて、人間の狡さや強かさが描かれている。
一方で、これまでどおりの優しさや弱さもふんだんに含まれていて
そのバランスが胸を打つ。
私は、この感情を痛いほど知っている。
思わずため息がこぼれるほど、心をとらわれる物語。
大切な人に会いたくなる物語。
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新聞の書評で知ったこの本、とってもラッキーだった。何回込み上げてきたことか! 魂に響いてくる本だったなぁ、と今、しみじみ思っている。
「森沢明夫ワールド」をまたいずれ楽しむつもり。いずれ、というのは、この今の感覚を次の作品で覆ってしまいたくないから。
この本で、ブクログ登録が800冊目。
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読み終わった瞬間、ふわ〜っと幸せな気持ちになった。このラスト、いいな。森沢さんの物語は、いつも優しくて好き。
主人公の明海くん、明海くんが惚れたあかねさん、そして余命宣告を受けているあかねさんの彼氏・裕二さん。みんなハッピーな状況にあるわけではないんだけど、「キラキラ眼鏡」をかけることで人生に幸せを感じている。
3人以外も含めて、登場人物がみんな嫌味がなくて、ホッとする。
裕二さんが明海くんに言ったセリフが好き。
=====
身近な、あたりまえの幸せに気づかないと、もったいない人生になるんだよ。(中略)そういう幸せにひとつひとつ気づけたら、俺はその瞬間から感謝の人生を送れるわけでしょ?
=====
あと森沢作品を読んできた人には嬉しい仕掛けがもろもろあって、ニヤッとした。
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最愛の子猫を亡くした明海と、病で余命幾日の最愛の恋人を持つあかね。明海はあかねに引かれていく。
大事な何かを失う。多分、喪ったひとにしかわからないのだろうな。作中に登場する明海がトラウマを持つザワザワ公園。ひとは過去に縛り付けられる生き物なんだなと改めて思う。それでも前を向いて生きく。その時に一緒に歩く誰かがいる人生なら幸せだろうなと思う。
自分の人生が愛せないと嘆くなら、愛せるように自分が生きるしかない。他に何ができる。
生きるってしんどいけど、少しでも楽しむ工夫はきっとあるはず。
作中に岬のカフェの舞台が登場したのが、世界が繋がっているようでなんだか嬉しいです。
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私も、きらきら眼鏡をかけたいなぁ。
明海くんの、心の中がいつも綺麗とは限らなくて、正直にいろんなことを考えていて、でもやっぱりそれは広い海のような穏やかな優しさがあって。
そんな明海くんに癒される小説だったような気がした。
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テーマは、何も無いと思う毎日が、実はキラキラしているということでしょうか。
毎日暮らしていると、何も無い普通の日々が物足りなくなったり。
でも、実は、そんな毎日が平和でとてもいい日々だったりするのだなぁと、気付かされました。
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心の揺れは分かるが二股のようになっていることに感情移入できなかった。ラストも、え?もうそんなことになるの?感が私には強かった。
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実に甘い、あまあまなストーリーが読んでいてやや照れくさくもなるが、ちょっとしたことや地味なシチュエーションにも優しい目を向けるような、非常にあたたかい作風だと思う。
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後半はページめくるの止められない。読了感もほどよい物足りなさを残し、あとに引く感じもいい。
森沢さんの小説は本当にいいですね。
そしてその勢いを借りて映画化されている作品をみたが、映画は駄作中の駄作だった。。
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立花明海、25歳は西船橋駅前の古書店で古本『死を輝かせる生き方』を100円で買ったことから、その本の前の持ち主の大滝あかね、30歳に出会います。
明海とあかねは出会った日から話が弾み、再び会って休日を一緒に過ごします。明海とあかねは、いろいろな話をしていくうちに急接近して、明海はあかねに好意を持ちますが、あかねには入院中で余命の少ない恋人の裕二がいることがわかります。
私は最初、あかねはずるくないかと思ってしまいました。
あかねの方から明海をデートに誘い、ずっと明海が勘違いするような行動をとって最後に恋人のことを告げるなんてと。
あかねは追い詰められた状況にいたのはわかるけれど、鈍くないかと思いました。
わざとやっていたら相当なものだと思いました。
でも、読んでいくうちに作者の森沢さんの筆致がすばらしく、私の読み違いだったということがわかりました。
余命の少ない恋人の裕二さんと、あかねと明海の三人のやりとりは嫌味がなく読ませました。
難しいテーマの作品をあたたかい作品に描き上げた森沢さんの筆力はすごいと思いました。
最後にあかねが『死を輝かせる生き方』にラインを引いた箇所の<自分の人生を愛せないと嘆くなら、愛せるように自分が生きるしかない>が響きました。
裕二があかねに贈ったこの本は三人を結び付け、新しい未来に向かえるようにしてくれた縁を結ぶ絆の本でした。
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古本に挟まれていた名刺からはじまる縁。
ちょっと怖いようなワクワクするような。自分と同じ箇所に反応している相手なら…と考えてしまうか。
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情景の描写が美しい。自分の立場を登場人物の誰に置き換えても苦しくて切ない。いつかは遅かれ早かれやってくる死。その時を自分は強く受け入れられるだろうかと読みながら何度も考えてしまった。読み終えてタイトルのきらきら眼鏡はとても深いことを知る。偶然は必然というように奇跡的な出会いってあるのかもしれない。
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とってもとっても素敵だった。
登場人物がみんな魅力的で、いわゆる涙を誘うような展開がメインなお話と思いきや、そうじゃなくて、物凄くてあたたかくて優しくて、かわいくて愛らしい気持ちが詰まっていた本でした。やっぱり森沢先生の頭のなかは素敵です。世界がこんな風に進んでいたらいいなって希望が持てる本です。図書館で借りたけど、本棚に置いて再読したいな!人にもおすすめしたくなる本です。私はコーラのくだりと、きらきら眼鏡の定義と、出会い方がとても好き。
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切なかった…。そして優しかった。
終盤は涙腺崩壊しました。
登場人物がそれぞれに悩みや苦しみを抱え、変化する状況に心を揺らしてるのを感じて何とも言えない気持ちになった。
読書をしていると、ずっと心に残り励ましてくれる言葉に出会うことがある。
どんな日常でも物事をプラスに捉えて見てみると、実は幸せはいっぱい。
物語には寂しさが漂っていてハッピーな雰囲気ではないけど、会話やフレーズが心に沁みてきて優しい気分になりました。
しんみりした余韻が心地よかった。
『ふつうは、幸せ。
過不足がないことは、それだけで奇跡』
不自由を感じることで感じる幸せな気持ちや感謝の気持ち。
一度きりの人生。
本作を読んで、ささやかな幸せをいっぱい味わいたいなと思いました。