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本著の情報を見かけたときから
ずっと読みたいと思っていて
焦がれるうちに そのタイトルが
はなれたりつながったりして
あとがき読んだら
詩人のなかでも同じことが起こっていて
ああ だから やっぱり
ことばが好き
***
時 はまるで音楽のようだ
音楽はまるで 時 のようだ
そんなふうに 在る ものだと
この詩集を読んで思う
***
初期の詩(68年も前の)に日付がついている
それはことばの、詩の誕生日のよう
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まずはこの装訂の美しさですよ。青がよく映える。。。
もちろん、中身は言わずもがななんですけどね、自分にとっては。
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「あさ ことりがうたうとき/きいている もりが//ひる かわがうたうとき/きいている おひさまが//よる うみがうたうとき/きいている ほしが//いつか きみがうたうとき/きいている きみをすきになるひとが//きょう ちきゅうがささやくとき/きいている うちゅうが//あす みんながだまりこむとき/きいている かみさまが//ねこのひげの さきっちょで/きみのおへその おくで」(きいている)
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ベートーベンを「聴く」
川のせせらぎが「聞こえる」
言葉で世界の全てを説明することは出来ない。音楽は世界と言葉の間に存在し、言葉の代わりになることは出来ない。
どちらもこの世界と人間をつなぐ、代替不可能な大切なもの。
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2018年刊。
谷川さんの最も最近でた詩集のひとつです。
中身は1950年から2017年までにかかれた作品の中から、音楽や音、聞こえるもの、うた、などに関係のある詩を集めたものです。
あとがきに、谷川さんは「若いころから私は詩と音楽を切り離して考えたことはありませんでした。詩も音楽も沈黙・静けさを古里として生まれてくる姉妹なのです」と記されています。
私は高校3年までピアノを習っていたので、
「ピアノを開く時」
という詩に最も共感を覚えました。
あとは
「26」
「三月のうた」
も好きな詩でした。
「あのひとが来て」
はいわずと知れた名詩ですね。
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詩には明るくないし心揺さぶられているわけではないのに、不思議とページをめくる手が止まらない。
詩でない短文がたくさん入っていて、谷川さんの中から溢れる言葉の多さに驚く。溢れる気持ちを最小限に絞って表現された言葉だから、引き込む力が強いのだろうか。
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谷川俊太郎さんの作品が好きです。2年前、地元の美術館で「谷川俊太郎展」を観ました。90歳にして、ますます盛んな様子に勇気づけられます。Tシャツにジーンズ。一日一食、時間に追われず詩作に励まれる。理想的です。展覧会では、いろんな写真や愛用も品物なども観れました。この作品では、詩とコラムが楽しめます。谷川さんのように年齢を重ねたいと思います。
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谷川俊太郎さんの詩はときどき目にするのですが、詩集を1冊まとめて読むのは初めてです。
クラシック音楽は谷川さんの生活に欠かせないものだったことも知りました。
次のようなセンテンスが心に残りました。【ネタバレです】
-音楽のとびら- より
言葉は音楽を語る事が出来ない。
音楽をめぐるいろいろな事、或いは音楽を聴く自分を語れはしても、音楽そのものは語れない。
-このカヴァティーナを- より
ヴァイオリンとヴィオラとチェロ
まるで奇跡のように人の愛憎を離れて
目では見ることの出来ない情景をぼくの心に出現させる
それらはともに束の間の幻に過ぎないだろう
執着することも許されぬほどのはかなさでぼくらを掠め
すぐにはるか彼方へと去ってしまう
-音楽ふたたび- より
初めての音はいつ生れたのか
真空の宇宙のただ中に
なにものかからの暗号のように
ひそかに謎めいて
どんな天才も音楽を創りはしなかった
彼らはただ意味に耳をふさぎ
太古からつづく静けさに
つつましく耳をすましただけだ