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「深海大戦」最終作。
第1巻は凄く面白かったんですよ。水中特化型バトルスーツ、別名イクチオイドの操作系の描写が素晴らしくて以降のバトル描写を楽しみにしていたんですけど、
2巻目から話が大きくなって来て、3巻目はとうとう地球の未来を担う運命を背負ってしまう主人公。話もすっかりハードSFになってしまいました。
それはそれでいいんですけど、当初のバトルスーツ操作描写系SF(そんなジャンルないけど)の期待が高かっただけに、ちょっと肩すかしをくらった気分。
味方のバトルスーツ描写は細かく、更に多様な機種があり楽しめましたが(タンガロアが実験機で当初1機しかないってのもガンダムっぽくて良し)、
対して敵機種で印象に残るスーツはダゴンだけ。バトル回数は多かったのでもっと多様な機種を出しても良かったのでは。ボスはいつも赤い機種に乗ってるとか。(まんまガンダムだけど)
ハードSFとしても良く出来ていましたが、最後はダゴンとの一騎打ち。スーツバトルでは決着がつかず、とうとう生身の殴り合いと言う肉弾戦。
最後の最後に共生体の離反に合い自滅するボスキャラ。ハリウッドSFっぽくて良いです。
レビューを書いていて気付いた。1巻はバトルスーツSF、2巻はアドベンチャーSF、3巻は第3種接近遭遇SFだったのかな?
安曇レイラの身に起きる奇跡は更に良かったね。ちゃんと伏線があったし、その手があったか、やられました、って感じ。
総じて満足できる内容でした。ハリウッドで映画化してくれないかな。