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あとがきに述べられているように、東京の町が大きな転換を迎えるのは、関東大震災、戦後復興、東京オリンピックだった。その時系列(歴史)でまとめられていれば一貫性があり分かりやすかったが、本書はどちらかといえば東京の町(場所)の観点でまとめられている。そのため、やや散発的な、豆知識本になってしまっている。軽い読み物としてはよいのだが。
メモ
一章
・東京は明治時代になし崩し的に首都になった
・東京15区→35区(1932)→23区(1947)
・東京都の都は首都の意味ではなく、1943東京府と東京市の合併による新名称(戦争への協力体制を建前とした、事実上の東京市の吸収)
・関東大震災の灰塵で現豊洲エリアの埋め立て、深川あたりのかさ増し
・東京オリンピック1964を機に分かりやすい町名への統廃合が行われた 神楽坂エリアのように、古い町名が細々と残った例も一部ある
二章
・皇居前公園は、GHQ占領後野外プレイの聖地となり、やがて日本人同士のカップルも使用するように(野外プレイは日本の隠然たる習慣としてあった)
・公園は政治集会を開催できるよう明治政府が国民を誘導し、監視するために設けられた(表向きは教育、文化振興などの名目)