紙の本
現代思想好きのためのヘーゲル入門
2022/02/10 01:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:redon - この投稿者のレビュー一覧を見る
主/僕の弁証法、承認、歴史を焦点に、現代思想の中で陰に陽に参照されるヘーゲル哲学の意義を解説する。どちらかというと現代思想に興味がある、という哲学入門者に特におすすめ。
投稿元:
レビューを見る
ヘーゲル哲学は、現代思想のさまざまなシーンにおいて、肯定・否定の両面において議論の対象となっています。本書は、そうした多様な解釈と評価において姿を現わす、ヘーゲル哲学の多面性を紹介している本です。
フランシス・フクヤマの『歴史の終わり』と、そのバックボーンになっているアレクサンドル・コジェーヴのヘーゲル解釈からはじまって、ハーバーマスやアドルノ、チャールズ・テイラーやロバート・ブランダム、スラヴォイ・ジジェクやジュリス・バトラーといった思想家たちが、ヘーゲルについてどのような解釈を提出しているのか、簡潔に論じられています。
ヘーゲル哲学の現代的な解釈の諸相を概観することができるという意味では、よくまとまっている本だと思います。ただ、もう一歩踏み込んで「読みどころ」を指し示してほしかったようにも感じました。
投稿元:
レビューを見る
ヘーゲル以降、ヘーゲルはどのように読まれてきたのか、また、ヘーゲルのキーワードはどのように受け入れられてきたのかを、一般的な解釈を交えながら記してあ理、これまでに読んだヘーゲルの解説書の中でも一番よかった。
法哲学が中心に解説してあると勝手に誤解していたので買うのが遅れたが、もっと早く読んでおけばよかったと後悔。歴史、承認、自由といった取っ掛かりやすいキーワードを中心に書かれているため、そういった意味では「読みやすい」と感じた。
投稿元:
レビューを見る
0986. 2019.12.17
現代の哲学者たちはヘーゲルの絶対精神に重きをおかない。というのもそうした普遍的理性・普遍的道徳に到達する保証はどこにもないからである。