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ビッグファイブと,そのほかよく研究されているパーソナリティ特性の解説とビッグファイブとの関連を一般向けに解説したもの。特定のパーソナリティが絶対的に「いい性格」「悪い性格」と言えるわけじゃない,てとこも含めて,このまま授業の説明にしたいくらいの話。
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ざっくりとパーソナリティ研究を把握するのに適している。文章は読みやすい。込み入った研究方法や研究成果の記述は少なく,読者が自分自身の日常に関連付けやすい。
日本文化(東アジア)で承認されている性格特性が研究において埋没している可能性の指摘あり。
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ビッグファイブを中心にしたパーソナリティ心理学の入門書。とてもよく書けてるので学生様にすすめたい。人格障害みたいなのとビッグファイブの相関とかも紹介してあって、ネトル先生のライン。
ビッグファイブとの相関の程度が示されているの以下。
自尊感情、主観的幸福感、楽観性、レジリエンス、心的外傷後成長、感謝、拡散的好奇心、特殊的好奇心、創造性、グリット、満足遅延、シャイネス、私的自意識、公的自意識、HSP (Hyper Sensitive Person)、先延ばし、自己愛、マキャベリアニズム、サイコパシー、身体的攻撃性、仮想的有能感。
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5つの性格特性を元にしたデータを用いて性格概念を整理し、それぞれの性格の特徴を明らかにしていく
5つの性格特性は以下のようになる
①外向性(活動的、積極的、陽気、話好き))
②神経症傾向(心配性、悩みやすい、傷つきやすい)
③開放性(好奇心、想像力、洞察力)
④協調性(素直、親切、友好的)
⑤勤勉性(計画性がある、几帳面、まじめ)
この5つの特性で全ての性格を説明しているのが面白い
どういう性格がいいか、悪いかにはそこまで言及していなかった印象
✏「拡散的好奇心」は幅を広げ、より広い知識を探索するもの
「特殊的好奇心」は知識を深め、掘り進め、だれも知らないような知識を身につけていくもの
✏「収束的思考」は答えが決まっている課題をできるだけ素早く正確に答えることが求められる
「拡散的思考」はある知識からいかに多様な思考をするかが求められる
✏「私的自意識」は自分の感情やかんがえてる内容、また考え方や価値観など、他人から見えない自分自身の側面に注意が向く傾向
「公的自意識」は自分の服装や髪型、振る舞い方や言動など、他人から見える自分自身の側面に注意が向く傾向
✏自分以外の誰かを軽視することで、相対的かつ無意識的に自分に有能感を抱く傾向を「仮想的有能感」という
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パーソナリティ心理学専攻の教授による本。数々の性格のタイプ、心理テストの事例などから人の性格を分析している。
タイトルから導きだされる各種分析から、最終章では「社会に望まれるのはどんな人」というサブタイトルで、「多様性」について問題提起をしている。ここの内容がやや目から鱗だった。
試験の点数だけでなく多様性を持った人を集めるために面接も併用、という方法に対し「かえって均質化されたフィルターを通して多様性が失われるのでは」という指摘はもっともだと思えた。筆者は面接を全否定はしていない。結局のところ「評価基準」を面接官側がどう設定するかが重要。
面接の話だけではない。他者の異なる考え方をどれだけ理解できるか、許容できるかが人類の永遠のテーマであると再認識する本だ。