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父親の生涯を親族との会話などから探し、追って、隠していた事実を知る家族の話。
エッセイ風に進むので、てっきりエッセイかと思ったら物語だったようです。
著者の実体験も参考にした物語です。
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む、むずかしかった〜。小気味がよくてすごく面白いんだけど、なかなかサクサクとは読め進められず。結局ゆっくり1ヶ月かけて読み終えた。
てくてくと河岸を歩いて、あっちの時代、こっちの時代、汽車や車や船に乗り換えて、いろんな場所に連れて行ってくれる小説だった。
終わり方はあっけなく面食らってしまったけど、あの双子のことだからこんな終わり方も悪くないかなと思った。
ふと何年か後に思い出すようなエピソードや表現がたくさんあって、またすこし人生が豊かになった気分。
祖母の指にはめられた紫水晶。
菓子袋の音に騒ぐ母の小鳥。
砂浜にきらきらと光の反射を落とす父の背中のガラス。
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うわーやっと読み終わった。4か月くらいかかった。次男が産まれたばっかりで眠たい毎日の中で読むのはしんどかった。冥途あり、ほんのり戦争ものやとは思わなんだ。8月9日に読み終わるべきものやったのかなーと思いながら10日に冥途ありを読み終わった。
続きのまるせい湯は面白かったのでさっと読めた。不思議なことや怪異が身近にあった時代から、戦後の慌ただしさの中でそーいうものが遠のいていく境目な頃のお話で(双子のホラ話だとしても)面白かった。眠たくても読めたよ。
地理的な描写は分かりにくいとこが多かった。
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泉鏡花賞と野間文芸賞のW受賞ということで名実ともに長野まゆみの代表作と言われる作品に相応しい完成度でした。現実と夢・幻の淡いが絶妙で絶品です…。
凛一シリーズや八月六日上々天気などで、筆者が初期の作品から繰り返し描いてきた(変奏してきた)土地の記憶や家族の歴史、原爆といったテーマが遂にここで到達点に達した印象でファンとして感慨深いです…。
併録の「まるせい湯」もいかがわしい双子のペテン話がラストでくるりとひっくり返る仕掛けもお見事。この手の妙にあやしくていかがわしい登場人物は長野作品の真骨頂だと思います…好き…。
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散文調が心地よい。現実、幻が混ざり合い、私小説のようなフィクションのような歴史小説のような。戦争、そして広島の話が出てきて驚き、親近感を覚える。
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「わたし」が知らない情報さえも取り込んで、自在な現在形のわたし語りとして綴られていく(解説より抜粋)。この効果により、過去と現在の境目がなくなってどこにいるのかわからなくなった。不思議な読後感を与えてくれる作品。