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「先頭に立って引っ張るのではなく、まわりを見渡しながら後ろから全体を押し上げていく」ことを好むひとが増えているようです。
先頭に立って引っ張っていくことがリーダーシップだ、と言われてきた世代にとってみれば、意外な言い方かもしれません。
「引っ張らないリーダー」とは、どうやら、「俺がいいと思うことに黙ってついてこい」というひとではないようです。
「自分以外のメンバーが持っている、一人一人の強みを引き出す」「ひとりひとりのモチベーションに働きかけていく」こうした「みんな違う、だからひとりひとり」と語られることが多いように思います。
でも、自分がよいと思う形になるように、チームを動かしていく、という点にそう大きな違いは感じません。
本書では、
ひとを変えるより、自分が変わること。
組織の力=個人の力×つながりの力
と表した部分が印象的です。
一方、「父性」「母性」で表現する部分など、きっと、あと数年たつと古くなってしまうように感じる部分もあります。
流行りや世の中の動きに翻弄されやすいのが、こうした「啓発本」の宿命なのかもしれません。
それをわかった上で、何をどう働きかけるか、そして、どう変化させていくかを考えるひとに、ヒントになると思います。