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今やミステリ界の代表作家になりました、歌野晶午さん。狂言誘拐のはずが本当の誘拐になり殺人事件にまで発展・・・となりますが、思ってたよりは普通の展開でした。ヒントがでた時点で真犯人が誰か想像がついてしまったし。タイトルに「女」と入れるからにはもっと女の怖さ、もしくは直向さを見たかったなと思います。でも以前読んだことのある「葉桜の季節に君を想うということ」よりも明るくコミカルで楽しめました。探偵の慌てぶりが可愛い。にしても、現実の発展振りがあまりに早いとそんなに前の作品じゃないのに随分古く感じてしまいます。今の時代のミステリ作家さんは大変ですね。そして携帯の普及の影響って大きい。
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面白かったです。
素直な気持ちでさくさく読むといい感じだと思います。
最初から、二転三転あるんだろう?的な構えた気持ちで読むと、最後のどんでん返しもわりと読めちゃうんじゃないかと思います。
まぁ、そうやって自分なりの推理をしながら読むのが、こういうミステリー小説の楽しみでもあるのですが。
「自動車電話」とか「伝言ダイヤル」とか「パーティライン」とか、ネタがちょっと古いけど、まぁそれはこの本が発表されたのが1991年っていうことでしかたないですよね。
(2006/03/19)
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「私を誘拐してください」美しい人妻は、そう呟いて便利屋の手をにぎった。夫の愛を確かめるための"狂言誘拐"だというのだ。金に目がくらんだ俺は依頼を引き受けた。完璧なシナリオを練り脅迫を実行、身代金までせしめたが、そこには思わぬ落し穴が待っていた。二転三転、息をもつかせぬ超・誘拐ミステリー。
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狂言誘拐、二転三転ミステリー。
うたのん初期作。
さらりと読めるエンタメ小説。
おらの持ってるこの小説の表紙は中谷美紀と萩原聖人なんで、どうやら映像化してるみたいだと思うんですがどうなんでしょ?
調べてないのでちょっと分からないんですが、たぶんされているのでしょう。
中谷様が美しすぎる……そりゃ頼まれたら断れませんわー(違
全体的に軽いタッチでドラマ見ているような感覚だった。
でもちょっと女の描写が薄っぺらかったかなー。
何でも屋の男もちょっとキャラ設定が不安定だった(笑
しかしこうしてなーんも考えずにウヘエフヒヒと楽しめる作品ってのは貴重だと思うんで――とかいいつつ思っていたよりもずっと楽しんだおれでした。
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ツッコミどころは満載です。
「私を誘拐してください」と女から依頼を受けた便利屋の男が、
狂言誘拐を仕組むのだけれど
どうにもツメが甘すぎる。
私なら絶対に保険をかけるのに。
って思いながら読んでました。
☆1つって感じです。
1991年に書かれただけあって
携帯も自動車電話だし(笑)
この人の作品は好きなんだけどなぁ・・・。
コレはあんまりおもしろくなかった(爆)
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歌野氏の作品を読むのは「世界の終り、あるいは始まり」に続いて2作目。
買ったのは講談社文庫だが、現在は角川文庫より発売している。
「カオス」というタイトルで映画化(主演:中谷美紀)もされている。
冒頭の「私を誘拐してください」から面白そうだなと思わせてくれるが
ただの狂言誘拐というのではなく、エンディングまで二転三転してニヤリとさせられる傑作。
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「私を誘拐してください」から始まるこの設定(タイトルもいい)に興味轢かれました。ネタについては、ある程度の意外性あって、矛盾点もなく納得です。ただ、この種の小説は、キャラクターをたてることがなく、ストーリーで読者をいかに驚かせるか、騙すかということを中心に書かれている気がして、私的にはあまり好みではありません。昔の東野圭吾作品に似てますね。1991年に書かれたものということで、「ダイヤルQ2、伝言ダイヤル、車載電話、ポケベル」といういまとなっては懐かしすぎる通信手段が深く関わってます。 あとがきにも記されてますが、この部分は当時を思い出しながら読めばそれなりに面白いかもしれません。(若い人には想像できなくて?かも)
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時代を感じさせる誘拐ものの物語
狂言誘拐を持ちかけられた男が、うまいこと身代金を手にするが、軟禁場所に行くと誘拐された女性は死んでいるという話。
こういった、女性が死んでるけど、自分は誘拐犯だから警察に通報できない、どうしよう、となった状況はとてもあり。警察に通報できない→じゃあ自分で何とかしよう、って流れはすごく自然。
でも誘拐ものってそういうの多い気がするね。
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旦那の愛を確かめるべく狂言誘拐をたくらむ女の話。
章が変わるごとに忙しいくらい物語が二転、三転していきます。
便利屋のおっさんがたくましいんだか頼りないんだかのところがおもしろかった。
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なんとなく予想ついてしまったと言うか、他に疑わしい人がいなかったと言うか、誘拐してください、だなんて、そうそう頼んでくる人なんていないわな。
探偵さんが、どうなるかハラハラした。
二転三転は確かにしたけど、少し物足りなかったような気がしてしまったのは、きっと日頃からミステリーばかり読んでいるせいで深読みしすぎてしまうからですね。
先入観なく読み進めたかった一作。
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各登場人物サイドからの目線を交互読むので、途中でネタバレ感はあるけれど…テンポが良いので読み易い。
1991に書かれているので、小道具等々古く感じるけどそれはそれで面白い。
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2013年11月16日読了。「私を誘拐してください」と事務所に飛び込んできた美しき人妻に唆され、冴えない便利屋の主人公は狂言誘拐の主犯を演じることに。騙し騙されの果て、真相は・・・。狂言誘拐ものということで、初手から東野圭吾の同モチーフの作品を思い出してしまう、展開は似ているがこちらは主人公が脅迫先を出し抜くやり口と主人公が追い込まれる窮地、「結局一番怖いのは女性」とでも言うような真相に特色がある、気もするが・・・語り口にもう一ひねり欲しかった、作者は他に面白いミステリが多数あり、これは習作とでもいうべき位置づけの作品なのかな?
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そう言うトリックかぁと納得してから、それで主人公どうするの?
復習するの?やめときなよ。
それとも返り討ちにあっちゃうの?
何てハラハラしてたら、そう来たか!
うん、それがいいと思いました。悪くないです。
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さすが歌野晶午!ってくらい面白かったです。
タイトルは怪しげすぎて好かなかったけれど、最初から読みやすくスピード感があり、二転三転コロコロと表情が変わっていく展開に鈍感な私は最後まで騙されっ放しでした。
歌野晶午らしい?、ツンケンとした女性キャラと、ちょっとマヌケででも愛嬌があって応援したくなるようなキャラがいい味になっています。
二転三転する深刻な事件とは相反して読者を和ませたり一息つかせてくれるので、メリハリがあって良いですね。
途中から語り手が急に変わることに疑問を抱きつつも、それが鍵だったとは。
コンゲームとも言える騙し合いのミステリーでした。
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誘拐モノ。便利屋のもとに,「夫の愛を確かめるために,「私を誘拐してください」という依頼がされる。物語の前半は,便利屋による誘拐。1991年当時の最新の通信技術を使った誘拐が展開される。伝言ダイヤルやダイヤルQ2を使ったトリックであり,今となっては,「これって何?」と感じてしまう。最新の技術を使ったミステリは,すぐに古臭くなってしまう…どころかわけがわからない作品になってしまう。
短編ミステリだったら,単なる誘拐モノになるのだろうが,この作品には続きがある。むしろこちらがメイントリック。便利屋に誘拐を依頼した「小宮山佐緒理」は,「津島さと子」であり,狂言誘拐ではなく,死体遺棄をさせるために,狂言誘拐を計画したという人物入れ替えトリックがメイントリックになっている。
便利屋による捜査のパートも比較的まとまっており,こじんまりとまとまった秀作といえるデキになっている。死体遺棄をするためにこんなことをするか?というリアリティの薄さはあるが…。★3で。