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事実やデータに基づき何故特に欧州で再エネが普及して国内では普及しないのかということが様々な視点から述べられていて勉強になった。地産地消事業に携わっている人が読むとより一層ためになると感じた。
日本では系統の効率的な運用やFIT制度による太陽光への偏重など制度上の問題などで再エネの普及が進んでいないことは改めて理解した。
海外事例で特に参考になったのは、地産地消事業を推進するためには地域の理解と地域の主体的な参加が不可欠という点。地域で生み出されたエネルギーによるメリットは基本的には地域に還元され、地域の雇用創出や活性化へと繋がっている事例が非常に多いことに驚き、日本でも同様の事業を推進していきたいと思った。日本では利益目当ての事業者主体による事業が中心に進められていて地域が置き去りにされていないか危惧している。
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やはり日本は遅れているんだなあ、環境負荷の面でまずいのはもちろん、ビジネス的にもまずいんだなあ、という気持ち。
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・現在のエネルギー事情がよくわかる。
・世界と比較して何故日本が遅れていのか?どこが遅れているのかという点についてわかりやすく説明されている
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現在の再生可能エネルギーの状況を踏まえて、日本が進むべき道を指し示す内容。
特に311以降、大きく変わった原子力の位置づけ、資源の少ない日本であるが、
まだまだできる余地の多いことを実感。
この分野に関して、知らないことも多く大変興味深く読むことができた。
今後のエネルギーについていろいろ考えさせられる1冊。
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2040年の石油需要の多くは乗用車に対する需要となるため、EVをどのぐらい普及できるかが、石油に対する環境問題へのカギ。
水素需要は増え、原子力需要は事故リスクにより減少、天然ガスは増産&CO2が比較的少なく、埋蔵世界一の中国が動き出すと、これからシェールガス革命が起きる可能性がある。
現在の再エネ転換の流れは、技術革新により、再エネ価格が既存の発電に対して競争力を持ち始めてきたことに由来する。それは発電効率の上昇、電力供給量の、スマートメーターによる制御、電力の流れを需要と供給の両方から制御し、最適化するスマートグリッド、シェアの拡大が挙げられる。
再エネの限界費用はゼロであり、メリットオーダー(発電所を再生産費用の安い順に並べたもの)においても、再エネが一番安い。そのため、必然的に市場価格は安い再生可能エネルギーを中心に形成されていく。
IoE:インターネットエネルギー。IoTのエネルギー版。各発電所や需要者をIoTでつなぎ、発電データや需要データや気象データをビッグデータ化し、AIで解析することで、いつどこの発電所でどれだけ発電をするのが最適かを導き出し、電力需給指令を割り出す。
スペインの電力需給コントロールシステム:気象データをもとにこれからどのぐらい発電できるかを計算し、発電量が多ければ火力・原子力を減らし、発電量が少なければ増やすといったことを行う。一社の送電会社がこれを管理している。
EV車を電力系統に接続し、搭載している蓄電池の空き容量を、余剰時には充電、少なくなってきたら戻す、などすれば、電力をコントロールしシェアエコノミー化できる。→V2Gという。
究極的には、EVへの充電が無料になるかもしれない。
また、道路にコイルを埋め込み走りながら遠隔充電、車を買うのではなく携帯会社のように、プラン契約する、目的地まで自動運転し、買物中に近くのステーションで充電し、帰りの時間に迎えに来てもらう、といったことができる。
【洋上風力発電】
浮体式により風車を海の上に浮かべる。海洋に置くことで、強い風と、大きな風車をスペースを取られることなく設置できる。ハリケーンにも耐えれることが実証実験済み。
【海洋温度差発電】
深海と海表面の温度差を利用し、沸点の低いアンモニアを蒸気に変えたり液体に戻したりして発電する
【パワートゥーガス P2G】
余剰電力を利用し、水を分解し水素に変え、電力を水素に変換すること。水素なら目減りせずに保存が可能だし、パイプラインに注入できる。
市民エネルギー協同組合や地域のステイクホルダーが自ら発電を行い、地産地消するケースがある。
【アメリカの動向】
化石燃料の規制を撤廃し、化石燃料の輸出大国になることで、世界のエネルギーを支配する気。
しかしながら、アメリカでもエネルギーにおける再エネの比率は高く、風力発電のコストは、既に石炭発電より安価になっている。
連邦政府がパリ協定から脱退したのに対して、州政府は米国気候同盟を結成。反トランプ体制を取っている。また、企業もクリーンエネルギーへの投資への姿勢を示している。
対して、中国は石炭依存から脱却し、風力発電、太陽光発電の導入量が世界一位となっている。
【日本のガラパゴス化】
日本は各種発電技術、発電機の部品、蓄電池など、多くのエネルギー分野で世界の先がけになっていたが、近年は中国企業の台頭により、存在感を失っている。
この理由は、FITによる競争阻害により、導入コストが高止まりし続け、再エネの普及率が外国に比べて低い、ということがある。また、送電網を〇〇電力が各地で独占化しており、「電力を安定供給するための需給調整」に及び腰である。
・IoEの実証実験が遅い
・メタンハイドレートの開発を続けるべし
・鉱物供給は今後ますますひっ迫する。安定確保を。
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・洋上風力は陸よりも風量が安定している
・浮体式洋上風力の技術が高まれば立地問題が解決する
・モビリティとしてのEV自動車は、ワイヤレス給電技術がが発達すれば充電を伴わず動き続けられる可能性がある
・水素は電気を物質化する触媒として運搬に優れる 電線がいらない
・海上バイナリ発電もある。深海と表層の温度差を利用し、アンモニアを気化させてタービンを回す
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日本が覇権をとるのは難しそうだ。
スペインやドイツの取り組みは興味深いが、この本だけからなぜうまくいっているのかを理解することは難しい。