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いやぁ、勿体無い!途中までは本当に面白く、グイグイ読まされた。それが終盤にきてチープな物語に変貌してしまった。
ケースワーカーと不正受給者、それにヤクザとくれば柚月裕子の『パレートの誤算』と似ている。中盤まではパレートを凌ぐほど面白かったんだが、ケースワーカーの宮田有子のキャラクターがハッキリしてからが、こうきたかぁ。と残念でならない。
物語は、不正受給者と奮闘する様々なケースワーカー。あるケースワーカーが不正受給者を脅迫して金銭を要求し、肉体関係を結ぶ。その事実を知った正義感のケースワーカー。そして、それをネタに新たなビジネスを展開しようとするヤクザ。ケースワーカーの奮闘と不正受給者の実態を描く。
実際こういうことってあるんだろうなぁと思ったし、生活保護に関しても考えさせられた。物語としても凄く面白かったので、途中までは4か5どちらにしようかと悩んだが・・・。最後まで突っ走って欲しかったというのが正直な気持ち。
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ほんとに悪い夏だ…
奥田英朗の「最悪」や「無理」などと重なる。
しかも、生活保護に関して現実に起こっていそうな出来事であり、それが故の胸糞の悪さを感じた。
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暗い。終始暗い。設定が設定だけに仕方ないか。
人物の描き方が稚拙で違和感しかない。終わり方も何が言いたかったのかはっきりしない。読まなくてもいい本だと思います。
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「ったく、どいつもこいつもろくなもんじゃないぜ!」と思わず悪態をつきたくなるほどの。
生活保護という、人が人として生きていく最低限必要不可欠の援けを、どうしてこんな風に悪用していけるのか。人はどこまで腐りきれるのか。ここまでひどくはなくてもこういう話は現実にあるだろう、と思うとまたどんより。
あぁ、それにしても佐々木の人生が…なんだかねぇ。
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図書館で借りた本。市役所の福祉課・保護担当になった2年目職員の佐々木守が主人公。ケースワーカーで生活保護受給者の担当。市役所の中でも病む人が多い仕事内容でもある。不正受給者を減らせと県から指令も出る中、ある問題を起こし退職した職員が出てしまう。佐々木はその職員のいざこざに巻き込まれる中、生活保護受給者の22歳のシングルマザーに惚れてしまい人生転落していく。元々地味で冴えない佐々木は女性に全く縁がない真面目で気弱な公務員だっただけなのに、底辺人種・ヤクザに利用されてしまった為に鬱展開に。救いがない話だった。
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市の社会福祉事務所で働く佐々木守は,同期の宮田有子から,先輩の高野について市民から密告があったことを知らされる。
生活保護の不正受給にからんでいろいろと悪いヤツが出てきて,ある程度はこれが現実なのかもしれない。一方で真に生活保護を必要とする母子も描かれているが,その結末は……。
いい作品なんだけど,とにかく読み進めるにつれて気分が暗くなる……。
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横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。生活保護受給者を回るケースワーカーの男が同僚の悪事を暴いていくうちに、不正受給、貧困、地方やくざが事件に絡み、崩壊していくというお話。男がどういう結末を迎えるかでグイグイ読み進めたけれど…やくざの組の人たちとか(反感買っていたっていうので、お仕置きしないのかとか)、男が恋に落ちた女の行動がどうかと思ったけれどね(男への想いの変化とか、子供に対する態度の変化)。堕ちていくのがどこでもありそうで、怖かったです。
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第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。
現実味を帯びすぎていて辛いが、それゆえ先が気になり一気読み。
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この先どうなるの!?と思いながら一気に読み終えてしまった。すごく面白かったけど救いがない終わりなので再読はきついなー。
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最後がちょっとあり得ないくらいバタバタでオールスター登場みたいになってたけど、とっても面白く読めた。美空がかわいそう。あと万引きの人とその子供も。愛美が最後に美空を守ろうとしてくれて良かった。
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7月-3。3.0点。
生活保護に関する犯罪の話。役所の福祉課社員が主人公。
同僚が、ある女性受給者を脅している疑いが。
犯罪のドツボにはまっていく主人公。
最後はぐちゃぐちゃ。一気読みだが、うーーーん。
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役所の中で、福祉行政が大変だということは分かるが、あまりにも職員の描き方がひどすぎるし、主人公が可哀想すぎて後味の悪い作品だった。ただサクサクと一気読みさせる部分において☆2つかな。
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悪い夏
染井為人さん
第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作品。
生活保護の不正受給者と、担当のケースワーカーの話。
色々なことが、ありすぎるくらい、
あって、あっという間に読めました。
途中で穏やかなページがあり、
ホッとしたのもつかの間、
あれよあれよと、最後まで、一気に走る感。
こんなことってあるの?
あるかも?
怖いけど、おもしろかった。
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生活保護受給者のケースワーカーである佐々木守,高野洋司,宮田有子は,受給者の山田吉男,林野愛実らへの訪問を続けている.高野と林野の間に妙な噂が出てきて,佐々木と宮田が林野を訪問する所から話が始まる.暴力団の金本達也が絡んできて,複雑な展開となる.高野と林野ができていることをつかんだ金本が証拠映像を撮って高野を脅す.林野宅を訪問した佐々木も娘の美空と仲良くなり,のめりこむ.最後のどたばたで関係者全員が林野宅に集まった状況は笑えるものだが,生活保護の実態を冷静な目で見た作品だと感じた.
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底辺に生きる人、落ちていく人の群像劇。
市役所で生活保護のケースワーカーとして働く佐々木守。
同僚の高野が生活保護者を脅迫していることを知り、同僚の宮田侑子と告発に向けて動き出す。
一方、地元のヤクザの金本は、脅迫されている生活保護受給者の愛美を使い、ビジネスをもくろむ。
しかしそれぞれが思うように事は運ばず、それぞれが破滅への道を歩み始める。
話のテンポが上手で、サクサク読めます。
もう少し希望があってもいいけど、この人の他の作品も期待したい。