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[ 内容 ]
原典に還れ!としばしば言われる。
だが、哲学書を咀嚼し自分のものにするには困難がつきまとう。
このようなときに、良質なブックガイドが一冊そばにあれば、古典の扉を叩く手助けになってくれるだろう。
本書では、現在の思潮に直接流れ込んでいる二〇世紀哲学の名著、二〇冊の論点を丁寧に紹介。
言語や論理をめぐる原理的検討から社会と歴史にかかわる具体的考察まで、最新の哲学研究にもとづいて、その全体を展望する。
[ 目次 ]
1 数理・論理・言語(フレーゲ『算術の基礎』;ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』;オースティン『言語と行為』;大森荘蔵『言語・知覚・世界』)
2 現象・存在・身体(フッサール『イデーン1』;ハイデガー『存在と時間』;メルロ=ポンティ『知覚の現象学』;西田幾多郎『西田幾多郎哲学論集』)
3 時間・反復・差異(ベルクソン『時間と自由』;ドゥルーズ『差異と反復』;ルーマン『社会システム』;坂部恵『仮面の解釈学』)
4 世界・超越・他者(レーヴィット『共同存在の現象学』;バタイユ『宗教の理論』;レヴィナス『全体性と無限』;和辻哲郎『倫理学』)
5 神話・暴力・社会(ベンヤミン『ドイツ悲劇の根源』;アドルノ『否定弁証法』;テリダ『法の力』;廣松渉『世界の構造主観的存在構造』)
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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『近代哲学の名著』、『日本哲学小史』で3部作をなす1冊で、5つのテーマに分け、現代思想の読むべき名著のブックガイドという同じ構成。「哲学的なテクストを読むこと自体が、ひとつの哲学的ないとなみである」。初学者にお勧め。
熊野先生の通史は、岩波新書の『西洋哲学史--古代から中世へ』、『西洋哲学史--近代から現代へ』2冊を、中公3部作とあわせるといいと思います。しかし、この10年ぐらいで、レヴィナスとカントの訳業、和辻哲郎をはじめ日本哲学の再検討といい、その多芸・多彩な仕事ぶりに驚きです。
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ハイデッガーの「存在と時間」、ドゥルーズの「差異と反復」等、現代哲学を代表する名著のエッセンスを紹介する本。著者も断っている通り入門書ではないので内容は難しいが、名著のエッセンスを味わうには良い本だと思います。
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90 現代哲学の名著 熊野純彦
・20作品を通して、現代の哲学的思考の全体を展望する
・作品を手に取るきっかけになる
1数理・論理・言語
2現象・存在・身体
3時間・反復・差異
4世界・超越・他者
5神話・暴力・社会
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2009年刊。20世紀刊行の哲学関連の名著を気鋭の研究者が分担してレビュー的に解説。また、列挙された著作の参考文献も開陳。ただ、ここで論じられている点の多くは、意識・記憶・言語などに関する脳の作用機序に関する研究進展の成果を待って議論した方が説得力を持つのではとの感が…。いまどき心脳二元論などといわれてもねぇ。また、言語の重要性を否定するわけではないが、ただ言葉を捏ね繰り回しても何の回答も得られない。ただ、法・社会といった人間が生み出したルールを分析するツールとしてのそれは一定の有用性を感じなくはない。
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<本全体、あるいは各章ごとの概要>
<個人的な知識・ターム>
* 覚えておきたい事(本全体の主張と関係なくともよい) + キーワードで興味のあるもの
* 短い説明とページを記入
<引用>
<自分の見解>
* 読後感・意見・反論・補足など書きたいと思ったこと
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■細目次
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