紙の本
物理学の基本概念について目から鱗
2006/04/29 11:17
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
空間と時間の非可分性と相対性について、アインシュタインの200年前にここまで見通していたとは、まさに「ライプニッツおそるべし」。これまでに教わってきた物理学や力学の主流の考え方とは異なるが、現代物理学の最先端の理論である超ひも理論(もっと最先端はM理論)、インフレーション宇宙論までもつながる、時間と空間、真空と宇宙、空間の幾何学、運動といった物理学の基本概念に関する、本質的な考え方、理解の仕方というものが別にあった。それはニュートンと微積分法の先陣争いをしたライプニッツから、マッハをとおしてアインシュタインまでつながっている。
この本で初めて知ることができた、力学をはじめとする物理学の概念や観点・視点が多くある。力学を考える枠組みというか、思想というか、メタ力学というのか、前提条件として暗黙のなかにうけいれられたきた空間や時間や運動といった最も基礎的な概念を、ここまで徹底してその基本から考えてみるということは、これまでに読んだ相対性理論の解説書のなかにもなかったように思う。
ライプニッツとニュートンの論争点は何か。二人の運動に関する考え方の違いは何か。それらを解説することからはじめて、時空間や力学についての物理学の前提条件と考えられたきた概念の本質が何なのか、現代物理学の思想とどのようにつながり、絡んでいるのか、がよく説明されていて、かなり理解できたと思う。
微積分法の先陣争いの論争については何かで読んだ記憶がある。ライプニッツの記号が高校や大学の微積分では主流であり、ニュートンの記号はあまり使われない。しかし微積分法の先取権はニュートンに認められている。相対性理論と量子理論の統一化の研究が進んできた今日においては、物理学少なくとも力学の分野では、ライプニッツの考え方の方に分がある、らしい。
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最近興味あること。
・相対性理論(宇宙論)
・量子論
といっても、別に難しい事を考えている訳じゃなくて・・・
・モノの見方(時間)をどんどん大きくしていったらどうなる?
・逆にどんどん小さくしていったらどんな世界になるの?
といった、素朴なギモンがきっかけで興味を持っただけだけど(・∀・)。
相対論も、量子論も展開していくと
時間とか空間に対する概念が今までと全く変わってくるところが面白いんだけど
本書の目次をみるとそれっぽい事が書かれてあったので読んでみた。
が・・・
難しいよ(;´Д⊂)
著者の肩書きを見ると『科学哲学者』。
哲学の本って今まで何冊か読んだ事あるけど、どの本も大抵
『わかったような、わからないような』訳わからない感じになることが多い
で、本書は『わかったような、わからないような』感じのする事では、代名詞的な
相対論と量子論を扱ってるんだから
二重に訳わからん( ̄〜 ̄)ξ
そもそもこの本は、
「科学本」というべきか、
「哲学本」というべきか、
それが、問題だ。。w
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空間とは何か、時間とは何か。この最大級の謎の解明には物理学と哲学が取り組んできた。絶対空間と絶対時間を主張したニュートンと、それに対抗して「時空の関係説」を唱えたライプニッツから出発して、最新の宇宙論にいたる物理学の成果を哲学者の目から見ればどうなるか。宇宙の始まりに迫る量子宇宙論へといざない、物理学に隠されていた時空の哲学の潮流を解きほぐす。直観的な理解を助ける図表を多数収載。
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[ 内容 ]
空間とは何か、時間とは何か。
この最大級の謎の解明には物理学と哲学が取り組んできた。
絶対空間と絶対時間を主張したニュートンと、それに対抗して「時空の関係説」を唱えたライプニッツから出発して、最新の宇宙論にいたる物理学の成果を哲学者の目から見ればどうなるか。
宇宙の始まりに迫る量子宇宙論へといざない、物理学に隠されていた時空の哲学の潮流を解きほぐす、直観的な理解を助ける図表を多数収載。
[ 目次 ]
第1章 空間とは?時間とは?(プロローグ;時空の難問、奇問、愚問? ほか)
第2章 ライプニッツとニュートンは何を争ったか(論争の文脈;科学の二つのヴィジョン ほか)
第3章 ニュートンのバケツから相対性理論まで(ニュートンからマッハまで;二つの相対性理論で論争を裁く)
第4章 マッハ流力学の行方(関係説力学―第一の路線;関係説力学―第二の路線 ほか)
第5章 宇宙と量子(静的宇宙から動的宇宙へ;ビッグバンと素粒子 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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これは科学哲学の先生が書いた良本。もともと理系だった人で,相対論などの物理学に関する知識を踏まえている。
初期のアインシュタインに影響を与えたというマッハの思想は,あまり触れたことがなく新鮮だった。運動はすべて相対的というのは,よく考えればその通りだ。「ニュートンのバケツ」の話はあまり知られていないと思うのだが,おもしろいし,もっと興味をもたれてもいいと思う。
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読めるかな、と思って読んでみた。
昔から知りたかった時空の謎、
宇宙がいっぱいあるって?
てか生命ってどうやってできたの?
てか宇宙ってどっからきたの??
難しすぎて、でもふとわかるときが楽しくて。
うーん、わかったこと?
様々な事象は相対的なのか、絶対的なのか、をまず考えなくてはならない。
様々な事象は…波動方程式やらビブン方程式やら、とにかく数式で表される。ゼッタイ。
あとライプニッツは、なぜおそるべしかというと、私がよく考えてる、
「その理由は何で?そのまた理由は何で?」を問うた人だから、なのかな。
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哲学、物理学の双方に通じている著者ならではの独特の書物。ニュートン(実際にはその弟子クラーク)とライプニッツの絶対時間・絶対空間の有無をめぐる往復書簡論争は「宇宙・時間・空間とは何ぞや」というような哲学的なテーマでもあったが、それが現在の物理学(宇宙論)の進化により、明らかになってきている面も多い!こと2つが繋がってくるということは、宇宙と素粒子という大小の両極端が繋がることと似た話なのかも知れない。「カント流の考え方との統一はカント派の学者が物理学を学んで!」という著者の主張は挑発的でいい!
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読者を選ぶ本だ。
相対性理論、ゲージ理論の理解がないと味読は厳しいだろう。
数式はほぼ出てこないが、ニュートンとライプニッツをめぐる論争が現代の物理学研究に影響を及ぼしていることが、かなり突っ込んだところまで触れられている。
物理学をめぐるパラダイムが構築される様が体感できる、またとない機会であった。
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ニュートン、マッハ、ライプニッツの空間哲学が、現代の物理学、宇宙論にどのように投射され、学者達の基本的な考え方に影響を与えているのかを説明している。
一応、完読したが、内容は難しすぎて理解して人に説明するには至らなかった。ニュートンは「絶対時間と絶対空間」を、ライプニッツは絶対空間・時間を措定せずに「時空の関係説」を主張していた・・というところから、相対性理論、ビッグバン、クオークまで話が広がっていく。
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時間空間についての、ニュートンとライプニッツの対立から説き起こされる。マッハ流関係説力学が解説されている。科学哲学者による著作。面白くて、ぐいぐい読める。