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レコード立ち上げに関わる「中の人」の視点と、権利関連など音楽業界を客観的に分析する「外の人」の両面から、音楽業界の現状と今後の展望を対談形式で綴っている本です。
個人的には、音楽"産業"の今後について、漠然と抱いていたイメージがどういったものだったのか、を掴むきっかけになりました。
著作権や利益配分などのなかなか表に出ない様な話もあり、興味深かったです。
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新しいプラットフォームへ移行を始めているめまぐるしい音楽業界の動きと、これからの音楽レーベルの未来を分かりやすく書いています。音楽業界の人はもちろん音楽をやっている人も必読の内容です。
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・普遍的そうなもの
村、歴史を活かす、既得権
論が散漫な印象を受けた。(いまいち主張が残らない)
でもそれはあまり音楽業界のことを知らないからかもしれない。
音楽業界で起こっている事は、他にも通じる話だと感じた。
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音楽業界の簡単な歴史と現状把握。ユーストリームとTwitterが与える影響は大きい。1人1レーベル。
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ユーストリームのとある話が面白かった。
「話題になった事件ではYMOのコピーバンドがユーストリームで配信していたときに、著作権である坂本さんがツイッター上で乱入して「『東風』弾け!!」と、権利侵害しているバンドを煽り、さらにそこに、高橋幸宏さんも乱入して「(僕も)見てるよ」とのっかかった、ということもありました。」
2人のツイッターはできるだけ追ってたつもりだけど、こんなことがあったなんて知らなかったな~。
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映画『男と女』
サラヴァ
高円寺「円盤」、下北沢「モナレコーズ」
『サイハテ』フルカワミキ
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SNSの普及やテクノロジーの進歩で音楽に限らずモノを作りだす人が正当に評価されて、稼げるようになりそう。自分で作ってプロモーションして欲しい人に届ける。夢があるし、それが本来あるべき姿と思う。
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一気に読みきった。特定の立場に寄り過ぎずに、音楽業界(という言葉が適当かわからないが)の過去、現在、未来を書いており、状況がよくわかった。
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① マネタイズの変化
かつてのレコード会社は新人育成・レコーディング・CMとのタイアップによる広告などに投資しCDの売り上げにより利潤を得ていた。しかしデジタル化とコンテンツの多様化によりCD売り上げ市場が縮小化してきた現在ではレーベルも新しいビジネスモデルの構想が迫られている。筆者二人はライブ収入と物販収入に価値を見出している。特にTシャツなどは原価率が低く済むので、「高く、狭く」売るようなファンを囲い込むビジネスの行い方が今後優勢となってくるとみている。この閉鎖性とブランディングは相性が良く、どちらも未来型レーベルのキーとなる概念のようだ。またライブやフェスは年々市場規模を拡大している分野である。この状況下でレーベルが打ち出しているアーティスト活動の全てにレーベルが噛んでいくような経営戦略を360度契約という。
しかしいかにライブ産業がこれから興隆していこうと、一定の観客数に満たない場合アーティストに補填させる「ノルマ制」などを採用しているライブハウスは淘汰されていくだろうと予見している。
② アーティストの個人発信
ネット上に様々なプラットホームが生まれたことは間違いなくアーティストの個人発信を容易にした。アーティストは宣伝・販売を個人で行うことが可能になったためである。現在ではMySpaceなどのプラットホームで自身の曲をリスナーにストリーミング再生させ、購入するリスナーにはMP3でアーティストとリスナーが直接取引するといったかたちである。またユーストリームでライブの映像を中継されることも多くなってきた。これも新しいタイプの広告といえよう。このようにアーティストが自ら(あるいはごく小規模の協力者と)宣伝・販売などを手掛ける構想を筆者は「一人1レーベル」と呼んでいる。
③ 新時代の著作権
DOMMUNEとはUstream上にあるライブ・ストリーミングとDJプレーのストリーミングを中心とする音楽コンテンツである。この番組のようなタイプでは多くの楽曲が番組内で使われえるため、事前に個々の著作権者に許可を得るのが難しい。よって現在DOMMUNEはいつ閉鎖されてもおかしくない状況で運営しているのが現状である。しかしこれがもし電波で放送されるコンテンツだとしたら状況はことなる。というのも電波上の放送には「著作権者に事前に許可をとる必要はなく、著作権者は放送の後に使用料を請求できるのみ」という特権が認められているからである。筆者は新時代の著作権はネット上でもやみくもに排他性を主張するのではなく、ゆるやかに権利を保持し宣伝としていかす必要があると結論づけている。
前に読んだクリスアンダーソンの「フリー」から多くの問題認識のフレームワークを借用しているように感じた。そしてその予想は筆者が後半でロングテールという言葉を用いることで確信に変わった。ただフリーよりも日本の状況というものに寄り添って考察しており、ガラパゴス的な日本に固有の問題というのも多いものだと認識させられた
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昨年,メディアテークのイベントで津田さんを知って,教授と大貫さんのライブのユーストを見て,牧村さんを知って,この本を読み終えたあとツイッターのTLを見ていたら,DOMMUNEで小室さんのライブを知った。
なんかすごい偶然だなぁ~。
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知名度がないミュージシャンが今後どういう活動をしていくべきか?というこを知りたくてネットで検索していたらこの本にたどり着いた
とても分かりやすくとても前向きに書かれていて読後感も清々しかったのだが実際のことを考えると何から始めていいのやら
誰でも手軽に自分の作品を発信できるようになったということは今以上にその作品のクオリティーが問われるはずだ
そこの部分を常に意識した上でここに書かれているようなこと(例えばライブをする場所を考え直すなど)といったことをしていかないと本末転倒になりかねないな、と
あと
この本が発売されてからどれくらいたつか分からないが早くも古く感じられる文があった。
具体的にはmyspaceに関してだが、そう考えるとやっぱりここに書かれていることも最初にやったもん勝ち的な部分もあるのかな?何て感じたりもした
考える良いきっかけにしたい
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音楽ニュースサイト「ナタリー」の代表取締役の津田大介さんと、音楽プロデューサーなのでしょうか、レーベルをいろいろ作ってこられた牧村憲一さんによる、これからの音楽の需要と供給についてなどを論じたり、対談したりした本です。
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音楽業界の仕組みが他に流用できる気がしたので読んでみた。
iTunesは画期的な仕組みだが、それはユーザー視点で見たとき。
一番儲かるのはアップルで、アーティストに入ってくる率は通常の流通と大差ない。そこに完璧と思われるiTunesの穴がある。
ライブの動員数は増加。フェスの影響が大きいが、リアルを経験したい人は増えている。マドンナ、レディーガガはいい例。
ソーシャルメディアの普及でレコード会社のあり方も変化。
(この辺はB2C全般に言える)
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CDを買い続けてる自分からすると、CDが売れなくなったって実感は無いけど、いろんなデータを見ると、今の音楽業界の厳しさがつぶさにわかった。
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非常に読みやすい。
CDが売れなくなった理由や背景、好調なライヴ・フェス、音楽業界がどう変わったのか等々分かりやすくまとめられてる。
そしてこれからのレーベルの有り方、まだまだ出来ること、しなくちゃいけないことへ導かれてる。
悲観的なことが全く書かれていない。
”これからのミュージシャンは、音楽以外のところから刺激を受けていった方がいい”という言葉はとても共感できる。
Low High Who?(通称LHW?)というレーベルがまさに未来型レーベルなんじゃないかなと思った。
シンガーであるPranellがレーベルを立ち上げて、自身の音源や描いた絵やアニメを直販する。さらにはPVまで作り上げる。
すべてを一人でこなしているかは分からないが、レーベル=音楽にとらわれない活動している。
他にもHaiiro de rossiというラッパーは forte というレーベルを立ち上げたりしている。
本の通り、一人一役じゃなくなっているなと実感した。
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1970年代以降の音楽の歴史と、これからの音楽について考察した本。
音楽はこれまで技術的な変化の影響を受け続けてきた。
そもそも音楽とは、演奏の一瞬にだけ出現し、一瞬後には消える「瞬間芸術」であり、人の記憶に残るだけだった。
それを保存可能にしたのは「楽譜」である。
それ以降、レコード、CD、デジタル技術などにより、音楽は「保存」と「複製」の性能がどんどん高まり、現在に至る。
本書でも論じられているように、音楽も美術も文学も医学も工作も、それらは元々は1つの「技=ラテン語でars(アルス)」であった。
「ars」は英語の「art(芸術)」の語源でもある。
例えば、レオナルド・ダ・ヴィンチは絵画、彫刻、土木建築、工学。医学といった分野で活動していたが、これらは当時にしてみれば1つ、あるいは近接した分野でしかなかった。
しかし、それぞれの分野が高度化するにつれ、その「技=ars」は分業化、専門化していくことになる。
音楽家と作家と芸術家が分かれ、さらに音楽家の中でも「作曲家」「演奏家」に分かれていく。
その後、音楽は「作曲」「作詞」「編曲」「演奏」「著作権管理」「音源製作」「商品製造」「マーケティング」「流通」「小売」といった細かい分業体制の中で行われるビッグビジネスになった。
しかし現在ではCDの売上はピーク時だった1990年代の半分以下まで現象し、かと言って音楽配信はそれを補うほど成長していない。
一方で、ライブやグッズ販売は近年伸び続けているという。
また、Twitter、Ustream、Youtubeなどのツールや、コンピュータによる音楽制作環境は、現在の分業体制から、「ars」へ回帰できる可能性を広げている。
この傾向は、今後、音楽以外の「ars」にも同様に起こるだろう。