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みんなの評価4.4
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評価内訳
2019/01/19 23:58
投稿元:
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ファクトフルネスとはまさしく「思い込みを捨てて、データに基づいて世界を正しく見ること」。扇情的なニュースが台頭する現代、全員がもつべき心構えだと思う。 自分の思い込みを戒めるとともに、他の人にもこの本を勧めていきたい。
2019/03/24 14:58
非常に読みやすく、面白く、役に立つ本だった。誰にでも勧められる珍しく貴重な一冊。 どんな本かは訳者あとがきを引用します。 「(著者)ハンスはある時、人々がとんでもなく世界を誤解していることに気づきます。教育レベルの高い人も、世界中を飛び回っているビジネスマンも、またノーベル賞受賞者でさえ、事実に基づいて(ファクトフルに)世界を見ることができていないのです。なぜでしょう?るその理由は、誰もが持っている「分断本能」「ネガティブ本能」「パターン化本能」「焦り本能」など10の本能にありました。この10の本能を抑えなければ、事実に基づいて正しく世界を見ることができません。いまある世界を正しく認識できなければ、社会問題を解決することも、未来を予測することも、危機に対応することもできないでしょう。 この本は、その10の本能を誰にでもわかるように説明し、どうしたらそれらの本能を抑えることができるのかを具体的に教えてくれます。それを学び、本能が引き起こすとんでもない勘違いに気づくことが、ファクトフルな世界の見方、つまり「ファクトフルネス」につながります。」
2019/02/12 12:31
あらすじを読んだ時点では認知バイアスに関する本に思えていたが、実際にはそれだけに留まらず、客観的なデータが簡単に収集できる時代、また様々な事実が数年単位で「時代遅れ」に成り得る時代においての知識アップデートが必要であることを説く本でもあった。本書の重要性は、むしろその点にあるのではないか。世界はいつまでも変わらないわけではない。5年前に知った話は、その時点においてすでに「その5年前」の話であり、今からしてみれば10年前の時代遅れな知識かもしれないわけだ。
2019/01/30 12:31
データに基づく正しい世界の見方。正しい、は語弊があって、万物に共通する正しい見方など存在しないのだから、ステレオタイプや先入観、日々入ってくる情報に惑わされず、冷静に世の中を見る方法といったところかな。チンパンジークイズには見事ほとんど解答を誤り、国際協力のサークルに所属していた自分が情けない・・・ 世の中、確かに良くなっている。だから、ドラマチックになるのではんく今必要な的確な行動を、っていうのが本書のメッセージ。長年医療の現場で、貧困と向き合ってきた著者が発するからこそ、説得力がある。 日々溢れる情報に惑わされないように、本書から教えられた10の本能を忘れないようにしよう。 英語版も読んでみようかな~
2020/01/28 00:34
面白かった。著者の豊富な経験の話がすごく面白いしすごいなと思う。わたしもやたら物語だの犯人だの悲観だの求めがちになるのでファクトフルでありたい。
2019/01/24 08:26
ジャック・アタリの『危機とサバイバル』、堤未果の『日本が売られる』、森永卓郎の『なぜ日本だけが成長できないのか 』などを読んでいると、どうしても世界や未来に対して悲観的になってしまうので、この本を手にとってみた。 世界各国の人々の所得、健康、教育などのデータを軸にして、すでに我々が持っている先入観を修正しながら、世界を正しく理解して知識をアップデートしていくための「構え」についての本。 以下の10の「思い込み」・・・つまり人間の本能的なバイアスについて傾向と対策が記されている。私としては①②⑩に強い自覚があるので、これからニュースや情報に触れる時には十分に気をつけたい。 ①分断本能 「世界は分断されている」という思い込み ②ネガティブ本能 「世界がどんどん悪くなっている」という思い込み ③直線本能 「世界の人口はひたすら増える」という思い込み ④恐怖本能 「実は危険でないことを恐ろしい」と考えてしまう思い込み ⑤過大視本能 「目の前の数字がいちばん重要」という思い込み ⑥パターン化本能 「ひとつの例にすべてがあてはまる」という思い込み ⑦宿命本能 「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み⑧単純化本能 「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み ⑨犯人捜し本能 「だれかを責めれば物事は解決する」という思い込み ⑩焦り本能 「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み 文章はユーモアに富んでいて非常に読みやすく、図表の類が分かりやすくて素晴らしい。そして各章の盛り込まれている著者の世界各地での実体験やエピソードが活き活き語られていて、読み物としてもとても優れた本である。 著者が末期のすい臓がんの闘病中に、わずかな余命の中で執筆していた(実際には未完のまま亡くなられて協働していた家族が完成させた)というエピソードを知るにつけ、「ファクトフルネス」という概念、真実とデータを重んじる事の尊さが再認識される。 我が国の真実とデータの取り扱いが如何に残念な状況かということも含めて、だ。 そして、本書の冒頭にあるように世界の貧困率はここ20年で大きく改善しているという。極度の貧困の中で暮らす人々の割合は、20年前には世界の人口の29%だったが、現在は9%まで下がっている。 地球規模のマクロな視点ではそういった改善が見られるが、足元の日本国内に目を向けると、そんなトレンドに乗っているようには思えない。著者は「旧式な西洋諸国の考え」が時代遅れで間違ったものになっていると警句を繰り返しているが、日本でも増えないパイの再分配がうまくいかず、貧困層の拡大が起きているようで、やっぱり暗い気持ちになってしまった。 エビデンスベースで政策決定をできない国だからと諦めていいものだろうか。
2019/07/17 08:28
ここに書かれている本能は当てはまるものがあると感じるのがいくつかある。事実に基づき意思決定、アドバイスができるようになるためにも一次情報に触れるのを忘れずにしたい。
2021/03/24 14:05
思い込みによって世界の捉え方が変わってしまうことを教えてくれる一冊。 正しいデータを見ること、データを正しく見ることが如何に大事であるかを様々な事例を基に解説してします。 本書に記載されている10のチェックリストを常に意識して物事を見るようにしたいと思います。
2019/01/26 14:14
データに基づいた数字や事実へ目を向けて、世界を正しく見る。当たり前と言えば当たり前なのだけれど、実はこれ、言うは易く行うは難し。 本書の「イントロダクション」にある13の三択問題のうち、ワタシが正解したのはたったの4問。でも、どうやら教養人と言われている人でも同じような正解率で、ランダムに選択肢を選ぶチンパンジーの33%より低い。この要因はズバリ思い込みというバイアスで、TEDでおなじみの著者はこれを人間が持つ10の本能に読み替えて、解説と対策を論じている。「分断本能」の項などは、かの国の大統領にぜひ読んでいただきたいところ。 ニュースもネットだけという人も少なくない中、天国にいる著者の懸念は、ますます深くなっているように思う。著者の論では、世界の雑音から自身を守るために、人間は「関心フィルター」を備えているが、本能を刺激する情報はフィルター上にある穴を通り抜けてくるらしい。これをふまえて考えてみると、情報源などをネットだけに頼ったとき、自分の関心のあるニュースばかり読んで、関心の低い情報はフィルターどころか、かの国の大統領のように壁を作ってシャットダウンしてしまう危険性が生じる。こうなると、視野はますます狭くなって、「世界を正しく見る」ということから離れる一方ではないか、という気がしてくる。 話が本書のことから大きくそれたついでに、もう一つ。 著者の指摘は人間関係にも当てはまることではないかと。噂(特に悪い噂)の多い人というのは、どこにでもいるけれども、実際に会ってみたら実は全然悪い人ではなかった、という経験はままある。確かに噂が立つような要因は過去にあったのかもしれない。でも、そこは著者が指摘するように数字やデータは常に変動するものなのだから、常に知識をアップデートして、無駄で不要な思い込みは消し去る努力をすべきところなんだろう。
2019/07/27 21:51
優秀な人にも関わらず何故チンパンジーよりも質問に対する正解率が低くなってしまうのか?を説明している本。人間が持つ10の本能が大きく影響している事を分かりやすい事例に基づき説明している。 自分にとっては目から鱗が落ちるようだった。 10の本能を念頭において、事実に基づいた判断をして問題を解決していきたい。 1.分断本能 2.ネガティブ本能 3.直線本能 4.恐怖本能 5.過大視本能 6.パターン化本能 7.宿命本能 8.単純化本能 9.犯人捜し本能 10.焦り本能
2019/01/31 15:07
平易だけど、難しい。 ありとあらゆるものは常に変わり続けているけれど、 私たちの思考や視点はともすれば偏った方向に固定化されがち。 この本はその事実にマクロな視点から気づかせてくれます。 大切なのは、情報と同じように、自分を批判的に見ること。
2019/02/09 19:07
とても内容のある読み応えがあった本である。 人には10の本能があり、それらを抑えることで世界の真実が見えてくる。最初に問いかけられた問題を初めて考えたときに世界は悪い方向に傾いてる、世界には裕福と貧困の二つに分断されているなど考えていたが、それらが全て自身の本能から起こる勘違いだと気付かされた。
2019/01/23 22:32
とても面白い本でした。 ファクトフルネスを自分なりに整理すると、データに基づいて真実を見ること、10の本能にとらわれないこと、なのかなと思っています。 人間誰しも完璧な意思決定は出来ないと思いますが、本書ど紹介されている10の本能を意識することが予防に繋がるのでしょう。 大学の教養課程とかで読みたい本でした。(もちろん今でも十分楽しめました) 強いて言うなら、マクロの話とミクロの話がごちゃごちゃしてるような感じはしましたが、まぁ些細なことです。 満足のいく本でしたが、あとがきにもあるとおり、ファクトフルネスの実践には訓練が必要そうです。
2020/03/16 23:24
危機の時期の今だからこそ読むべき本。 この本のメインテーマ事実を正しく見よというメッセージを厳しく受け止めるべきである。 ・自分と他者を分ける分断思考。 ・未来は悪くなるというネガティブ思考。 ・悪い方、事件性にばかり目を向ける偏見、バイアス思考。 これら、コレラショックでパニックになっている現在、至るところに見受けられる。 短期的にネガティブな結果になるのは否めない。 かといって終末思考のように永遠にネガティブな状況が続くと考えるのは、 事実を見ない自分を甘やかす態度である。 むしろ未来はこの事実に対峙したことによって良くなっていく。 長期的なトレンドとして経済は良い方向に向かう。 歴史は困難と課題の克服の営みであるということを考えれば、 各自ができることをやっていくのが未来を切り開いていくことだということが分かる。 知識から知恵に。 書物から揺るぎない自分の思考に昇華することを改めて教えてくれる。
2019/02/03 21:44
Amazonさんの売り上げランキングでも一位になった話題の一冊。 データを基にして世界を正しく見る習慣について書かれているが、世界情勢に限らず、データを基にしてあらゆる事柄に対して先入観(バイアス)に振り回されないように向き合うために必要なことが書かれています。 データリテラシー、統計リテラシーの類は他の本でもいろいろと記されているところですが、本書はそれらが具体的な著者の豊富なエピソードを交えて、的確な日本語訳によって書かれていることで、400ページ近いボリュームであるにもかかわらず読み進めやすかったように感じました。 著者(故人)のTEDトークや、ギャップマインダーと呼ばれるアニメーションを伴ったバルブチャートグラフ等はwebにて実際に目にしていただくことでより一層理解が進むと思います。 本書では、訳者のうちの一名である上杉周作様とはtwitterを通じて本が手に届く前からやり取りをさせていただく機会をいただきました。 本の出版にかかわられた方とSNSにてコミュニケーションを取りつつ本を読むという体験は私にとって大変新鮮なものでした。新しいスタイルの読書を経験することができました。 付箋は、大量の42枚付きました。 なお、本書の内容とは異なりますが、ちょうど本書を読み進めている時に複数の省庁の実施している統計調査に相次いで不適切な調査が行われた旨の報道がありました(現在も調査は継続中のようです)。 「データを基にして」という、その大前提の素材が適切でないのでは、分析もなにもあったものではありません。 その一方で、こういったデータの信憑性といった切り口についても一定の不確実さがありうることすら頭に入れてデータに向き合うということが真のファクトフルネスに通じるのかとも思った次第です。