投稿元:
レビューを見る
この(5)からが、「となりのヤングジャンプ」に移籍してからの連載分
あえて、ハッキリ言うと、面白さが増していて、微妙に悔しい
笑えるって意味でも質が向上しているように感じたが、それ以上に、カッパから見た、人の世界、そのテーマ性が深みを増している印象を受けた
人と人じゃないものが交流する事で生まれる温かさ、それが、この『バスルームのペペン』にはあるが、この(5)は特に強く感じた
YJ本誌よりも、ウェブの方が、川西先生は自分らしさを出せたんだろうか
移籍してしまった時は、残念だったが、ここまで質が上がっているのなら、判断は正しかった、と認めるしかないようだ
この(5)でも、ペペンと貝たち、人の友達との間に築いた、不思議な友情の結びつきは強さを増していた
色々とあった巻である、この(5)は
貝たちの父・嵐が受賞したり、大好きなおばあちゃんを亡くした佐々木くんが、実はペペンに気付いていた事が判明したり、りんやハルコさんと一緒に飲み会したり、共食いへの苦しみを乗り越えたり、さちとエリツィンが喧嘩と仲直りをしたり、ペペンが海野家の一員になった一周年と貝の誕生日をサプライズでお祝いしたり、色々と
ペペンが自分に人の悪い面ばかりを聞かせていた「おきな」に対しての苦手意識を払拭し始める一方で、貝は、かつての親友である巡と、一瞬ではあるが、再会を果たしており、彼らの日常に大きな動きが起ころうとしているようだ
ショックな事に、どうやら、(6)が最終巻のようだ
一体、どんなラストを迎えるのか、気になって仕方がないので、この感想を書き終えたら、すぐにでも読もうと決めている
どの回も、ペペンの可愛さが炸裂しまくり
その中で、私が推したいのは、第44話「梅雨を泳ぐ」だ
ファンタジー感が強いと言うのもあるが、ペペンと貝、何より、幸との間にある絆にグッと来ている
この台詞を引用に選んだのは、ペペン、それでいいんだよ、と言ってあげたくなったので
確かに、食べる=命を奪う、これに関しては、誰だって、一度は悩む
けれど、ぶっちゃけ、人は生きねばならない
生きる為に食べるしかない
自分の命を支えてくれる食べ物、他の生物の命に感謝すれば許される、ってほど簡単な話じゃないけど、しないよりはマシだ
この葛藤は、きっと、ペペンを成長させたに違いない
「とりにく、おいしい、おいしい、おいしい、おいしい。ごちそうさまでした、ごちそうさまでした」(byペペン)