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これも『全国アホ・バカ分布考』のように、ある視聴者からのハガキが元だった。ただし、女陰・男根語は放送禁止用語であるため、テレビでは取り上げることができなかった。
「アホ・バカ」と違って、話はスピーディーに進んで行く。ただし、実際にかけた時間は23年!
今回は、もう調査方法は確立されているし、大学の先生方の知り合いも増えた、一次史料もすぐに取り寄せる。すっかり在野の学者としての風格が見える。
もちろんこれらの語も周圏分布を示した。ただ、アホ・バカと違って、一種タブーのような扱いを受けた語であるため、また違った苦労がつきまとう。数ある辞書も詳細に事欠き、ついには広辞苑を始めとする辞書の間違いをも指摘することになる。
ここでも著者の執念である。そもそも新たな命が生まれ出る箇所が禍々しい言葉を語源とするはずがない!そこから、広く認知されていた語源について、徹底的に疑い、調べ尽くしていくのだ。
調べるうちに、女陰・男根語がタブーとされ卑猥な印象を持つようになったのは、極々最近の話であることも分かってくる。
最後には、当初調査依頼をしてくれた視聴者に直接会って周圏地図をプレゼントする。
京都では仕上げの会を催す。
そこから、著者の大いなる想像力が花開き、、、と言う大団円。