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図書館でタイトルに惹かれて借りました。ライトなエッセイだと思って読み始めたら重めの小説でした。私も嫁の立場なので参考になりました。
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200119.読みやすい。前半の鬱屈した場面から、父親が味方になってからの心強さは良かった。そのまま順風満帆に終わったらつまらんなーという感じだが、ラスト周辺ももう一波乱あったのでバランス的にも良いかと。
結局のところ夫の真意は分からずじまいだが、側面によって見え方考え方も違うわけで、自分にとって一番良い受け取り方で進めば良いと言った話。
姑も可愛そうな立場ではあるが、戸籍関係を整理した上で、距離を取った上での付き合いを続けようというのも良かった。
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想像を遥かに超えてくる深い話だった。
しかし、やっぱり女性は想像以上に行きづらい世の中なんですね。男もおっさんになってから仕事無くしたら、再び仕事に就くのは難しいでしょうが、それよりも遥かに難易度の高いことなのかなと。無責任に好きなことすればいいじゃないとは言えないですね。
夫と死別した妻のお話。東京出張と言っていたのに、何故か長崎のホテルで死んでいた夫。いつもは上品で優しかったのに豹変する舅、姑、引きこもりの義姉、東京に住んでる品のない?両親、バツイチの妹、夫に浮気されてる友達、などなど。
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やっぱり面白かったー!
ほんとに嫁って都合の良い存在と思われがち。
納得納得。
お互いがお互いを思いやってこそ。
世話してもらって当たり前ではない。
ここまでの状況にはなってないけど、なんか自分に重ね合わせてしまったよ。
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姻族関係終了届
思わず、呟いちゃった。
今、旦那が死んだら私も出すなぁ
って、声に出しては言えないけど
夫が出張って言って
実は行ってなくてホテルで死んでたら
浮気を疑うしかないよなぁ
都合のいい嫁にはなりたくない!
父親、すごく頼りになるなぁ。
普段は、そんなに話すこともないけど
いざと言う時、頼りになる。
父親が娘の事をすごく思っていてくれるのが泣ける。
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図書館で。
タイトルは知っていたのでエッセイかと思ったら小説だった。公的に縁を切れる申請書ってあるんだな~ 知らなかったな。
家族の義務、となると重荷すぎて投げ出したくなるけど、他人として助け合う、なら良いのなと言う感じかな。要は気の持ち方と受け取り側の感謝が必要という事なのかもしれない。それにしても旦那さんとのすれ違いはなんだか読み終わってすっきりしない感じ。あまり共感出来ないタイプのヒロインだったからか、旦那の方が可哀想だな…なんて思いながら読み終えました。
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“「自分がどう感じたか、どんなに嫌な思いをしてきたか、何か悲しかったか、そういうのを淡々と正直に言えばいいんだ。」”(p.250)
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夏葉子の感じ、とても理解できる。
父親から「単細胞」と言われるくだり、その後、助けてもらい続けるところ、とても響く。「自分の領域のみで話す」こと、私も難しい...(汗)。
結局、各方面(夫、義父母、両親、義姉、妹)から、とても愛されていたんじゃなあい...?
絶妙で、ホッとする、読了感(笑)。
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夫が急死してしまった奥さんの、その後に発生する煩わしい出来事のお話
義両親との関係、夫の死による日常の変化、夫の浮気疑惑、見知らぬ女性への援助の事実発覚等々
夫の家が名家を自称する家柄ってのもあって、義両親がうざく思う部分がちらほら
ま、フィクションで描かれる定番っちゃぁ定番だけど
あと、田舎であるが故の煩わしさもある
どこで誰が見てるのか、巡り巡って伝わってたりね
最近のメルカリで離婚届が売られているとかって理由にも通じる、田舎特有の監視体制がね……
「姻族関係終了届」を「死後離婚」とかって表現してる人もいるようだ
作中でも言う人がいるように、「良い嫁」って表現がどんな解釈をしても好意的には受け入れられないなぁ
子供に対して「良い子」って言うのは「自分にとって都合の良い子」の略というのと同じかな
自分にとって都合のいい事をしてくれるかどうかってだけで、それを一般的な規範で語られてもねぇ
ま、それは逆に嫁側が舅姑を評する言葉でも同じだけどね
面白い発想だなと思ったのが、旅館の女将の餃子が焼きか蒸しかというエピソード
これ、雑誌で読んだときに僕は気づく派だな、多分
世の中、気づかない人は結構いそう
夫婦のあり方とか、お互いの本音と口に出す事の違いとか
もっと早くこの本を読んでたら、今の状況が変わったのかな?とか思わないでもないけど
でも、以前に読んでいても、今とは違った感想を持っただろうからこの仮定は意味ないな
一番よかったのが、お父さんが助けてくれるときの方針かな
相手を否定するような事は言わない
でも、自分の気持ちは伝える
というところ
日常でも誰かに何かして欲しい事や頼み事をする事もあるけど
何をして欲しいかを言ってしまうと角が立つ事あるよね
その判断基準として、「相手を否定していないか?」を考えるとうまく伝えられるかもしれない
ただ、気持ちだけ言っても相手が読み取ってくれなかったり、見当違いの方に解釈してしまうので万能ではないんだろうけどね
でもまぁ、手段の一つとして持っておくのはいいと思う
この物語には根っからの悪人はいない
義両親にしたって認識の違いであって悪意ではない
昔、何かのドラマで「お嫁さんと仲が悪くなりたい母親なんっていない」というような台詞があった気がする
そう、出発点は悪意ではないんだよ
でも、それぞれの常識や認識の違い、お互いに望んでいることのすれ違いによって生じる感情が厄介
いや、ホント、結婚ってめんどくさいよなぁ
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久しぶりに小説を読みました。母、義父が数年の間に亡くなり、、、私自身は30代の子育て真っ只中ですがこれからの人生のことをよく考えます。読む手が止まらず、途中私も息苦しさを感じながら読了しました。主人公の気持ちが手にとるようにわかる感覚がありました。私も人に悩みを見せるのが苦手で、言いたいことをはっきり言える方ではないので他人事とは思えませんでした。
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私が、若かった時に、ご近所のおばさんの井戸端会議で、聞いた話に、「子供とは血のつながりがあるけど、夫とは血のつながらない人だから、縁が切れたら、赤の他人・・・」と。
その時は、ビックリしたけど、この本の中でも、義理の親の介護や引きこもりの小姑、、、の世話迄、長男の嫁はしなくてはならないのか?と思うと、言っていたことが、理解出来るようになった。
まして、夫が、亡くなったら、幾ら手厚い介護をしても、義理の親からの相続は出来ない。
最近は、夫と一緒に墓に入りたくない妻が、増えているとか・・・・
お墓自体が、高価であり、そして、その墓をずっと守って行かないといけない重荷もあるのだろう。
私の友人も、夫の両親の墓守をしながら、自分の親の墓守もしているけれど、娘2人は、嫁いでいて、自分達が、亡くなった後、この墓守の役は誰がしてくれるのだろうか?と、悩んでいた。
そんな時に、この衝撃的な題名の本に出くわしてしまった。
小説では、ある晩に、妻へ偽りの出張を言いながら、ホテルで、夫が、急死。
マンションも生命保険も入って来た夏葉子。
夫には、富裕層の両親が居て、葬式もお墓も全てのお金の掛かりを支払ってくれた。
そして、海外旅行ヘも一緒に行こうと誘ってくれる。
何と、優しい義理の両親・・・・と、ここまでは思えるのだが、、、、
夏葉子がパートに出て行っている時には、勝手に鍵を開けて、マンションに入っているし、冷蔵庫に自分が持ってきた総菜も入れるという始末で、何故か一人になったのに、余計に気を遣わないといけない羽目に。
そして、旧家な為に、ちょっと、外で男性と会っても、噂話になってしまう。
それでいて、夏葉子は、東京の両親に小さい時から、しっかり者で、通してきたので、甘えられない自分が居た。
夫の過去の女性の話なども、そして、その女性へ夫が振込金をしていた事など、、、そんなモヤモヤ感を、夏葉子の父親が、全てを解決してくれる。
がさつであり、母親といつも口げんかしているような両親であるが、娘の一大事には、進んで、嫌な役もやってのける。
円満に、義理の両親と、縁を切るために婚族関係終了届を出し、元の姓に戻ることも、夏葉子は、手続きをし、仏壇も親に返し、そして墓に掘った赤字の自分の名も消してもらうように・・・・すべて良し・・・
だけど、義理の両親の立場は、どうなのであろうか?
最後に、疲れ切った義理の母親へ「おかあさん」と声をかけて、父親の入院の病院へのタクシーを呼んであげる優しさは、嬉しく思った。
そして引きこもりになってしまった弓子さんの小姑も、優しい人である。
人間、「縁」というもので結ばれている。
やはり、書類上は、赤の他人へと戻っても、これまで、過ごした ご縁は、大切にして欲しいと、思った。
社会勉強になった本の1冊である。
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つい先日友人達と、自分が死んだら墓に入りたいか?と言う話題で盛り上がったばかり。
私も含めほとんどの人が、墓以外を望んでいた。
海にまく、樹木葬がいい等。
そんなとき本書が目に留まり、当然夢中で読み進める。
ある晩、46歳の夫が急死してしまった夏葉子。
なのに何の感情も湧いてこない。悲しみの涙もこぼれない。
これで「嫁」ではなくなり、自由になれる!と思いきや、それからが大変。
大きな仏壇が家に届いたり、墓に夏葉子の名が刻まれたり。
田舎の嫁の恐ろしさを知る。
軽いタッチで描かれているが、内容はすごい。
でも登場人物達は皆、真の悪人ではない。
そして夏葉子の父が途中から大活躍するのだが、本当にカッコいい。
私自身、相談事はいつも母に持ちかけ、父を頼る事はあまりしてこなかった。
だがこの作品を読み終えた今、父と話がしたいなぁと思う。
最後は、未来にやわらかい光が差す感じ。
面白かったです。
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40代半ばの夏葉子。夫が急死して、姑が嫁として介護等を匂わせ、留守中に自宅に上がり込むなど干渉するようになる。嫁の責任や立場など悩み、辟易してくるのだけど優しさ余り言い出せない。結局、夏葉子の実父が乗りだし、「姻族関係終了届」と「復氏届」を盾に縁を切ることに。嫁ってなんだろう、家ってなんだろうと考えさせられた。一人の人間としてもっと尊重されるべきなんだろうと思った。40代となるとまだまだ先もあるのだし、もっと自由にしてあげるべきだろうと考える。
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老後の資金がありませんがとでおもしろかったので、続けてこの作品を読みました。
面白いのですが、ぜんさくのような爽快感はなく、なんだか重く気持ちが落ち込んでしまいました。
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垣谷さんの共感できる人間描写にはいつも引き込まれていき、片づけます系の本のように軽くポップに読み進めていくことが出来る。
ただ、今回の本では本質を突く、学びもあった。
未亡人となり姑舅を始めとした旦那側の親戚に便利扱いされ、未来の介護の想い悩み息苦しさを感じている娘を救うために登場する父親だ。
自分の娘に、お前は潰されても良い人間だと思われている。そんなのは許せないと。怒りを露わにしながらも、娘には絶対に相手を批判してはダメだと説く。
相手は批判せず、自分の感情を訴える。相手のテリトリーには入らずに、自分だけの世界の中で話す。
これはコミュニケーションを行う上で最も必要なスキルだと思う。