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これまで余り邦訳されていなかった韓国ミステリがポケミスから。作風としてはノワール系のサスペンスで、これまでポケミスから刊行されていたものとは少し雰囲気が違っていた。
そういえば書店の店頭では、本書の隣に文藝春秋から刊行された韓国ミステリが並んでいて、そちらもノワール系っぽい紹介がされていた。パズル系よりサスペンス系の方が強いのかな?
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母の日記以外はユジン(主人公)目線で進んでいく。解説にもあるように、内側から主人公の気持ちを知り、行動を共にしていく。共感できないからとても怖い。すべて誤解だったというどんでん返しはないかと次々読み進める。だが読めば読むほど絶望的。その絶望的な最悪具合がただただシビアで、そのことを淡々と語る主人公に戦慄がはしる。
そういう意味でサイコホラーである。
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シビレるフレーズがちょいちょいあり、語り(翻訳)にジワジワおちていき、いつのまにか血と薬品と潮の臭いを探して鼻がピクピクしちゃうの。
序盤、語り手の持病とタイトルにオチは読めたぜ!なシタリ顔した私は浅かったなぁ。
経済力ある親がビーグル?自然淘汰なの?タイトルがまたよいの。
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韓国ミステリ?
初めてなんだけどどうだろう、と手に取ったら、最上位のサイコパスを一人称で味わえるというすごい趣向のエンタメでした。
最近のミステリは犯人がサイコパスばっかりで食傷気味…とか言ってたら、これならどうだ‼︎とバーンとやられた感があります。
読むのを止められませんでした。
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怖いと評判だったので読んでみたけど怖くない…( ´_ゝ`)
まわりくどい情景描写に途中眠ってしまった。。
幼い頃にすでにサイコパスと診断されてしまっていることに違和感。
韓国作家は初めてだけと、まぁまぁといった感じ。
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一人の人間の中に芽生える悪。それが育ったあとの狂気。人を殺しながらもどこか現実感の薄いこと。淡々と実行しているような感情の動き。静けさの中にある意識と無意識を行ったり来たりするような心。誰にでも悪の種はあるのか。記憶の奥深くに沈んでいた本当のこと。日常の中に存在して身近にあるような怖さを感じた。韓国ミステリーがこれからもどんどん読めるようになると嬉しい。
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ミステリというよりはサスペンス?映画になったら良さそう。主人公の心の動きに文章が付きまとうので、淡々とした感じのスティーヴンキングとは少し違う。
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サイコパスの内面を主観で描くというやり方は、貴志祐介さんの『悪の教典』に近い感じですね。
しかし、こちらの方が、なぜこんな「怪物」が生まれたのか、という部分を掘り下げて描いているので、読んだ後の後味の悪さは少ないかもしれません。
ヘジンは可哀そうだけど。
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サスペンスとしては面白い。どんどん読める。ただ表現が回りくどくてかったるい。あとサイコパスの内面を主人公視点で描く発想は面白いのだけど、ちょっと表面的に感じた。
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茂木健一郎さんがどこかの本でオススメしていたこの作品。
随分と時間がかかってしまいましたが、「種の起源」読み終わりました。
ダーウィンの種の起源ではなく、韓国の作家「チョン・ユジュン」さんのミステリー作品です。
ミステリー作品というか、サイコスリラー的な内容。
主人公の心情やその行為の内容が克明に描かれており、、ドキドキしながら読みました。結構グロテクスな表現の部分が多く、読みすすめるのが辛かった。。。
どうしてダーウィンの進化論が述べられている種の起源と同じ題名なんだろうかと思ったけど、著者のあとがきで理解しました。
人の中に潜む悪の種、それを克服する事が進化につながると言うこと。
ストリー的には「やっぱりそうなってしまうのか」という、ある意味納得の行く内容でスッキリはしたけど、ラストシーンにて、主人公は悪の心を超越できたのだろうか?それとも。
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ある朝、ユジンは血の匂いで目覚める。また発作が起きたのか。気がつけば、血塗れの自分と母の遺体。昨晩、一体なにがあったのか。発作により記憶をなくすことがあるユジンは、真実にたどり着けるのか。
いつだかの七福神で紹介されていたもの。目覚めしサイコパスといいますか、なんと言いますか。
ちょっとメメント風でもあり、なかなか映像向きな感じもしました。と思ったら、漫画化されているみたいです。
全体としては、記憶が甦るにつれ、自分の異常性に自覚的になって行く感じが面白くもあり、残酷でもあり。
ヘジンに対する特別な感情を随所にのぞかせつつも、どっちをとるかって言ったら当然自分だよね!ってためらいないとことか、完全にサイコパスとして覚醒してて、うーん、恐るべし、てなりました。
なお、伯母さんに「ユミン」て言われたところだけがよくわからなかったんですが、「ユミンを殺したのもあんただったのね」ですかね。
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ハン・ユミンは血の匂いで目が覚めた。ベッド・カバーからなにからなにまで、べっとりと血痕がついていた。床にはドアからベッドまで足跡がついている。そして電話が鳴りだすr。ヘジンからの電話だ。お母さんはどこだという。なんでも夜中に着信があったという。家で何かあったわけじゃないよな?と問う。ユミンは状況が分からずに、ヘジンからの電話を切った。何が起きたのか?自分で探りながら、記憶を取り戻す過程で自分がサイコパスだったということを思い出す。悪人とはなんであるかを問う。
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朝、目を覚ますと、母親が首を切られ死んでいた。ユジンはその夜、癲癇の抗発作薬を服用していない所為で記憶が曖昧で自分が母親を殺したのでは無いかと思い誰にも助けを求めず思案していたが、ひとまず死体を屋上に隠し母親は旅行で不在という事にする。
ユジンの母親と叔母は、ユジンの父親や長兄が亡くなった事も有り異常な過干渉でユジンはストレスを抱えている上に抗発作薬を服用していない事で気分が高揚し昨晩は、海岸まで散歩に出掛け、帰宅して母親と揉めて剃刀で首を切って殺した様な気がする…
更に今朝のニュースでは、海岸で女性が刃物で殺されたらしいが、ユジンの手には見知らぬピアスが有った。
項を追う毎に、次第に明らかになってゆく殺人者の姿とユジンの苦悩、恐らく大半の読者が想像するであろう犯人像にストーリーはその動機の肉付けをしながら進む。凶悪なのか精神異常なのか何とも言えないが、犯人の生立ちに憐れみと僅かな共感を覚えてしまった。
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ミステリーの中にサスペンス要素が入った感じの内容かな…?最初は冤罪をはらす内容かと思いきや、主人公のサイコパスなところが現れていって怖かった。ページをめくるたびにゾクゾクする感じ。本で体験できる醍醐味!ただ表現がまわりくどいから前半で心折れそうになった…笑
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血の臭いで目覚めるとそこには母の死体があり…というサイコサスペンス。
舞台はほぼずっと家とその周辺だけで、登場人物も身内だけ。
目覚めたとき前夜の記憶がなく、なぜこんなことになってしまったのか過去を振り返りながら徐々に真相が明らかになっていく…というような展開。
もっとアッといわせる展開かと思っていたけど、序盤からこうなるのでは?と想定していた展開とラストだったのでちょっと肩透かしをくらったような気にはなった。
部分部分で手に汗握る展開にはなるけどすこし薄かったように思う。
派手なハラハラドキドキを求めるている人より、サイコパスの思考に添って淡々と読み進めるのが好きな人に向いてる話かも。
最後のあたりは『太陽がいっぱい』をなんとなく思い出した。