紙の本
できれば先に『小公女』『あしながおじさん』を読んで
2019/10/14 11:08
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投稿者:むら - この投稿者のレビュー一覧を見る
(児童文学を)読むこと、読むことでつながること、についての物語。
できれば先に、どんな形でもよいから『小公女』と『あしながおじさん』は読んでおいたほうが良いです。
ルカの家の家族の形がフラットで面白かったですが、友達の家庭環境もいろいろで、違う環境の子とも読書を分かち合えるというのが良かったと思います。
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子供が読書に目覚める瞬間
それは両親の本だなで始まった
小公女や足長おじさん
子供の不思議
http://muto.doorblog.jp/
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改めて本の素晴らしさを感じられたストーリーでした。
物語の構成も面白くて、読みながらワクワクしました。
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本のお部屋羨ましい。親子の会話も素敵でした。何かに興味をもって本を読んだり、調べ物したりする姿勢って自分を広げるのにすごく大切なこと。それが物語の中で自然に描かれててよかった。学校の図書室に置きたい。
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家の本部屋でカバーのかかった5冊の古い本を見つけたルカ。両親のどちらかが子どもの頃に読んだ本ではと考えたことから興味がわき、読み進めていく。一見関係なさそうなルカの日常と本の内容を絡ませるなど本への考察力は小5なのに半端ない。まさに常に考えてる小5。おかげで小公女をちゃんと読みたくなったよ。
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家の本棚の一番上の段に、カバーのかかった本が4冊あった。なぜここだけカバーがかかっているのかな?不思議に思って1冊中を見ると、『小公女』という本だった。読み始めると、古い本なのに面白い。これはお父さんの本?それともお母さんの?
「本を読む」から始まって、転校生と友だちになったり、スーパーマーケットを探検したり、少しずつ世界が広がっていく。本を読む楽しさが伝わってくる物語です。
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小学5年生のルカ(男子)のクラスに大阪から女の子が転校してきた。本を読むのが好きだからそっとしておいて、とあいさつしたカズサ。ルカの後ろの席に座ったことから言葉を交わす。ルカの幼馴染のナナと仲の良い男子の安田。4人は時々一緒に行動するようになる。
カズサはなかなかの読書家だが、ルカもちょうど両親の本棚で見つけた児童文学の古典「小公女」を読み始めていたところ。父親か母親のどちらかが子どものころ読んでいたもののようだ。ルカは、どちらが読んでいたものなのかを想像しながら、こっそりと読んでいる。そうしてルカは3人の友人と知らず知らずのうちにネット社会についてや「知る」という行為についてを考えるようになる。
おもしろい発想から抽象的になりがちな「情報」というものを具体的に考えていく。出てくる子どもたちや両親が、皆ちょっと理知的(?)過ぎて現実味が薄れる感はある。そして、児童文学の古典とはいえ取り上げる本が古典的すぎないか?
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ぼくの家には「本部屋」と呼んでいる部屋がある。
その部屋で、ルカはカバーのかかった数冊の本を見つける。それは古い児童書だった。
ルカはこっそりとその本を読むことにした。
現代っ子のルカが淡々としながらも、揺れるお年頃を思わせる。
そこに読んでいる本が微妙に絡んで、本を読むこと、考えること、感想を伝えることがジンワリと染み込んでくる。
チビちゃん達に是非読ませたい。
けど、「小公女」「あしながおじさん」は先に読ませてからがいいのかなー。
最後のアンの本は手元にある本の方が古くて、ルカの両親は私より年下なのかも。
この本は何と言っても、会話がいい。
ちょっと、ハルキっぽいけど。
「部屋のあちこちに、ゴキブリがはいって毒の餌を食べるやつを置いた。食べたゴキブリが巣に戻ると、そこにいるゴキブリも死ぬらしい」
「なんか、人間ってすごいことをするね」
「ああ。人間には気をつけろよ」
ぼくは、父親も人間だから気をつけようと思った。
ぼくはネット検索で、大津絵と公衆電話のことをちょっとだけ知ることができた。でも、それは今のぼくには必要なことじゃない。ひょっとしたら、いつか必要なときが来るかもしれないけれど、今はいらない情報だと思う。というか、ネットがなかったら調べてなんかいなかったと思う。ネットがあるから調べたんだと思う。
それって、便利なんだろうか?不便なんだろうか?
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両親の本部屋にある本をこっそり読む少年。物語と並行して、あしながおじさんや小公女といった児童文学の名作への誘いにもなっているのかと思いきや…一番いいところを明かしてしまっているので驚いた。そこは読む人の楽しみにとっておいて欲しかったな。大変残念。
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小学校5年生。
会話は大人っぽいし、こんなことまで話すかってこともあるけど、
全体としてはおもしろい。
本を読みながらその時々の思いを書いていくっておもしろいと思ったし、世代によって、本の訳者によって書き方が全然違うってことに主人公が気づいていくのもよかった。
今の子たちは生まれた時からスマホやパソコンがあるんだということを改めて考えさせられた。
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ドラマチックな事件は起きないが、読んだ本の世界から、または転校生を含む友だちとのやりとりから、主人公ルカの発見や驚きが伝わってきて、本当に楽しかった。
私が子どもの頃読んだ二冊を、ルカがその時その時感じたことを呟きながら、読み進めていく。自分も通った道をルカも通っていく。けれど、大人になってしまったことでそのお話の道を忘れてしまったこともあって、ルカの発見や疑問も新鮮で、不思議でおもしろい感覚だった。
ご両親とルカとの会話もステキだ。
頭をなでられるのを嫌がるところ、我が家もただ今全く同じ。大人になっていくっていうことね〜
そういう細かな所も含めて、楽しかった。
子どもの頃に読んだ本を、再度読んでみたくなった。
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さわやかな風が吹きぬけるオアシスのような作品。
たぶんこんな会話をする小学校5年生はいないだろうと思うけど、それだからこそ、本のなかでであってもそういう世界があるのは貴重。だからオアシス。
本を読むことを含めて、自分の居場所を見つけるというのがテーマのような気がした。体育館の裏の、金網とのあいだ、外の世界でもないし学校本体でもない、そのあわいのような場所。昔からいう「体育館裏」だけど、それをいじめの場所ではなく、ちょっとなじみきれない子たちの語らいの場所にしているのがいいな。
そしてルカは、本のなかにもそういう居場所を見つける。しかも親の本なのに親と感想を話しあうのはいやで、本好きの転校生カズサとまるで読書会のように語らっている。すごく幸せな展開。
いじめがあったり、親が死んだり、事件があったりという、児童書にありがちな展開のない物語。こういう本があってもいい……っていうか大歓迎なのであった。
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小学校5年生のルカくんが、両親の子供の頃に読んでいたであろう「小公女」「あしながおじさん」を「本部屋」から偶然みつけ出して読む話。
まず、家に本の部屋があることが、なんとも羨ましい。
大人になってから読むと「名作」と聞くだけで敷居が高くなりがちだけど、子ども目線からの二つの物語が、とても面白く感じられて良かった。
本作品は児童書なので、子ども達がこれを読んでから「小公女」や「あしながおじさん」へも興味が出て読んでみる、というきっかけ本になっているのかな?という部分に引っ掛かりを感じたが。わざわざカバーをかけてあったという設定まで、両親の策なのでは?とか考えだしちゃって、星4。いや、そんな、斜めな読み方はしない方が楽しめるか。反省。
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5年生の4人。ルカ、ナナ、カズサ、安田。ものすごいしっかりしたちゃんとした4人。現実の5年生はこんなに淡々と論理的に会話はできないかもしれないなあと思ったり、いや実はこれくらいのことはちゃんと頭では考えているのかもしれないなあと思ったり。親の本部屋で『小公女セーラ』や『あしながおじさん』を見つけ読み始めるルカ。自尊心や人間関係、便利と不便、いろんなことを思い考え友達や両親と話して考えを深めていく。インターネットもスマホもある時代の子どもたちはそれがあるのが普通。大人が今の子達は情報がありすぎるというのは昔と比べるからであってそれが今の子ども達には当たり前で、だったら排除するのではなく自分に必要なものは選んで便利に使って、デメリットや悪いものはブロックして寄せつけない力を身につければいいんだなあと思ったり。自分で考えることや人と向き合う姿勢はこうあったらいいのかもしれないと教えられた。これを読んで子どもたちが古典を読んでみたくなったらいいな。『小公女セーラ』も『あしながおじさん』もオチがネタバレしちゃってるのが残念だけど。
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有名な海外古典作品。両親の本棚から未知のそれらを見つけ、自分の部屋へとこっそり持ち帰り、読み進めながら湧き出る感情に思いを巡らせ、調べたり話したり、周りへと広げ繋げて考える。なんと理想的な読書だろう。そう思いながら読んでいた。生まれた時からインターネットが当たり前の日常で育つ小学五年の子供たちと、それがなかった世代の人々。読み手の背景が異なり本の訳者が違えば受ける印象も変わる。だから楽しい。