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没後100年。55歳で生涯を終えたドビュッシー。最後の一年はどうだったか。作曲家の「終活」を追い、そこに凝縮された真実を探る
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私だけかもしれないが、かなり読みにくく、わかりにくい。文字も少なく読みやすいかと借りてみたが大失敗。文章の運びも、最後の1年に凝集した事もドビュッシーについても色々理解不能。残念。
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ドビュッシー研究家の第一人者でもある青柳いづみこさんによる、題名通りのドビュッシーが病気で亡くなるまでの一年余りの人生にフォーカスを当てた一冊。
雑誌に連載していたものと、書き下ろし「ヴィクトル・セガレンとドビュッシー」(セガレンとはドビュッシーとの仕事を切望した精神科医であり劇作家)の二部構成。
青柳さんは、ドビュッシーが「ワーグナーのその先の音楽」を目指しながらも、志半ばで終わったことを残念がっている。
せめて戦争が終わるまで生きていたら音楽史の方向性も変わっていたのでは?と。
ショパンやモーツアルトと比べると長生きしたけれど56歳の人生だった。
女性問題で度々世間をザワザワさせ、同じ時代に活躍したカンディンスキーやキュビズムなどの抽象絵画に対して不快を口にしたり(ドビュッシーはターナーが好きだったらしい)、自作を弾くピアニストには大抵満足しなかった。
仲が良くなったサティ(サティはピアノが家になく、週一でドビュッシーの家に練習しに行っていたらしい)とも晩年は仲違いをして、弟分だったラヴェルとも盗作問題を機に少しずつ気まずくなっていく。せっかくの才能同士の巡り合せなのに、これは悲しい・・・。
何だか気むずかしく、不器用なドビュッシー。
対人関係も度々上手くいかなかった。
だけど、ドビュッシーの死後に作られた追悼アルバムには、沢山の作曲家が参加したという。
バルトーク、ストラヴィンスキー、そしてサティとラヴェルも。
仲違いしてしまったこの二人も、最後の最後にはドビュッシーを想ったんだな。安堵。