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ごちそうさまでした
ヒロインたちが食す料理は激辛の旨味が詰まったものばかりでしたが、ストーリーは甘ったるく、読み手をドキドキさせてくれるものでしたねェ
辛い料理が好きor得意な人も、辛い料理を美少女が食べ、苦痛に悶える顔を見るのが好きな人も、百合が大好物の人も、大満足できる作品でした
有体に言いますと、私は二番目ですね
ここ最近は、麻婆豆腐の中辛が食べられるようになりましたけど、作中に登場する料理は、さすがに、ハードルが高いです
辛いものを食べて、汗をかけば気持ちいいってのは知ってますが、翌日のトイレが・・・・・・
百合要素は、どちらかと言えば、強めですが、私は、さほど気になりません
ジャンルと濃度が違いますけど、宮成楽先生の『晴れのちシンデレラ』が好きな人は、無理なく受け入れられるんじゃないでしょうか
そんなこんなで、私が、この『激辛お嬢様は自分を罰したい』で楽しみにしていたのは、激辛料理でも、友情から恋愛に変化していくドラマでもなく、ただただ、辛さと痛みに耐え、その先にある解放感に向かうべく、料理に挑み続けるヒロインたちの、艶っぽい表情だったのです
上で、辛いのは苦手と書きはしましたが、失敗できない仕事の商談で設けられた食事の席、なおかつ、目の前の相手が美人ならば、男としても、会社員としても引くわけにはいきません
そういう条件で食べるのならば、告白その14「不思議の国の志田」で登場した、ケイジャンスパイスが使われているシーフードの盛り合わせ
これくらいの辛旨いなら、きっと、食べられる気がします
また、美人が、お行儀よく、手づかみで魚介を食べるってのも、これまた、興奮が出来そうです
逆に、上の状況でも厳しい、と感じるのは、青パパイヤのサラダ・ソムタムですね
志田ちゃんのリアクションからして、相当に辛いんでしょう
それでも、憧れの千景と、更に絆を深めるべく、深淵に挑む彼女は強い、と私は思いました
この『激辛お嬢様は自分を罰したい』は、相思相愛のハッピーエンドで幕引きとなりましたが、きっと、小菊路先生の中の世界では、これからも、今まで以上に仲良く、辛くて美味しい物に舌鼓を打つんでしょうねぇ
可能なら、次回作の背景に、デートを楽しんでいる二人を、ちょっとだけ、登場させてほしいトコです
この台詞を引用に選んだのは、これが愛か、と感じたので
大切な人の前で、その人が好きなものを食べたい、それは愛がなければ生じない欲望でしょう
ほんと、この二人には、幸せになって欲しいですねぇ
「仮に!私が、千景さんを嫌いだったとしてだよ!? 嫌いな人の隣で、同じもの食べようなんて思わないよ! たしかに、辛いのは得意じゃないよ? それでもさ、私は、千景さんが食べているものを食べたいの」(by志田)