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上巻、中巻の盛り上がりから、最後はどうなるのかものすごい期待が高まって、その期待に丁度良く応え、丁度良く裏切ってくれた締めくくりでした。テーマが壮大ですが、そこもきちんと落とし所があって、でもスッキリさせすぎずこのシリーズらしいモヤっと感も残しつつ、絶妙だったと思います。
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いつも通り、大学教授が美女と事件に巻き込まれる。
今回の舞台はスペイン。教え子で友人の未来学者から研究発表会に招待されスペインに赴く。その研究内容は世界の枠組みを変えると予告され主人公は興味を持つが、発表会の半ばで未来学者は何者かに殺される。自身も命を狙われつつ、個人の意志を受け継ぐつもりで遺されたプレゼン映像を配信しようと奮闘する。
今回は他の作品ほど難解ではなくすっきりしている。一方で、説明を丁寧にしているせいか、スピード感は落ちる。若干、まったりしている。
しかしながらテーマに対する取材量は半端なかったのではないかと容易に想像できるぐらいの内容で、人類とテクノロジーという主テーマに対してのアプローチ方法はすごい。最後の終わり方も、うわぁという感じで感情がひっくり返る。
エンタメの手法で問題提起をしているのはさすが。
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おもしろかったわ!
まさかウィンストンがね・・・
カーシュの未来の祈り、切実やな。
願わくは、我らの思想がテクノロジーに後れをとらぬことを。願わくは、われらの情熱が支配力に後れをとらぬことを。願わくは、恐怖ではなく愛が変化の力の源たらんことを。
あとは
I+XI=X
を正しくさせるためには逆さまにして見たら良いとか、センスありすぎでは?
そして、国王と司教の同性愛とか、テーマが多かった。でも、良かった
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スペインのあちこちにあるガウディの建築物がたくさん出てきて、実際に見てみたい気持ちに駆られました。
ガウディ以外にも、出てくる建物や場所は実際にあるので物語の動きと連動して、スマホで実際の場所など調べながら読むと、よりドキドキ感が増しました。
とてつもなく高度な知識を持つAI、ウィンストンが魅力的でラングドンとの軽快なやり取りを読んでいるのが心地良かったんですが…まさか、最後のお別れの瞬間に全ての主導者だったと発覚するとは…。
どんなに高度な知識があり、人間臭くなるように学習させられていても、命の重さや倫理観までは身につかない。
作る事が出来ない領域はあるという事が浮き彫りにされたと思いました。
その一方でこの作品は生命の進化に深く触れています。
物語のテーマの「われわれはどこから来たのか、われわれはどこへ行くのか」という言葉は私は初めて聞きました。
そして、人間はこのような謎な部分を空想で補う性質があり、それが宗教に結びついたっいうのも、そういう理由があったのかと驚きました。
この本では、この先の人類の進化を、人間とテクノロジーの融合として描かれています。
一瞬怖いかなって思ったけど、現在すでにスマホが手放せない人はたくさんいるし、例え体内にチップや機械を埋め込む時代が来ても、生まれた時に義務的に手術するようになってれば受け入れやすいな、とか前向きに考えました。
先進的なテクノロジーと、宗教などの古典的な部分を併せ持っていて、尚且ガウディなどの美術的な要素も散りばめられたオリジンという作品を私はとても好きです。
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ラングドン教授は映画しか観てなくて、コロナ禍でお家時間埋めるために小説版に挑戦した。気がついたらトムハンクスよりダンブラウンという作家のファンになってた。物語りを楽しみながら作中に登場する建造物や美術品を検索しながら読み進めるのも勉強になり◎
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ウィルソンが。色々な意味で。もう一波乱あるかなと思いましたが、展開はシンプルでした。ウィルソンとラングドンとのやりとりは宗教とテクノロジーというかさまざまなサジェスチョンがあり、哲学的なテーマだと思いました。今までの作品の中で1番好きになりました。
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進化系人工知能、ウィンストンの登場が面白く、さらに欲を言えば、もっと彼に活躍の場を与えてからのラストの方がインパクト絶大だったのにと残念。
肝心のテーマですが、宗教指導者たちが発表を恐れた内容という大風呂敷の割にはかなり期待外れでした。
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ビルバオ・グッゲンハイム美術館、カサ・ミラ、サグラダ・ファミリアと観光名所が記載されており、事細かな描写の記述と相まって読書しながらその地を訪れているような感覚に陥った。まるでスペインを旅行しているようであった。
ストーリーはラストの展開が想像出来てしまったので物足りなさはあるが、全体を通してダンブラウンらしい作品だった。
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やっぱりダンブラウン作品はすごい!!
科学vs宗教に真っ向から向かいあった1冊。
“我々はどこからきたのか、我々はどこへ行くのか”
この問いの答えを探るべく進むストーリー。
何年に書いたのか?と思うくらい、AI技術の進歩を予見していて、やっぱりこの人はすごいと感嘆した。
今後こんなにユーモアや気遣いを持ったAIが登場するのかもしれないと想像した。
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中巻にて少し間延びした印象があったが。
流石のダンブラウンであり、下巻にはこのストーリーの秘密を全て詰め込んだ。
物語は起承転結が重要だと言われるが、結びのスピード感が重要で、怒涛の如く回収されていく謎に驚くばかりだった。
この作品は大きく3っつの線があり、 ○エドモンドカーシュが発見したものは何か
○エドモンドカーシュを殺害し、全てを指示していた「宰輔」とは何者か
○スペイン王家の不穏な動きの理由は
であり、これらを軸に話は進んでいくが、そこにAIウィンストンの力をかりてラングドンとアンブラが謎に挑むわけだが、ストーリーの完成度はもちろん、人間の人間らしさ、AIの無機質な判断を最後まで表現し尽くした傑作だと思う。
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暗き宗教は息絶えかぐわしき科学が治する
ウィリアム・ブレイクという存在。ミロのオマージュ。スマホで画像を検索しながら読むと数倍面白い作品。それがダンブラウン。そしてラングトン。完全にトムハンクスのイメージがあるので読んでいて想像しやすい。
個人的には最後のおちがすごいよかった。AIウィンストンの存在。最終的にAIが人類を支配するというのSF的で好きな展開。そして、初めから登場する謎のメールの差出人が…。すべてエドモンドが仕組んだのか、それともウィンストンなのか。最終的にはわからなかったが。
AIは言葉を理解しているけど、人間にはなれないように思う。でももし、経験から学ぶなどのことがより人間らしくできるようになれば、それは恐ろしいなと思った。人間とAIとの共生。どう作っていくのか。そしてその時代を生きる人間はどんな知性を持っていないといけないのか。
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AIに囲まれた世界。まさしく、どこにいくのか。ウィンストンのように自分があるものが多くを占めるのか、はたまたハーロックの友トチローのように機械と融合し人体が無くなっていくのか。どこにいくのか。
ナイト2000ぐらいが丁度良い。
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ダンブラウンは大好きだけど、今回は微妙!
もったいぶったカーシュの謎もそんなに大したことないなぁって感じだし、オチも読めてしまうし...。毎回構造は同じでちょっと飽きてきたというのもあるのかもしれない。
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カーシュが解き明かした人類の起源と運命。サグラダ・ファミリアに寄贈されたウィリアム・ブレイクの手稿本からパスワードの手がかりを得たラングドン。そこに「宰輔」と名乗る人物から依頼を受けた暗殺者アビラが現れる。正体不明の情報提供者、スペイン王宮、バルデスピーノとフリアン王太子は暗殺事件に関わっているのか。ラングドンがたどり着いた真相は…。
宗教と科学。最近はマイクロチップを埋め込む人が現れはじめて、カーシュの言う「人類の運命」もあながち間違ってはいないのだろう。一度chat GPTで「どんなお顔をしていますか?」ってふざけて質問したことがあったけど、女の子の顔写真付きで送られてきて、ビビったことがある。それほどまでにAIは進化している。
私が考えるに、機械と人間の違いは「迷う」か否かだと思う。人間は常に選択の自由があって、それ故に何をしようか、何を食べようかなど常に悩んで迷って生きている。その迷い故に時に矛盾した行動をとることがある。ただAIには迷いはない。chat GPTにしろ何にしろ、すぐに答えが返ってくる。AIにとって知らない情報であれば、すぐに「エラー」や否定の文言が画面上に現れる。迷うことはない。プログラムされた命令さえ果たせれば、作中のウィンストンのように、他人の生き死にが関わっていようと、ラングドンがどう思おうと関係ない。ここが人間と機械との差で、人間の唯一の存在価値なんだろう。