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アフターデジタル時代に必要な視点は、大きく2つ。
1つ目は、「顧客との接点を増やし、データとUXの好循環を作ること」
2つ目は、「最適なタイミングで最適なコンテンツを最適なコミュニケーション方法で提供すること」
OMO時代においては、オンライン・オフラインは問わず、とにかくあらゆるデータを収集し、UXに還元する。そのUXが高品質なので、次に集まるデータも質が高く、次のUXは更に良いものになる。
この循環ができれば、最強だなと感じました!
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象徴的な事例ベースでOMO(Online Merges with Offline)の真髄に触れられる。デジタルトランスフォーメーションの先にある、世界像に触れることができる。ちょうど中国ビジネス関連の書籍を制作しているので、腑に落ちること多々あり。
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インターネットとスマホ、その上に乗っかるモバイルペイメント等のアプリケーション、リアル空間におけるIOTなどが完備された後の世界の価値観、サービス、ビジネスなどがどうなっていくのか、どうすべきなのかについて書かれた本。
通常、こういう本を見ると私は「それ、知っているよ。だって、5年前にジャックマーから直接聞いたもん」と言った嫌な反応と嫌な奴になりがちなのですが、これについてはなかなかどうして、OMO(Online Merge Offline)のコンセプトとその価値観、それが訪れた世界の付加価値や手法について極めて俯瞰的、構造的、実際的に書かれていて、改めて自分の中でも整理と成すべきことの確認ができたような気がしました。爽やかだ。
中身は本を読んでのお楽しみだが、「[アフターデジタル]デジタルで絶えず接点があり、たまにデジタルにを活用したリアル(店や人)にも来てくれる」という個所に尽きるかと思う。あとはデータドリブンでバリュージャーニーを作っていくということ。
これから自社のサービスをここに書かれているようなものに、主体的にしていけるかと思うと楽しみでならなくなる一冊なのであります。
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行動データ取得とUX提供の高速回転の時代、もう来ているのだなあと実感。日本は完全に遅れをとっている。この本、欲を言うと、取得するデータや得られる体験をもう少しわかりやすく説明してほしかった。絵を入れるとか。
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OMOの概念を理解するのに良書。O2Oと同じと思っていたり、中国の取組みをまだ知らない方は、まずこれから読まれることをお勧めしたい。
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日本では「DX」や「デジタルテクノロジー」が取り上げられ、各企業が積極的に取り組んでいます。しかし、そのスタンスは「オフラインを軸にしてオンラインを活用する」がほとんどです。世界の先進的な企業では「オフラインとオンラインが混在する」もっと言えば「すべてがオンラインに取り込まれ、オンラインを軸にして、オフラインを活用する」というスタンスです。筆者はオフラインが取り込まれた世界を「アフターデジタル」と呼んでいます。
まず、圧倒的なユーザー視点で物事を考えています。ユーザーは状況ごとに一番便利な方法を選びたいだけで、オンラインやオフラインを区別して考えていないでしょう。今すぐビールが飲みたければコンビニで買うし、週末に飲みたいのであればネットで注文します。モバイル決済が普及し、全ての行動データが1つのIDに紐づけられるようになれば、コンビニのビールも、ネット上のビールも誰が買ったか把握できるようになります。
そうすると、データをUXとプロダクトに還元することが可能になります。あらゆるタイミング、チャネルでの行動データを収集できれば、一人一人に対して細やかなサービスを提供できるようになります。中国では、行動データをフル活用し、ユーザーに長く滞在してもらおうと全力で取り組んでいます。
UXというと、日本では「デジタルマーケティングの一部」ぐらいの認識ですが、中国では「経営者レベル」が重視して取り組んでいるのが現状です。「行動データ×エクスペリエンス」の時代であると言われています。顧客体験を重視しないCEOは即座に解雇され、UX業務経験のある人材が据えられています。
サービスを育てるグロースチームは「エンジニア」「データサイエンティスト」「UXデザイナー」の3つの機能を持ち、「行動データ×エクスペリエンス」を掲げて、とにかくゴールに向かって高速で改善していきます。
ちなみに中国のタクシー配車サービス、ディディでは「UXを専門にやる人はいない。なぜなら全員がUXデザイナーの視点を持っているスペシャリストだからだ」と話しています。「体験の重要性が高まっている時代において、UXという概念は全員が持っていて当たり前」という領域に達しています。
経産省の「デザイン経営宣言」をはじめ、日本でもようやく「顧客体験」を経営に取り込む活動が始まりましたが、すでに周回遅れという印象を持ちました。
では、これからどうすればよいか。著者は最後にこのように述べています。
日本におけるこの活動の肝は、「グロースチームによってUXグロースハックとUXイノベーションを行うというボトムアップ型アプローチである」というのが私たちの主張です。
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デジタルの未来について語った素晴らしい本。
最近読んだ中では一番良かった!
中国が日本を抜いたと言われ始めていますが、
その様子がありありと理解できる本です。
そして中国で今起こっていることから、
今後、日本で(そして世界で)起こるだろう世の中の変化を
「アフターデジタル」という分かりやすい表現を用いて、
説明してくれています。
まだまだ様々なところで問題を抱える中国ではありますが、
日本もどんどん中国の良いところを真似て、
世界から遅れないようにしていかねいといけないと改めて感じた一冊です。
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・タクシーの満足度を最も高めるのが「安心して素早く目的地に行けること」ということから、それを評価スコアに盛り込む。ドライバーもそれを理解しているので、そのスコアを高めるためにコツコツ善行を積む仕組みとなる
・ユーザが歩くだけでポイントがたまるアプリ:1日に一回登録しないとリセットされるため、1日に1回はアプリを開ける仕組みになっている
・モバイルもPCもコンビニも、ただのユーザインターフェースでしかない。顧客がスマホで水を一本購入することも、無人コンビニで一本購入することも、だれがいつどこでどの銘柄を購入したのかがすべてデータとしてわかるのであれば同じことですよね。顧客はその時最も便利な方法で買いたいだけなので、我々は様々な選択肢を提供することが大事
・オフラインとオンラインをユーザが選別しなくなり、企業側も販売や物流をこのような論理で分けなくなる
・ラッキンコーヒー:コーヒーチケットを2枚買うと1枚タダ、5枚買うと5枚タダになる。利用機会が増えれば増えるほどより使われる仕組み
・無人コンビニは人件費を減らすことが目的ではなく、行動導線、悩むときのタイミングなどのリアル行動データをもとにリアル店舗もオンライン同様に高速改善し、個々の顧客に最適な対応ができるようにすることを目的にしている
・顧客の属性データは、そこに普段の行動データがつながって初めて意味あるデータ・価値あるデータとなる。行動の持つ意味合いを読み取り、最適なタイミングで最適な情報提供ができて初めて意味がある
・データ活用においては、自社(自部署)だけで顧客を囲い込んでもどうにもならない。どこでマネタイズするか、どの程度損失を出しても最終的に意味があるのか、明確に各プレイヤーの役割や力学構造の定義を行う必要がある
・機能はコピーされるが体験はコピーされない。サービス体験への没入を中断させない「フリクションレス」にしていくことが大事
・ホスピタリティを徹底することで経済合理性が成り立つ(ジンドンの配達員は顧客に訪問するごとに何かいいことをひとつする。そのため、配達員はレジデンスエリアに入り、ハイタッチがコミュニケーションを実施することができる)
・データをフル活用したおもてなし。データを使うことで、おもんぱかる力、先回りする力を最大限発揮する
・中国の制度は「やってはいけないこと」を決めるので、ルールに記載していないことはいったんOKになる。日本のルールは「やっていいこと」が決められる
・行動データをとることで把握可能になるタイミング、コンテンツ、コミュニケーションを制することで、顧客に最高の体験を提供できるようになる。行動データとエクスペリエンスのループを回す。
・属性ターゲティング→状況ターゲティング:アフターデジタルへの変革で最も重要なことは「人・属性」ターゲティングから、「状況」に基づいたターゲティングに変えていくこと
・顧客の置かれた状況の発見と、それをより幸せにするようなコア体験をいかに作るか。体験の連続性/行動観察/デザインシンキングが必要
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会社の課題図書。
デジタル化が進んだ中国の事例紹介。ビービットの人の本。
オンラインでの購買やサーチは消費者にとって選択肢の一つでしかない、という世界観。それを「アフターデジタル」と呼んでいる(OMOとも)。
対する日本などはオフラインの資産(実店舗)を最大限生かすためにオンラインサービスを構築する、
という発想になりがちでそれを「ビフォアデジタル」と呼び、時代遅れの考えだと主張する。
論旨は
「消費者はそのタイミングで最適な選択肢を選ぶだけで、そこにオンラインとオフラインの区別はない」
「つまり、消費者からするとオンラインも選択肢の一つにすぎない」というもの。
そこで重要なのは「消費者のデータを集められるか」というもので、
そのデータをもとにサービスの改善を早く回しで、顧客を惹きつけ続けた企業が勝つという。
これは
「創・作・売の早回しをする企業が勝つ」
という従来のビジネス構造を全く同じだと思った。
顧客を惹きつけるサービスを開発するためにはUXの知識が不可欠で、
中国ではUXの理解が乏しい事業責任者が罷免される例が増えてきたらしい。
本書の中で何度も取り上げられる中国の平安保険という会社の事例だが、
結局は凄腕営業マンがやっていることを顧客情報からタイミングを見定め、
やるべきことをパターン化して、組織で対応するようにしただけで、
提供している価値自体に何ら変化はないと思った。
スマホの普及、WEBサービスの充実、5Gを始めとするネット回線の改善などによって、こうしたアフターデジタルの世界が始まる。
・UXについての理解
・売りにつなげるためのアクション(保険営業ならまず信頼してもらうためにすること)
・適切なタイミングで適切なアクションを取るために必要な行動データは?
・顧客の行動データを取得するためのサービスの設計
という視点で事業設計をすることが非常に重要になってくると思った。
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キャッシュレス先進国である中国の事例を主に、ユーザーの行動データを元に新たなサービスやビジネスのあり方をわかりやすく紹介してくれている本。
オンラインとオフラインをどのようにこれから繋げていくのか、というヒントがたくさん書いてあり、5G移行を前にどういったサービスデザインするべきなのかイメージできる本。
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これからはデジタルがリアルを内包するアフターデジタルの世界になり、そこでは顧客接点データをもとにユーザーに寄り添って、そのエクスペリエンスを最適に改善し続けることが大事。
このマインドセットは本当に大事で、小売業界だけで無く、toBのHR業界でも同じことが言える!
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オフライン(リアル)とオンライン(デジタル)が融合する世界(Offline Merges Online (OMO))はどのようなものかについて、中国の事例をメインに取り上げて書かれている本。
一番面白かったのが、得てしてオンラインとオフラインが融合することのメリットに対しての批判が、「人間味の喪失」であることに対して、本書は逆に融合することによって人間味が増す社会のあり方を提示していることだった。例)無人スーパーは店員が人間味のない単純作業(レジ打ち、在庫管理、など)を減らせるので、お客さんとの人間味のあるコミュニケーションに集中できる。
デジタル社会において、エンパシースキルが重要性を増すことを示唆。
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実際に現地に行って、DiDi等のサービスを見た後だからこそ、この本を読んで理解が深まった。
中国では、IT、特にデータをフル活用するために設計されたサービスが展開されているというお話。
例えば平安保険は、保険というサービスの性質上、ユーザと企業の接点はほとんどない。しかし医療、異動、住居、娯楽といった領域に、アプリ等を通じて接点をつくりにいっているところに、日本との格段な格差を感じる。
またIT一辺倒のサービスではなく、いかにリアルとシームレスに連携し、またリアルでの接点を大切にしていることが分かる。特に「テックタッチ」という概念は、多くの人々に対してITを通じて薄くつながり、ニーズやサービスにつなげていくという発想がとても良い。中国のIT企業は世界の最先端でもり、一方でリアルをとても大切にしている、「リアルタッチ」を大切にしている。
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オンラインとオフラインの区別がなく繋がった世界OMO(Online Merges (with) Offline)では、
企業は顧客接点より得たデータを活用し、よりユーザーの個の要望に応える必要性が増していく。そして、その先頭を走っているのは中国であり、日本企業は未だ前時代的なオンラインの捉え方しかできていない。
OMOとなった現在は買い手はオンライン、オフラインどちらから物を購入するか等拘っておらず、その時最適と考えるチャネルから購入をする、という事。そして、売り手はオフライン店舗をOMOの思想で設計する事で顧客の実行動情報を入手できる存在として活用していく。
最も印象的だったのは、将来的には顧客の情報をより持っている企業の付加価値が高くなり、メーカーは顧客情報を持っている企業の下請けとしてものづくりをしていく事になる、という内容。
スマホ決済とは、キャッシュレス利便性だけをサービスとして提供している訳ではない。そこから得られる顧客行動を情報として吸い上げ、分析し、賢く活用する事を考えている
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前提として、中国の電子決済活用とそのシェアの高さがあってこその視点。
日本企業の使いたがるビックワードのデジタルトランスフォーメーションの事例とともに指針、あるべき姿を見える化している素晴らしい本だと思う。
デシタライゼーションからデータ・ドリブンまで網羅しているが、知識がなくても一気読みできる読みやすさも良い。
概念の事例説明。