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田中角栄、竹下登が何故、首相の座につけたか?そして、何故、福田や宮沢は、首相の座に乗り遅れたのか?こうしたことの理由が、田中角栄秘書の早坂氏ならではの視点から述懐されている。
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早坂氏を通じて、角栄の言葉が蘇る。
深い人間洞察力と、部下に対する具体的で細かい指示、勉強になる。
角栄の人間性が浮き彫りになっている。
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角栄のエピソードを通じて、政治家の考え方、もっと言えば人心掌握術がうかがえる本。政界ではどういう人物が生き残るのか、のし上がるのかがよく分かります。
たとえば、田舎の老婆に声をかけて~からの、隣にいた奥様はきっとこう思ってたろう・・・っていう推測は、もはや小説家の想像力だな、って思いました笑(私も女として、正直当たらずとも遠からずな推測と思ってる)。
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選挙の神様と呼ばれた田中角栄。こう呼ばれたのは誰よりも努力した結果だった。田中角栄は勤勉で、ひたすらに目標に向かって歩き続ける人だった。
田中角栄が言うには、「人生はマラソンレースである。100メートル競走ではない。最後に勝負を決めるのは、知恵と人柄、それにエネルギーだ。とくに、エネルギーが決め球だ。常に現役であり続けることが、勝敗を分ける。」どんなに歳を取ろうが、役職があがろうが、そういう気持ちで行動していたからこそ、勝ち続けることができたのだと思う。
田中角栄のような優れた人は、人間を好き嫌いしない。能力を見分けて、要所要所に配置する。進むべき方向を明確に示し、後は裁量に任せる。肝心なのは、大事を任せられる人を見つけることだ。また、どんな人とも対等の立場で接する。どんな質問も、まともに答える。そうすれば、親近感を持たれ、敬意と信頼感を抱かれるようになる。
人は、誰でも一生のうちに三度、チャンスがある。あるいはツキが回ってくる。運が向いてくる。と言われるが、大事なのはそのチャンスをつかみとれるかどうか。目的を必ず果たすという、この不退転の意思が本物であれば、目的を果たすためにあらゆることに目配りをし、万全の用意をする。そのとき、たまたまチャンス到来したときに、自分で掴み取り、持続させることができる。
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田中角榮の秘書というポジションだからこそ見える"田中角榮"という人物の姿、当時の永田町の景色が存分に盛り込まれています。
また、本書の中で語られる田中角榮流の考え方や価値観は、政治家としての在り方は当然として、人としての在り方も考えさせられるものでした。
一度民主党政権に交代はしましたが、今なお続く自民一強の日本の政治における"リアル"は、本書が書かれて30年近く経った今でも変わらぬものがあると思います。
政治に興味関心がある方だけでなく、いろんな方に読んでいただきたい一冊です。